令和6年度介護報酬改定で看護小規模多機能型居宅介護にも適用となった身体拘束廃止未実施減算。
いくつか要件もある為、看護小規模多機能型居宅介護における身体拘束廃止未実施減算について解説していきますね!
- 身体拘束廃止未実施減算の概要
- 身体拘束廃止未実施減算の単位数
- 身体拘束廃止未実施減算の要件
- 身体拘束廃止未実施減算の留意点
- 身体拘束廃止未実施減算の実地指導対策
- 身体拘束廃止未実施減算のQ&A
目次
「身体拘束廃止未実施減算の概要」
身体拘束廃止未実施減算の概要は以下になります。
短期入所系サービス及び多機能系サービスについて、身体的拘束等の適正化のための措置(委員会の開催等、 指針の整備、研修の定期的な実施)を義務付ける。また、身体的拘束等の適正化のための措置が講じられていない場合は、基本報酬を減算する。その際、1年間の経過措置期間を設けることとする。
訪問系サービス、通所系サービス、福祉用具貸与、特定福祉用具販売及び居宅介護支援については減算はありません。
しかし、利用者又は 他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならないこととし、身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録することが義務となっております。
「身体拘束廃止未実施減算の単位数」
身体拘束廃止未実施減算の単位数は以下になります。
所定単位数の100分の1に相当する単位数を減算
平成18年度に施設・居住系サービスに身体拘束廃止未実施減算を導入した際は、5単位/日減算であったが、 各サービス毎に基本サービス費や算定方式が異なることを踏まえ、定率で設定となっています。
なお、短期入所系・多機能系サービスは所定単位数から平均して9単位程度/日の減算となります。
「身体拘束廃止未実施減算の要件」
身体拘束廃止未実施減算の要件は以下です。
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- 身体拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の入所者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録すること。
- 身体拘束等の適正化のための対策を検討する委員会を3ヶ月に1回以上開催するとともに、その結果について介護職員その他従業者に周知徹底を図ること。
- 身体的拘束等の適正化のための指針を整備すること。
- 介護職員その他の従業者に対し、身体的拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。
「身体拘束廃止未実施減算の留意点」
身体拘束廃止未実施減算の留意点は以下になります。
全ての施設・事業所で身体的拘束等の適切化が行われるよう、令和6年度中に小規模事業所等における取組事例を周知するほか、介護サービス情報公表システムに登録すべき事項に身体的拘束等の適正化に関する取組状況を追加する必要があります。
また、 指定権者に対しては、集団指導等の機会等にて身体的拘束等の適正化の実施状況を把握し、未実施又は集団指導等に不参加の事業者に対する集中的な指導を行うなど、身体的拘束等の適正化に向けた取組の強化を求められます。
「身体拘束廃止未実施減算の実地指導対策」
身体拘束廃止未実施減算の実地指導対策は以下になります。
必要書類を必ず用意し、内容が記載されているかきちんと確認しておきましょう
- 身体拘束等適正化の為の指針
- 身体拘束等の適正化のための対策を検討する委員会名簿と議事録、その内容が周知していることがわかるもの
- 身体的拘束等の適正化ための研修の実施記録、資料又は研修参加報告書
- やむを得ず身体的拘束等を行っている場合は、その記録
「身体拘束廃止未実施減算のQ&A」
身体拘束廃止未実施減算のQ&Aは以下です。
身体拘束に当たる行為は何が挙げられるか。
身体拘束ゼロへの手引きにおいては、具体例として11項目記載されている。
しかし、11項目はあくまで具体例であること、介護保険施設基準において禁止の対象となっている行為は、「身体的拘束その他入所者(利用者)の行動を制限する行為」であることから、11項目に該当しないケアや方法が身体拘束に当たらないとは限らない。
身体拘束は全て高齢者虐待に該当するのか。
身体拘束は原則として高齢者虐待に該当すると考えられる。
ただし、高齢者本人や他の利用者の生命又は身体が危険にさらされる場合など、「緊急やむを得ない場合※」とされる身体拘束については、例外的に高齢者虐待に該当しないと考えられるが、緊急やむを得ない場合に該当するかどうかを常に観察、再検討し、要件に該当しなくなった場合には直ちに身体拘束を解除する必要がある。
※高齢者本人や他の利用者の生命又は身体が危険にさらされる場合など、身体拘束ゼロへの手引き
等に記載されているケアの工夫のみでは十分に対処できないような「一時的に発生する突発事態」であり、三要件(切迫性、非代替性、一時性)を全て満たす状態であることを「身体拘束廃止委員会」等のチームで検討、確認し記録することが必要である。
本人や家族が身体拘束を希望する場合はどうしたら良いか。
本人や家族の意思に関係なく、三要件を満たしていない行動制限は身体拘束に当たる。
本人や家族が身体拘束を希望しても、身体拘束を行った場合の身体的弊害、精神的弊害を想定していないことも考えられる。
仮に三要件を満たしている場合でも、その拘束が緊急やむを得ない場合に該当するのかを個人でなく施設全体で判断すること、利用者本人や家族に対しても身体拘束の内容を十分説明すること、緊急やむを得ず身体拘束を行う場合でも、拘束の態様や時間、拘束を行う理由等を記録することなど、慎重な手続きが必要である。
センサーマットの使用は身体拘束に当たるのか。
行動パターンの把握やアセスメント等での使用はすぐに身体拘束にあたらないと考えられる。しかし、漫然とした使用など、行動を制限する面が大きい場合の使用は身体拘束に当たる場合がある。
なお、センサー自体が監視の機械と見なされ不穏になったり、センサーを避けたりしようとして返って転倒事故に繋がる等のリスクもあることを認識する必要がある。
【引用:参考文献】
・身体拘束ゼロへの手引き(平成13年3月 厚生労働省「身体拘束ゼロ作戦推進会議」)
・市町村・都道府県における高齢者虐待への対応と養護者支援(平成30年3月 厚生労働省老健局)

身体拘束は人としての尊厳に関わるので、事業所全体で知識の向上を目指し、適切に対応していきましょう!!























