【遠隔死亡診断補助加算】について解説します!

遠隔死亡

 

Ns上妻
令和4年の診療報酬改定の中に「ICTを活用した遠隔死亡診断の補助に対する評価の新設」というものがあります。これは、「遠隔死亡診断補助加算」の新設についてのことですが、どういった内容なのか解説していきたいと思います。

 

令和4年診療報酬改定にて「遠隔死亡診断補助加算」が新設されましたので、この加算について解説していきます。

 

この記事の内容
  • 遠隔死亡診断補助加算について
    ・遠隔死亡診断補助加算とは?
    ・算定要件
    ・施設基準
  • 「情報通信機器(ICT)を利用した在宅での看取りに係る研修を受けた看護師」とは?

 

 

 

遠隔死亡診断補助加算について

PC

 

遠隔死亡診断補助加算とは?

医師が情報通信機器(ICT)を利用して死亡診断等を行う場合において、情報通信機器(ICT)を利用した在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が医師の補助した場合の評価として、訪問看護ターミナルケア療養費に「遠隔死亡診断補助加算」が新設されます。

 

(新設) 遠隔死亡診断補助加算  1,500円

※ただし、地域はまだ限定的です。

 

「ICTを活用した遠隔死亡診断の補助に対する評価の新設」について、詳しくは中医協 総会 第513回(令和4年1月26日)をご参照ください。

 

 

算定要件

厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た訪問看護ステーションの情報通信機器(ICT)を利用した在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が、医師が死亡診断加算(※1)を算定する利用者について、その主治医の指示に基づき情報通信機器(ICT)を用いて医師の死亡診断の補助を行った場合は、「遠隔死亡診断補助加算」として所定額に1,500円を加算することができます。(別に厚生労働大臣が定める地域に居住する利用者(※2)に限る。)

 

※1 死亡診断加算とは?

C001 在宅患者訪問診療料(Ⅰ)   死亡診断加算  200点

以下の要件を満たしている場合であって、「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等ガイドライン」に基づき、ICTを利用した看護師との連携による死亡診断を行う場合には、往診または訪問診療の際に死亡診断を行っていない場合でも、死亡診断加算のみを算定できます。

  • 当該患者に対して定期的・計画的な訪問診療を行っていたこと。
  • 正当な理由のために、医師が直接対面での死亡診断等を行うまでに12時間以上を要することが見込まれる状況であること。
  • 特掲診療料の施設基準等の第4の4の3の3に規定する地域に居住している患者であって、連携するほかの保健医療機関において区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料の在宅ターミナルケア加算もしくは「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料または連携する訪問看護ステーションにおいて訪問看護ターミナルケア療養費を算定していること。

 

※2 別に厚生労働大臣が定める地域に居住する利用者とは?

「別に厚生労働大臣が定める地域に居住する利用者」というのは、特掲診療料の施設基準等(平成20年厚生労働省告示第63号)第4の4の3の3に規定する地域に居住している利用者のことです。

 

第4の4の3の3に規定する地域とは、在宅患者訪問看護・指導料の注14(同一建物居住者訪問看護・指導料の注6の規定により準用する場合を含む。)に規定する厚生労働大臣が定める地域のことであり、以下の地域になります。

  • 離島振興法(昭和二十八年法律第七十二号)第二条第一項の規定により離島振興対策実施地域として指定された離島の地域
  • 奄美群島振興開発特別措置法(昭和二十九年法律第百八十九号)第一条に規定する奄美群島の地域
  • 山村振興法(昭和四十年法律第六十四号)第七条第一項の規定により振興山村として指定された山村の地域
  • 小笠原諸島振興開発特別措置法(昭和四十四年法律第七十九号)第四条第一項に規定する小笠原諸島の地域
  • 過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法(令和三十年法律第十九号)第二条第一項に規定する過疎地域
  • 沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第三条第三号に規定する離島

 

医師がICT を利用した死亡診断等を行う際の要件

医師がICT を利用した死亡診断等を行うためには、次に示す(a)-(e)すべての要件を満たすことが必要となります。

(a) 医師による直接対面での診療の経過から早晩死亡することが予測されていること

(b) 終末期の際の対応について事前の取決めがあるなど、医師と看護師と十分な連携が取れており、患者や家族の同意があること

(c) 医師間や医療機関・介護施設間の連携に努めたとしても、医師による速やかな対面での死後診察が困難な状況にあること

(d) 法医学等に関する一定の教育を受けた看護師が、死の三兆候の確認を含め医師とあらかじめ決めた事項など、医師の判断に必要な情報を速やかに報告できること

(e) 看護師からの報告を受けた医師が、テレビ電話装置等の ICT を活用した通信手段を組み合わせて患者の状況を把握することなどにより、死亡の事実の確認や異状がないと判断できること

 

 

施設基準

訪問看護ステーションに、情報通信機器(ICT)を利用した在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が配置されていることとなっています。

 

「遠隔死亡診断補助加算」を算定するための届出については、別紙様式8を使用します。

 

様式8

 

算定要件や施設基準について詳しくは、中医協 総会 第500回(令和3年11月26日)をご参照ください。

 

 

「情報通信機器(ICT)を利用した在宅での看取りに係る研修を受けた看護師」とは?

ピンクステート

 

「情報通信機器(ICT)を利用した在宅での看取りに係る研修を受けた看護師」とは、「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等ガイドライン」に則った研修を受けた看護師ということになります。

 

情報通信機器(ICT)を利用した在宅での看取りに係る研修とは、厚生労働省「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等ガイドライン」に基づく「法医学等に関する一定の教育」であることとされています。

 

研修は、おもに日本医師会が研修を実施しています。

 

日本医師会

 

 

法医学等に関する一定の教育とは、次に示す①~③のプログラムより構成されています。

① 法医学等に関する講義

② 法医学に関する実地研修

③ 看護に関する講義・演習

 

要件にいう法医学等に関する一定の教育」については、一定の看護実務経験を有する看護師を対象に行うものとし、具体的には次のようなものであります。

看護師としての実務経験5年 以上を有し、その間に患者の死亡に立ち会った経験3例以上があり、かつ、看護師としての実務経験のうち、訪問看護または介護保険施設等において3年以上の実務経験を有し、その間に患者5名に対しターミナルケアを行った(※)看護師とする。

 

(※)ここでいう「ターミナルケアを行った」とは訪問看護においては、患者の死亡日及び死亡前 14 日以内に2回以上の訪問看護を実施し、ターミナルケアに係る支援体制について患者及びその家族等に対して説明した上でターミナルケアを行った場合をいう。
また、介護保険施設等においては、当該施設の看取りに関する指針等に基づき、看護師が対象となる入居者に対するターミナルケアに関する計画の立案に関与し、当該計画に基づいてターミナルケアを行った場合をいう。

 

看護師もICTを使えないといけないことは、前提となります。

上記要件について詳しくは「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等ガイドライン」をご確認ください。

 

 

まとめ

手

今回は遠隔死亡診断補助加算について解説しました。

「遠隔死亡診断補助加算」の新設は、訪問看護師が医師の遠隔死亡診断を補助した場合に加算が取れますよというのが今回明確に診療報酬に点数化されたということです。

まだまだ地域限定ですが、いずれ将来的には算定できる範囲は広がってくると予測できますので、いざとなったら取れるように対応できる準備をしておくといいのかなと思います。

 

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