
目次
がん患者と精神的問題
皆さんは、不安を抱える患者さんを受け持ったことはありますか?
「この先どうなるか怖い」
「治療が怖い」
「癌と言われてとにかく不安」
様々な声が聞かれるのではないでしょうか?
がん患者と精神的な問題の関連を研究した論文から下記のデータが出ています。
- 半数以上が、精神疾患の診断がない中で精神的な問題を抱えている
- がん患者の約4割に不安やうつが存在する

がん患者の精神的負担の変化は、病状の進行、その人のライフステージにより様々です。
がん患者が経験する精神的負担
不安なのか、落ち込みなのかにより、症状が異なります。

落ち込みは、生活に支障がない場合は正常な反応ですが、生活に支障が出ている場合は、カウンセリングなど、専門者の介入も検討していきましょう。
ストレスへの心の反応
2週間程度で心が回復していくと言われています。

ストレスがかかりやすい状況から、すぐに意思決定などを行うのではなく、2週間ほど時間を置いてから行う必要があります。
意思決定支援のポイントとして、その2週間でいかに少しでも安心した環境を整えることができるかが重要になります。
危機的状況の気持ちの変化
バッドニュースを告げられた時は、危機的状況に陥ることがあります。

1週間から10日は情報提供を行わず、見守りの時期になります。
少しずつ落ち着いてきたら、情報提供し病状の受け入れをサポートしていきましょう。

繰り返し話している通り、通常2週間程度で再構築されることが多いです。
実際にアセスメントしてみましょう
では、実際に3人の方をアセスメントしてみましょう。
患者さんにこのように言われた時、あなたはどのようにアセスメントしますか?

がんと言われ、手術が必要と言われました。人工肛門のイメージが湧きません

この方は、未来に対する漠然とした精神的不安を抱いています。
対象が明確でないときは「不安」明確な時は「恐怖」になります。

抗癌剤が必要だと理解しているけど、だるくて何もできない・・・。何もする気がしない。

気力・意欲の低下があり「抑うつ」ということがわかりますね。

治療がもうできないって。私何か悪いことした?悔しい・・・。

これは、スピリチュアルペインになります。具体的なアセスメント方法は、後日の講義でお伝えしていきますが、他の精神的症状と比べて癒すのが難しいと言われています。
がん患者の心のサポートの4段階(イギリスの緩和ケアマニュアルより)
イギリスの緩和ケアマニュアルも、ぜひ参照してみましょう。

医療者看護師だけでなく、チームでサポートしてくださいという指標がありますが、その中でも特に看護師は、基本的コミュニケーション(情報提供、理解の確認、共感、敬意)が役割として求められています。
うつ症状について
うつ病の症状は下記になります。

うつと睡眠の関係は強いので、休めているか、寝過ぎていないかを確認していきましょう。
- 最近口数が少ない
- 表情が暗い、もしくは動きがない(仮面様)
- 好きなものに手をつけなくなった
- 1日中ゴロゴロしている様になった
- 頭が痛いと話すなど訴えが多くなった
- 表情が険しく、イライラしていることが多くなった等
意思決定に役立つ情報の見極め

精神的ケアには、「ナラティブ」もとても大切になっていきます。
「ナラティブベースドメディスン」の方法についても次回以降の講義でお話ししていきます。
まとめ
では、今回の講義のまとめです。
- がん患者の約4割に不安やうつが存在する
- ストレスがかかりやすい状況から,通常は2週間程度で心が回復する
- バッドニュースからすぐに意思決定などを行うのではなく、2週間ほど時間を置いてから行う
- 精神的ケアにおいて、ナラティブベースドメディスンも重要である
動画で勉強する

今回の講義はいかがだったでしょうか?
次回はアプローチの方法について話していきますので、お楽しみに!



-150x150.png)




















こんにちは。がん看護専門看護師の具志堅です。
今回は、精神的ケアの基礎についてお話ししていきます。