
目次
ショックの原因と対応
前回の循環器①基礎編で学んだ、循環の3要素を覚えていますか?
「ふくむ」「はこぶ」「つかう」でしたね。
どれか一つでも破綻するとショックになると説明しました。それぞれどんな原因で破綻し、その対応はどうしたら良いのかを今回は学んでいきましょう!

それぞれの原因と対応は、上の表を頭に入れておきましょう!
はこぶ要素については、詳しく病態別ショック分類で見ていきます。
「はこぶ」の3要素
病態別ショック分類について学ぶ前に、「はこぶ」の3要素についてお伝えしていきます。

これらの3要素のいづれかが破綻すると、循環不全に陥ります。
それでは、病態別ショック分類の4つを見ていきましょう。
循環血液量減少性ショック
循環血液量減少性ショックは、名前の通り循環血液量減少により生じる循環不全です。
少ない血液を全身に運ぼうとする代償が働き、血管抵抗、頻脈となります。
また、ショックになると、脳や腎臓など重要臓器に血液を優先的に送ろうとするので抹消の血管が収縮して末梢冷感になります。

循環血液量減少性ショックは、根本の原因に対応して輸液が最優先です!補液については、脱水の講義に詳しくあるため、ぜひご参照ください!
よくショックの際に、下肢を挙上するかと思います。下肢挙上は、下肢にある200~300ccの血液が全身に循環することで、血圧が一時的に10~15mmHg上がる原理となっています。
下肢挙上は、輸液反応性を測定することにも用いられるように、血圧が上がることでショックが原因なのだと判断する手立てにはなりますが、根本的な解決はできていないので注意が必要です。
心原性ショック
心原性ショックは、心臓が原因で生じるショックのことを指します。
全身臓器に血液を送ろうと、末梢血管抵抗、頻脈等の代償機構がみられます。

心臓の機能が落ちているので、昇圧薬や強心薬が選択されます。また、不整脈が原因の場合は不整脈の治療薬を投与していきます。
この時に注意が必要なことは、過剰な輸液は心不全を増悪する恐れがあるということです。血圧が保てている場合は、頭を少し上げると心臓に戻る血液が減るので症状が和らぐかもしれません。
血液分布異常性ショック
血液分布異常性ショックは、感染などを契機に炎症性物質が全身に回る事で血管が異常に拡張します。そして血管抵抗が異常に低下し、末梢温感となります。
また、血管透過性が亢進し、血漿成分がサードスペースに漏れることでショックが助長されます。

血液分布異常性ショックの状況を放置すると、抹消温感から抹消冷感に変わります。これらをウォームショックとコールドショックと呼びます。
コールドショックになってる場合は、より重篤になっていると考えてください。
この際の治療としては、循環血液量が減少しているので大量の輸液を入れます。大体、体重×20〜30ml/時間程の量を入れます。
血管が拡張しているので、昇圧剤を入れて収縮させ、感染に対しては、抗生剤などを投与していきます。
心外閉塞性・拘束性ショック
心外閉塞性・拘束性ショックは、心臓が収縮できても拡張できないなど、いわゆる心臓に血液が戻ってこれない状況により生じる循環不全です。

緊張性気胸ですと、胸腔内に空気が溢れる事で胸腔内の圧力が上昇し、血液が胸腔内にある心臓へ戻る際に抵抗が生じてショックに至ります。
ショックの状態が強いと、ECMO(エクモ)という体外式膜型人工肺を使う事もあります。
酸素消費量を意識してみましょう
ショックの際に、さらに意識するポイントが酸素消費量についてです。

ケアをすることが酸素消費量を増加させるため、ショック状態にある人に本当にそのケアが必要なのか、考える必要あります。
良かれと思ったケアが、ありがた迷惑にならないように注意しましょう。
まとめ
では、今回のまとめです!
- ショックに気づく
- ショックの5徴候(「それきみこ」の語呂で覚えましょう)
- はこぶの適正化(心拍出量、循環血液量、血管抵抗)
- ふくむの適正化(Hb,SaO2)
- つかうの適正化(酸素消費量を減らす)
- ショックの時は、酸素消費量を考慮して本当にその看護ケアが必要なのか考えて実施しましょう。
動画で勉強する

フィジカルアセスメント循環②ショックの原因と対応はいかがだったでしょうか?
これまでの呼吸や脱水の講義の内容も含まれていたので、ぜひそちらもご覧ください!
ありがとうございました!
























今回のテーマは「フィジカルアセスメント〜循環器編②〜」です。
循環不全の原因と対応について学んでいきます!