排せつ支援加算とは!?【看多機】

令和3年4月の介護報酬改定で看護小規模多機能型居宅介護も算定対象になった排せつ支援加算。

単位数も区分化されて、複雑となっています。

そんな、看護小規模多機能型居宅介護における排せつ支援加算について解説していきます!

 

Ns上妻

令和6年度介護報酬改定でアウトカム評価の為の見直しがされています。

 

この記事でわかること
  1. 排せつ支援加算の概要
  2. 排せつ支援加算の単位数
  3. 排せつ支援加算の算定要件
  4. 排せつ支援加算の留意点
  5. 排せつ支援加算の実地指導対策
  6. 排せつ支援加算のQ&A

「排せつ支援加算の概要」

 

排せつ支援加算の概要は以下になります。

 

Ns上妻

排せつ支援加算は、利用者さんごとに、要介護状態の軽減の見込みについて、医師又は医師と連携した看護師が継続的に排せつに係る支援を行った場合に算定できる加算となります。

 

算定には届出が必要です。

 

「排せつ支援加算の単位数」

 

排せつ支援加算の単位数は以下になります。

排せつ支援加算は3種類あります。

 

単位数

排せつ支援加算(Ⅰ) →10単位/月

排せつ支援加算(Ⅱ) →15単位/月

排せつ支援加算(Ⅲ) →20単位/月

 

(Ⅰ)〜(Ⅲ)いずれかの加算を算定します。

同時に算定はできません。

 

Ns上妻

令和6年度介護報酬改定では単位数の変更はありませんでした。

 

「排せつ支援加算の算定要件」

 

Ns上妻

令和6年度介護報酬改正では算定要件の変更がありました。

加算(Ⅰ)〜(Ⅲ)共通で、入力負担軽減に向けたLIFE関連加算に共通する見直しとなっています。

 

見直しのポイントは以下です。

 

  • 入力項目の定義の明確化や、他の加算と共通する項目の選択肢を統一化する。
  • 同一の利用者に複数の加算を算定する場合に、一定の条件下でデータ提出のタイミングを統一できるようにする。

 

以上を踏まえた排せつ支援加算の算定要件は以下です。(変更箇所は黄色部分)

 

イ 排せつ支援加算Ⅰ

次に掲げる基準のいずれにも適合すること。

⑴ 入所者又は利用者ごとに、要介護状態の軽減の見込みについて、医師又は医師と連携した看護師が 施設入所時又は利用開始時に評価し、その後少なくとも3月に1回評価するとともに、その評価結果 等の情報を厚生労働省に提出し、排せつ支援の実施に当たって、当該情報その他排せつ支援の適切かつ有効な実施のために必要な情報を活用していること。

⑵ ⑴の評価の結果、排せつに介護を要する入所者又は利用者であって、適切な対応を行うことにより、 要介護状態の軽減が見込まれるものについて、医師、看護師、介護支援専門員その他の職種の者が共同して、当該入所者又は利用者が排せつに介護を要する原因を分析し、それに基づいた支援計画を作成し、当該支援計画に基づく支援を継続して実施していること。

⑶ ⑴の評価に基づき、少なくとも3月に1回、入所者又は利用者ごとに支援計画を見直していること。

 

以前は6ヶ月に1回の評価でした。

 

ロ 排せつ支援加算(Ⅱ)

次に掲げる基準のいずれにも適合すること。

⑴ イ⑴から⑶までに掲げる基準のいずれにも適合すること。

⑵ 次に掲げる基準のいずれかに適合すること。

(一)イ⑴の評価の結果、要介護状態の軽減が見込まれる者について、施設入所時又は利用開始時と比 較して、排尿又は排便の状態の少なくとも一方が改善するとともにいずれにも悪化がないこと。

(二)イ⑴の評価の結果、施設入所時又は利用開始時におむつを使用していた者であって要介護状態の 軽減が見込まれるものについて、おむつを使用しなくなったこと。

(三)イ⑴の評価の結果、施設入所時・利用開始時に尿道カテーテルが留置されていた者について、尿道カテーテルが抜去された。

 

ハ 排せつ支援加算(Ⅲ)

イ⑴から⑶まで、並びにロ⑵(一)及び(二)及び(三)に掲げる基準のいずれにも適合すること。

 

排せつ支援加算(Ⅱ)及び(Ⅲ)ともに尿道カテーテルの項目が追加されています。

 

「排せつ支援加算の留意点」

 

排せつ支援加算の留意点は以下になります。

①排せつ支援加算は、排せつ支援の質の向上を図るため、多職種の共同により、利用者が排せつに介護を要する要因の分析を踏まえた支援計画の作成(Plan)、当該支援計画に基づく排せつ支援の実施(Do)、当該支援内容の評価(Check)とその結果を踏まえた当該支援計画の見直し(Action)といったサイクル(以下において「PDCA」という。)の構築を通じて、継続的に排せつ支援の質の管理を行った場合に加算するものである。

②排せつ支援加算(Ⅰ)は、原則として要介護度3以上の利用者全員を対象として利用者ごとに大臣基準第71号の3に掲げる要件を満たした場合に、当該事業所の要介護度3以上の利用者全員(排せつ支援加算(Ⅱ)又は(Ⅲ)を算定する者を除く。)に対して算定できるものであること。

③本加算は、全ての利用者について、必要に応じ適切な介護が提供されていることを前提としつつ、さらに特別な支援を行うことにより、利用開始時と比較して排せつの状態が改善することを評価したもののである。したがって、例えば、利用開始時において、利用者が尿意・便意を職員へ訴えることができるにもかかわらず、職員が適時に排せつを介助でできるとは限らないことを主たる理由としておむつへの排せつとしていた場合、支援を行って排せつの状態を改善させたとしても加算の対象とはならなない。

④大臣基準第71 号の3イ⑴の評価は、別紙様式6を用いて、以下の(ア)から(ウ)について実施する。
(ア) 排尿の状態
(イ) 排便の状態
(ウ) おむつの使用
(エ) 尿道カテーテルの留置

⑤大臣基準第71号の3イ⑴の利用開始時の評価は、大臣基準第71号の3イ⑴から⑶までの要件に適合しているものとして市町村長に届け出た日の属する月及び当該月以降の新規利用者については、当該者の利用開始時に評価を行うここととし、届出の日の属する月の前月以前から既に利用している者(以下において「既利用者」という。)については、介護記録等に基づづき、利用開始時における評価を行うこと。

⑥④又は⑤の評価を医師と連携した看護師が行った場合は、その内容を支援の開始前に医師へ報告することとする。また、医師と連携した看護師が④の評価を行う際、利用者の背景疾患の状況を勘案する必要がある場合等は、医師へ相談することとする。

⑦大臣基準第71 号の3イ⑴の評価結果等の情報の提出については、LIFEを用いて行うこととする。LLIFEへの提出情報、提出頻度等については、「科学的介護情報システム(LIFE)関連加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」を参照されたいい。提出された情報については、国民の健康の保持増進及びその有する能力の維持向上に資するため、適宜活用されるものである。ただし、経過措置ととして、令和3年度中にLIFEを用いた情報の提出を開始する予定の事業所については、令和3年度末までに算定月における全ての利用者に係る評価結果等を提出することを前提とした、評価結果等の提出に係る計画を策定することで、当該月にLIFEを用いた情報提出を行っていない場合も、算定を認めることとする。

⑧ 基準第71号の3イ(2)の「排せつに介護を要する利用者」とは、④の(ア)排尿の状態 若しくは(イ)排便の状態 が「一部介助」 若しくは「全介助」と評価される者又は(ウ)おむつの使用 若しくは(エ)尿道カテーテルの留置が「あり」の者をいう。

⑨ 大臣基準第71号の3イ(2)の「適切な対応を行うことにより、要介護状態の軽減が見込まれる」とは、特別な支援を行わなかった場合には、④の(ア)から(エ)の評価が不変又は低下となることが見込まれるものの、適切な対応を行った場合には、④の(ア)から(エ)の評価が改善することが見込まれることをいう。

⑩ 支援に先立って、失禁に対する各種ガイドラインを参考にしながら、対象者が排せつに介護を要する要因を多職種が共同して分析し、それに基づいて、別紙様式6の様式を用いて支援計画を作成する。要因分析及び支援計画の作成に関わる職種は、④の評価を行った医師又は看護師、介護支援専門員、及び支援対象の利用者の特性を把握している介護職員を含むものとし、その他、疾患、使用している薬剤、食生活、生活機能の状態等に応じ薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士等を適宜加える。なお、支援計画に相当する内容を居宅サービス計画の中に記載する場合は、その記載をもって支援計画の作成に代えることができるものとするが、下線又は枠で囲う等により、他の記載と区別できるようにすること。

⑪ 支援計画の作成にあたっては、要因分析の結果と整合性が取れた計画を、個々の利用者の特性に配慮しながら個別に作成することとし、画一的な支援計画とならないよう留意する。また、支援において利用者の尊厳が十分保持されるよう留意する。

⑫ 当該支援計画の実施にあたっては、計画の作成に関与した者が、利用者及びその家族に対し、排せつの状態及び今後の見込み、支援の必要性、要因分析並びに支援計画の内容、当該支援は利用者及びその家族がこれらの説明を理解した上で支援の実施を希望する場合に行うものであること、及び支援開始後であってもいつでも利用者及びその家族の希望に応じて支援計画を中断又は中止できることを説明し、利用者及びその家族の理解と希望を確認した上で行うこと。

⑬ 大臣基準第71号の3イ⑶における支援計画の見直しは、支援計画に実施上の問題(排せつ支援計画の変更の必要性、関連職種が共同して取り組むべき事項の見直しの必要性等)があれば直ちに実施すること。その際、PDCAの推進及び排せつ支援の質の向上を図る観点から、LIFEへの提出情報及びフィードバック情報を活用すること。

⑭ 排せつ支援加算(Ⅱ)は、排せつ支援加算(Ⅰ)の算定要件を満たす事業所において、利用開始時と比較して、④に掲げる(ア)若しくは(イ)の評価の少なくとも一方が改善し、かつ、いずれにも悪化がない場合又は(ウ)若しくは(エ)の評価が改善した場合に、算定できることとする。

⑮ 排せつ支援加算(Ⅲ)は、排せつ支援加算(Ⅰ)の算定要件を満たす施設において、施設入所時と比較して、④に掲げる(ア)又は(イ)の評価の少なくとも一方が改善し、いずれにも悪化がなく、かつ、(ウ)が改善した場合に、算定できることとする。

⑯ 他の事業所が提供する排せつ支援に係るリハビリテーションを併用している利用者に対して、指定看護小規模多機能型居宅介護事業所が当該他の事業所と連携して排せつ支援を行っていない場合は、当該利用者を排せつ支援加算(Ⅱ)又は(Ⅲ)の対象に含めることはできないこと。

 

「排せつ支援加算の実地指導対策」

排せつ支援加算の実地指導対策は以下になります。

 

必要書類を必ず用意し、内容が記載されているかきちんと確認しておきましょう。

①排せつの状態に関するスクリーニング・支援計画書(別紙様式6)

排せつ支援加算別紙様式6

②LIFEへの情報提供状況がわかるもの

③介護記録等

 

「排せつ支援加算のQ&A」

排せつ支援加算のQ&Aは以下です。

 

Q1

【R3.3.26介護保険最新情報vol.952令和3年度介護報酬改定に関するQ&AVol.3】(101)排せつ状態が自立している入所者又は排せつ状態の改善が期待できない入所者についても算定が可能なのか。

 

A1

排せつ支援加算  (Ⅰ)は、事業所単位の加算であり、入所者全員について排せつ状態の評価を行い、 LIFEを用いて情報の提出を行う等の算定要件を満たしていれば、入所者全員が算定可能である。

 

Q2

【R3.3.26介護保険最新情報vol.952 令和3年度介護報酬改定に関する Q&AVol.3】 (102)排せつ支援加算 ) (Ⅱ)又は(Ⅲ)の算定要件について、リハビリパンツや尿失禁パッド等の使用は、 おむつの使用に含まれるのか。

 

A2

使用目的によっても異なるが、リハビリパンツの中や尿失禁パッドを用いた排せつを前提としている場合は、おむつに該当する。

 

Q3

【R3.3.26介護保険最新情報vol.952令和3年度介護報酬改定に関するQ&AVol.3】 (103)排せつ支援加算(Ⅱ)又は(Ⅲ)の算定要件について、終日おむつを使用していた入所者が、夜 間のみのおむつ使用となった場合は、排せつ状態の改善と評価して差し支えないか。

 

A3

おむつの使用がなくなった場合に、排せつ状態の改善と評価するものであり、おむつの使用が終日から夜間のみになったとしても、算定要件を満たすものではない。

 

Q4

【R6.3.15介護保険最新情報vol.1225 令和6年度介護報酬改定に関する Q&AVol.1】

問171 月末よりサービスを利用開始した利用者に係る情報について、収集する時間が十分確保出来ない等のやむを得ない場合については、当該サービスを利用開始した日の属する月(以下、「利用開始月」という。)の翌々月の10日までに提出することとしても差し支えないとあるが、利用開始月の翌月の10日までにデータ提出した場合は利用開始月より算定可能か。

 

A4
  • 事業所が該当の加算の算定を開始しようとする月の翌月以降の月の最終週よりサービスの利用を開始したなど、サービスの利用開始後に、利用者に係る情報を収集し、サービスの利用を開始した翌月の10日までにデータ提出することが困難な場合は、当該利用者に限っては利用開始月の翌々月の10日までに提出することとしても差し支えないとしている。
  • ただし、加算の算定については LIFEへのデータ提出が要件となっているため、利用開始月の翌月の10日までにデータを提出していない場合は、当該利用者に限り当該月の加算の算定はできない。当該月の翌々月の10日までにデータ提出を行った場合は、当該月の翌月より算定が可能。
  • また、本取扱いについては、月末よりサービスを利用開始した場合に、利用開始月の翌月までにデータ提出し、当該月より加算を算定することを妨げるものではない。
  • なお、利用開始月の翌月の10日までにデータ提出が困難であった理由について、介護記録等に明記しておく必要がある。

 

Q5

【R6.3.15介護保険最新情報vol.1225 令和6年度介護報酬改定に関する Q&AVol.1】

問172 事業所又は施設が加算の算定を開始しようとする月以降の月末にサービス利用開始した利用者がおり、やむを得ず、当該利用者の当該月のデータ提出が困難な場合、当該利用者以外については算定可能か。

 

A5
  • 原則として、事業所の利用者全員のデータ提出が求められている上記の加算について、月末にサービス利用開始した利用者がおり、やむを得ず、当該月の当該利用者に係る情報をLIFEに提出できない場合、その他のサービス利用者についてデータを提出していれば算定できる。
  • なお、情報の提出が困難であった理由について、介護記録等に明記しておく必要がある。
  • ただし、上記の場合や、その他やむを得ない場合(※)を除いて、事業所の利用者全員に係る情報を提出していない場合は、加算を算定することができない。

(※)令和3年度介護報酬改定に関す得るQ&A(Vol.3)(令和3年3月26日)問16参照。

 

Ns上妻

看護小規模多機能型居宅介護を利用される方が介護度が高い傾向にあります。

排泄の評価、支援を行い積極的に加算を算定していきましょう!

 

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ABOUT US
野代 龍平看護師
訪問看護ステーションと看護小規模多機能型居宅介護の元管理者。訪問看護10年目。精神科訪問看護、腹膜透析の件数多く受けています。認知症初期集中支援チーム員。群馬県在住。レセプトもこなすマルチプレイヤー。調子に乗るのがたまにキズ。株式会社のびしろ運営しています。