

看護小規模多機能型居宅介護における特別管理加算は、訪問看護ステーションの特別管理加算に準じた内容となっています。実地指導でも指摘事項が多い加算の為、詳しく解説していきますね!
①特別管理加算の概要
②特別管理加算の単位数
③特別管理加算の算定要件
④特別管理加算の留意点
⑤特別管理加算の実地指導対策
⑥特別管理加算のQ&A
目次
「特別管理加算とは?(概要)」
看護小規模多機能型居宅介護における特別管理加算は、特別な管理を必要とする利用者(真皮を越える褥瘡など医療的な管理が必要な場合)に対して、事業所が看護サービスを行う際に計画的な管理を行った場合に算定できる加算となります。 市町村への届出が必要となります。

訪問看護ステーション従事者には馴染みのある加算ですね。
「特別管理加算の単位数」
特別管理加算の単位は以下のような単位数になっています。
(1)特別管理加算(I) 500単位
(2)特別管理加算(II) 250単位

区分支給限度基準額の算定対象外というところがポイントです。
看護小規模多機能型居宅介護は包括報酬の為、福祉用具等を利用すると限度基準額がギリギリになってしまう事が多いです。区分支給限度基準額の算定対象外である特別管理加算は積極的に算定をしていきましょう!
「特別管理加算の算定要件」
特別管理加算の算定要件は以下のようになります。
指定看護小規模多機能型居宅介護に関し特別な管理を必要とする利用者に対して、指定看護小規模多機能型居宅介護事業所が、指定看護小規模多機能型居宅介護(看護サービスを行う場合に限る。) の実施に関する計画的な管理を行った場合には、厚生労働大臣が定める区分に応じて、1月につき所定単位数を加算する。
①特別管理加算(I)
特別な管理を必要とする利用者として厚生労働大臣が定める状態のイに規定する状態にある者に対して指定看護小規模多機能型多機能居宅介護を行う場合 〔イに規定する状態〕
イ 医科診療報酬点数表に掲げる在宅悪性腫瘍等患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態
②特別管理加算(II)
特別な管理を必要とする利用者として厚生労働大臣が定める状態のロ、ハ、ニ又 はホに規定する状態にある者に対して指定看護小規模型多機能居宅介護を行う場合
〔ロ、ハ、ニ又はホに規定する状態〕
ロ 医科診療報酬点数表に掲げる在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅持続腸圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼通管理指導管 理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態
ハ 人工肛門又は人工膀胱を設置している状態
二 真皮を越える褥瘡の状態
ホ 点滴注射を週3日以上行う必要があると認められる状態
特別管理加算(I)と特別管理加算(II)は同時に算定はできません。どちらか一つの算定となります。
「特別管理加算の留意点」
特別管理加算の留意点は以下になります。
①特別管理加算については、利用者や居宅介護支援事業所が看護小規模多機能型居宅介護事業所を選定する上で必要な情報として届け出させること。
②特別管理加算は、介護保険の給付対象となる看護サービスを行った日の属する月に算定するものとする。なお、当該加算を介護保険で請求した場合には、同月に訪問看護及び定期巡回・随時対応型訪 問介護看護を利用した場合の当該各サービスにおける特別管理加算並びに同月に医療保険における訪問看護を利用した場合の当該訪問看護における特別管理加算は算定できないこと。
③特別管理加算は、1人の利用者に対し、1か所の事業所に限り算定できる。
④「真皮を越える褥瘡の状態」とは、NPUAP(National Pressure Ulcer of Advisory Panel) 分類III度若しくはIV度又はDESIGN分類(日本褥瘡学会によるもの)D3、D4若しくはD5に該当する状態をいう。
⑤「真皮を越える褥瘡の状態にある者」に対して特別管理加算を算定する場合には、定期的(1週間に1回以上)に褥瘡の状態の観察・アセスメント・評価(褥瘡の深さ、滲出液、大きさ、炎症・感染、肉芽組織、壊死組織、ポケット)を行い、褥瘡の発生部位及び実施したケア(利用者の家族等に行う指導を含む)について看護小規模多機能型居宅介護記録書に記録すること。
⑥「点滴注射を週3日以上行う必要があると認められる状態」とは、主治の医師が点滴注射を週3日 以上行うことが必要である旨の指示を複合型サービス事業所に行った場合であって、かつ、当該事業所の看護職員が週3日以上点滴注射を実施している状態をいう。
⑦⑥の状態にある者に対して特別管理加算を算定する場合は、点滴注射が終了した場合その他必要が認められる場合には、主治の医師に対して速やかに当該者の状態を報告するとともに、看護小規模多 機能型居宅介護記録書に点滴注射の実施内容を記録すること。
⑧訪問の際、症状が重篤であった場合には、速やかに医師による診断を受けることができるよう必要な支援を行うこととする。
「特別管理加算の実地指導対策」
特別管理加算の実地指導対策は以下になります。
必要書類を必ず用意しておきましょう。
①主治医の指示書等
②看護小規模多機能型居宅介護計画
③看護小規模多機能型居宅介護記録書等
④他の訪問看護ステーション等で当該加算の算定の有無(月の途中で看護小規模多機能型居宅介護に切り替わった場合)
⑤症状が重篤の場合医師による診療を受診できるような支援の有無
「特別管理加算のQ&A」
特別管理加算のQ&Aは以下のようなものが挙げられます。
【H24.3.16事務連絡介護保険最新情報vol.267】 (問31)
「真皮を超える褥瘡の状態にある者」の特別管理加算の算定要件として「定期的に褥瘡の状態の観察・アセスメント・評価を行い~(略)~実施したケアについて訪問看護記録書に記録すること」と あるが、記録について具体的な様式は定められているのか。
様式は定めていない。
【H24.3.16事務連絡 介護保険最新情報vol.267】 (問28)
ドレーンチューブを使用している場合は、特別管理加算を算定できないのか。
経皮経肝胆管ドレナージチューブなど留置されているドレーンチューブについては、留置カテーテルと同様に計画的な管理を行っている場合は算定できる。ただし、処置等のため短時間、一時的に挿入されたドレーンチューブについては算定できない。なお、定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び複合型サービスの特別管理加算についても同様の取扱いとなる。
【H24.3.16事務連絡 介護保険最新情報vol.267】 (問29)
留置カテーテルが挿入されていれば、特別管理加算は算定できるのか。
留置カテーテルからの排液の性状、量などの観察、薬剤の注入、水分バランスの計測等計画的な管理を行っている場合は算定できるが、単に留置カテーテルが挿入されているだけでは算定できない。
また、輸液用のポート等が挿入されている場合であっても、訪問看護において一度もポートを用いた薬剤の注入を行っていない場合は、計画的な管理が十分に行われていないため算定できない。 なお、定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び複合型サービスの特別管理加算についても同様の取 扱いとなる。
【24.3.16事務連絡 介護保険最新情報vol.267】 (問30)
特別管理加算は1人の利用者につき1ヵ所の訪問看護事業所しか算定できないが、定期巡回・随時対応型訪問介護看護又は複合型サービスを利用する場合など訪問看護事業所以外の事業所であれば同一月に複数の事業所で特別管理加算を算定できるのか。
訪問看護を利用中の者は、同時に定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び複合型サービスを利用することはできないため算定できない。
ただし、月の途中で訪問看護の利用を中止し、定期巡回・随時対応型訪問介護看護又は複合型サービスの利用を開始する場合等は当該月に複数のサービスを利用することになるが、このような場合であっても特別管理加算は1人の利用者につき1事業所しか算定できないため、費用の分配方法については事業所間の合議により決定されたい。
なお、緊急時訪問看護加算、ターミナルケア加算、退院時共同指導加算(2回算定出来る場合を除く)についても同様の取扱いとなる。
【H24.3.16事務連絡 介護保険最新情報vol.26】 (問32)
「点滴注射を週3回以上行う必要があると認められる状態」として、特別管理加算を算定する場合の医師の指示は在宅患者訪問点滴注射指示書であることが必要か。
在宅患者訪問点滴注射指示書である必要はなく、医師の指示があることがわかれば通常の訪問看護指示書その他の様式であっても差し支えない。ただし、点滴注射の指示については7日毎に指示を受ける必要がある。
【H24.3.30事務連絡 介護保険最新情報vol.273】(問3)
「点滴注射を週3日以上行う必要があると認められる状態」として、特別管理加算を算定する場合、週や月をまたがって週3日の要件を満たす場合はどのように取り扱うのか。
点滴注射を7日間の医師の指示期間に3日以上実施していれば算定可能である。 例えば4月28日(土曜日)から5月4日(金曜日)までの7日間点滴を実施する指示が出た場合 (指示期間*1)は、算定要件を満たす3日目の点滴を実施した4月に特別管理加算を算定する。加算は医師の指示期間につき1回算定できるが、月をまたいだ場合でも、4月、5月それぞれ3回以上点滴を実施しても両月で特別管理加算を算定することはできない。なお、上記の場合、5月中に再度点滴注射の指示(*2)があり要件を満たす場合は、5月も算定可能となる。
【H24.4.25事務連絡 介護保険最新情報vol.28】 (問3)
今回の改定において特別管理加算の対象者から、ドレーンチューブを使用している状態が削除されているが、ドレーンチューブを使用している状態にある利用者に訪問看護を行った場合に特別管理加算 は算定できなくなったのか。
ドレーンチューブを使用している状態にある者は、留置カテーテルを使用している状態にある者に含 まれるため、特別管理加算(I)を算定することが可能である。
【H24.4.25事務連絡 介護保険最新情報vol.284】 (問4)
経管栄養や中心静脈栄養の状態にある利用者については特別管理加算(I)と特別管理加 算(II)のどちらを算定するのか。
経管栄養や中心静脈栄養の状態にある利用者は留置カテーテルを使用している状態にある者であるため、特別管理加算(I)を算定する。
【H15.5.30事務連絡 介護保険最新情報vol.151】 (問4)
特別管理加算の対象者のうち「ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態」をされて いるが、流動食を経鼻的に注入している者について算定できるか。
算定できる。
【H15.5.30事務連絡 介護保険最新情報vol.151】(問5)
複数の事業所から訪問看護を利用する場合の特別管理加算について、「その配分は事業所相互の合議に委ねられる」とされているが、その具体的な内容について。
特別管理加算については、1人の利用者に対し、1ヶ所の事業所に限り算定できるが、複数の訪問看護事業所が関わっている場合は、1ヶ所の事業所が加算を請求した後に、事業所間で協議して、各事業所の特別管理に係る業務の比重に応じて当該請求に係る収入を按分することになる。
【H15.5.30事務連絡 介護保険最新情報vol.151】(問6)
特別管理加算を算定する為には、緊急時訪問看護加算を算定することが要件であるか。
特別管理加算の算定について、緊急時訪問看護加算は要件ではないが、特別管理加算の対象者又はその家族から電話等により看護に関する意見を求められた場合に常時対応できる体制その他必要な体制を整備していることが望ましい。
【H15.5.30事務連絡 介護保険最新情報vol.151】(問7)
理学療法士等による訪問看護のみを利用する利用者について特別管理加算は算定できるか。
特別管理加算については、別に厚生労働省が定める状態にある利用者に対して、当該状態に係る計画的な管理を行なった場合に算定するとされており、訪問看護ステーションの理学療法士等によりリハビリテーションを中心とした訪問看護のみを利用する利用者については、そうした計画的な管理が行われるとは想定されないため、一般的には、当該加算は算定できない。

訪問看護ステーションの特別管理加算に準じた内容になっている看護小規模多機能型居宅介護の特別管理加算。特に月の途中に訪問看護ステーションから看護小規模多機能型居宅介護に変更となった場合は注意が必要です。
実地指導で指摘される事が多い加算でもあります。算定漏れがないように、また、指摘されないように制度を把握していきましょう!



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看護小規模多機能型居宅介護の特別管理加算ってどんな加算ですか?