

訪問看護ベースアップ評価料は令和8年度診療報酬改定において見直されたものです。
この記事では医療保険の訪問看護ベースアップ評価料についてわかりやすく解説していきますね。
目次
【令和8年度】訪問看護ベースアップ評価料の見直し
訪問看護ステーションにおいて、勤務する幅広い職員の人材確保及び確実な賃上げを実施する観点から、ベースアップ評価料の対象となる職員を拡大した上で、令和8年度診療報酬改定において見直されました。
訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)
訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)について解説します。
算定要件
次のいずれの要件も満たすものであること。
ア 当該訪問看護ステーションに勤務する職員(専ら管理者の業務に従事する者及び業務委託により勤務する者を除く。以下この項において「対象職員」という。)がいること。
イ 当該評価料により得られる収入は、対象職員の基本給又は決まって毎月支払われる手当(以下、「基本給等」という。)の引上げ(以下、「ベア等」という。)及びそれに伴う賞与、時間外手当、法定福利費(事業者負担分等を含む。)等の増加分に用いること。なお、恒常的に夜間を含む交替制勤務をとっている職場の職員に支払われる夜勤手当については、決まって毎月支払われる手当に準じて基本給等に含めて差し支えない。ただし、ベア等を行った訪問看護ステーションにおいて、利用者数等の変動等により当該評価料による収入が上記の増加分に用いた額を上回り、追加でベア等を行うことが困難な場合に限り、賞与等の手当など、ベア等以外の方法による賃金改善を行うことが認められる。いずれの場合においても、賃金の改善の対象とする項目を特定して行うこと。なお、当該評価料によって賃金の改善を実施する項目以外の賃金項目(業績等に応じて変動するものを除く。)の水準を低下させてはならない。また、賃金改善の実績については、当該訪問看護ステーションにおける「令和8年3月又は5月時点の給与体系(令和8年5月までに訪問看護ベースアップ評価料を届け出ていた訪問看護ステーションにあっては、令和8年度診療報酬改定前の訪問看護ベースアップ評価料による賃金改善後であって令和8年度診療報酬改定による訪問看護ベースアップ評価料による賃金改善前の体系に限る。)を、当該年度に勤務している職員の賃金に当てはめた場合の基本給等総額」と、「当該評価料を算定した年度に勤務している職員の基本給等総額」との差分により判断すること。ただし、「令和8年3月又は5月時点の給与体系(令和8年5月までに訪問看護ベースアップ評価料を届け出ていた訪問看護ステーションにあっては、令和8年度診療報酬改定前の訪問看護ベースアップ評価料による賃金改善後であって令和8年度診療報酬改定による訪問看護ベースアップ評価料による賃金改善前の体系に限る。)を、当該年度に勤務している職員の賃金に当てはめた場合の基本給等総額」、「当該評価料を算定した年度に勤務している職員の基本給等総額」及び賃金改善の実績には、「令和7年度医療機関等における賃上げ・物価上昇に対する支援事業」によって交付される補助金による部分は含めないものとする。また、6月から翌年5月の1年間に算定した当該評価料による収入を、当該年の4月から翌年3月の賃金改善に充当することは差し支えない。
ウ 当該訪問看護ステーションは、当該評価料の趣旨を踏まえ、労働基準法等を遵守すること。
エ 当該訪問看護ステーションは、対象職員に対して、賃金改善を実施する方法等について、訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)の届出に合わせて周知するとともに、就業規則等の内容についても周知すること。また、対象職員から当該評価料に係る賃金改善に関する照会を受けた場合には、当該対象者についての賃金改善の内容について、書面を用いて説明すること等により分かりやすく回答すること。
オ 過年度において当該評価料を算定している場合、前年度及び当年度に提出が必要な賃金改善実績報告書を適切に提出していること。
出典)https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001666803.pdf
施設基準
次のいずれかに該当する訪問看護ステーションであること。
ア 令和8年3月 31 日時点において訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)を届け出ていた訪問看護ステーション
イ 令和8年度の対象職員の、当該評価料を算定する月時点の基本給等を合計し、当該対象職員を令和6年3月時点の給与体系に当てはめた場合と比較した場合に、5分5厘(看護補助者、事務職員については、8分)以上に相当する水準以上のベア等を行った訪問看護ステーション又は令和9年度の対象職員の当該評価料を算定する月時点の基本給等を合計し、当該対象職員を令和6年3月時点の給与体系に当てはめた場合と比較した場合に、8分7厘(看護補助者、事務職員については、1割3分7厘)に相当する水準以上のベア等を行った訪問看護ステーション
料金
訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)の料金は下記のとおりです。
- 『令和8年度』と『令和9年度〜』は異なります。
- 継続的に賃上げを実施している訪問看護ステーションとそれ以外の訪問看護ステーションにおいて異なります。
訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)
訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)について解説します。
算定要件
次のいずれの要件にも該当すること。
ア 訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)の届出を行っている訪問看護ステーションであること。
イ 訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)により算定される金額の見込み(ただし、当該評価料の注3又は注5に規定する額を算定する場合は、それぞれ注1又は注4に規定する額を算定したものとする。)が、対象職員の月額賃金総額に別表1に定める数を乗じた額の合計(以下、「賃金改善算定基礎額」という。)に当該訪問看護ステーションの利用者の数に占める医療保険制度の給付の対象となる訪問看護を受けた者の割合(以下「医療保険の利用者割合」とする。)を乗じた金額の5割未満であること。ただし、月額賃金とは、基本給等及び時間外手当等の月ごとに変動して支払われる手当の合計をいい、賞与、期末・勤勉手当等特定の時期にのみ支払われる手当を含まない。なお、「月額賃金」には、「令和7年度医療機関等における賃上げ・物価上昇に対する支援事業」によって交付される補助金による部分は、含めないものとする。また、同一月に医療保険制度と介護保険制度の給付の対象となる訪問看護を受けた者については、医療保険制度の給付による場合として取り扱うこと。
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ウ 訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)の訪問看護ステーションごとの区分については、当該訪問看護ステーションにおける賃金改善算定基礎額、医療保険の利用者割合、訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)により算定される金額の見込み並びに訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)の算定回数の見込みを用いて算出した数【A】に基づき、別表2に従い該当する区分のいずれかを届け出ること。
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エ イの対象職員の月額賃金総額は、原則として訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)の届出を行う月の直近1か月の総額(ただし、届出を行う月より前に既に当該年度の賃金改善が開始されている場合は、当該賃金改善を開始する前月の総額)を用いること。「訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)により算定される金額の見込み」及び「訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)の算定回数の見込み」は、訪問看護ステーションにおいて訪問看護管理療養費(月の初日の訪問の場合)又は包括型訪問看護療養費を算定する実利用者の人数を用いて計算し、訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)の届出を行う月の直近3か月の期間の1月あたりの平均の数値を用いること。また、届け出た時点と比較して、対象職員の数又は3月ごとの訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)の算定回数に1割以上の変動があった場合であって、改めて区分を算出した場合に区分の変動がある場合には、算出を行った月内に地方厚生(支)局長に届出を行った上で、翌月から変更後の区分に基づく金額を算定すること。
オ 当該評価料により得られる収入は、対象職員のベア等及びそれに伴う賞与、時間外手当、法定福利費(事業者負担分等を含む。)等の増加分に用いること。なお、恒常的に夜間を含む交替制勤務をとっている職場の職員に支払われる夜勤手当については、決まって毎月支払われる手当に準じて基本給等に含めて差し支えない。ただし、ベア等を行った訪問看護ステーションにおいて、利用者数等の変動等により当該評価料による収入が上記の増加分に用いた額を上回り、追加でベア等を行うことが困難な場合に限り、賞与等の手当など、ベア等以外の方法による賃金改善を行う事が認められる。いずれの場合においても、賃金の改善の対象とする項目を特定して行うこと。なお、当該評価料によって賃金の改善を実施する項目以外の賃金項目(業績等に応じて変動するものを除く。)の水準を低下させてはならない。また、賃金改善の実績については、当該訪問看護ステーションにおける「令和8年3月又は5月時点の給与体系(令和8年5月までに訪問看護ベースアップ評価料を届け出ていた訪問看護ステーションにあっては、令和8年度診療報酬改定前の訪問看護ベースアップ評価料による賃金改善後であって令和8年度診療報酬改定による訪問看護ベースアップ評価料による賃金改善前の体系に限る。)を、当該評価料を算定した年度に勤務している職員の賃金に当てはめた場合の基本給等総額」と、「当該評価料を算定した年度に勤務している職員の基本給等総額」との差分により判断すること。ただし、「令和8年3月又は5月時点の給与体系(令和8年5月までに訪問看護ベースアップ評価料を届け出ていた訪問看護ステーションにあっては、令和8年度診療報酬改定前の訪問看護ベースアップ評価料による賃金改善後であって令和8年度診療報酬改定による訪問看護ベースアップ評価料による賃金改善前の体系に限る。)を、当該評価料を算定した年度に勤務している職員の賃金に当てはめた場合の基本給等総額」、「当該評価料を算定した年度に勤務している職員の基本給等総額」及び賃金改善の実績には、「令和7年度医療機関等における賃上げ・物価上昇に対する支援事業」によって交付される補助金による部分は含めないものとする。また、6月から翌年5月の1年間に算定した当該評価料による収入を、当該年の4月から翌年3月の給与改善に充当することは差し支えない。
カ 常勤換算2人以上の対象職員が勤務していること。ただし、「基本診療料の施設基準等」別表第6の2に掲げる地域に所在する訪問看護ステーションにあっては、この限りではない。
キ 当該訪問看護ステーションにおいて、以下に掲げる社会保険診療等に係る収入金額(以下「社会保険診療等収入金額」という。)の合計額が、総収入の 100 分の 80 を超えること。
(イ) 社会保険診療(租税特別措置法(昭和 32 年法律第 26 号)第 26 条第2項に規定する社会保険診療をいう。以下同じ。)に係る収入金額(労働者災害補償保険法(昭和 22年法律第 50 号)に係る患者の診療報酬(当該診療報酬が社会保険診療報酬と同一の基準によっている場合又は当該診療報酬が少額(全収入金額のおおむね 100 分の 10以下の場合をいう。)の場合に限る。)及び保険外併用療養費(健康保険法第86 条に規定する保険外療養費をいう。)を支給された場合に当該療養に関して患者から支払われる料金を含む。)
(ロ) 健康増進法(平成 14 年法律第 103 号)第6条各号に掲げる健康増進事業実施者が行う同法第4条に規定する健康増進事業(健康診査に係るものに限る。以下同じ。)に係る収入金額(当該収入金額が社会保険診療報酬と同一の基準により計算されている場合に限る。)
(ハ) 予防接種(予防接種法(昭和 23 年法律第 68 号)第2条第6項に規定する定期の予防接種等その他医療法施行規則第 30 条の 35 の3第1項第2号ロの規定に基づき厚生労働大臣が定める予防接種(平成 29 年厚生労働省告示第 314 号)に規定する予防接種をいう。)係る収入金額
(ニ) 助産(社会保険診療及び健康増進事業に係るものを除く。)に係る収入金額(一の分娩に係る助産に係る収入金額が 50 万円を超えるときは、50 万円を限度とする。)
(ホ) 介護保険法の規定による保険給付に係る収入金額(租税特別措置法第 26 条第2項第4号に掲げるサービスに係る収入金額を除く。)
(ヘ) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第6条に規定する介護給付費、特例介護給付費、訓練等給付費、特例訓練等給付費、特定障害者特別給付費、特例特定障害者特別給付費、地域相談支援給付費、特例地域相談支援給付費、計画相談支援給付費、特例計画相談支援給付費及び基準該当療養介護医療費並びに同法第 77 条及び第 78 条に規定する地域生活支援事業に係る収入金額
(ト) 児童福祉法第 21 条の5の2に規定する障害児通所給付費及び特例障害児通所給付費、同法第 24 条の2に規定する障害児入所給付費、同法第 24 条の7に規定する特定入所障害児食費等給付費並びに同法第 24 条の 25 に規定する障害児相談支援給付費及び特例障害児相談支援給付費に係る収入金額
(チ) 国、地方公共団体及び保険者等が交付する補助金等に係る収入金額
ク 当該訪問看護ステーションは、当該評価料の趣旨を踏まえ、労働基準法等を遵守すること。
ケ 当該訪問看護ステーションは、対象職員に対して、賃金改善を実施する方法等について、訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)の届出及び区分変更に合わせて周知するとともに、就業規則等の内容についても周知すること。また、対象職員から当該評価料に係る賃金改善に関する照会を受けた場合には、当該対象者についての賃金改善の内容について、書面を用いて説明すること等により分かりやすく回答すること。
コ 過年度において当該評価料を算定している場合、当該年度分の賃金改善実績報告書を提出していること。
出典)https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001666803.pdf
施設基準
次のいずれかに該当する訪問看護ステーションであること。
ア 令和8年3月 31 日時点において訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)を届け出ていた訪問看護ステーション
イ 令和8年度の対象職員の当該評価料を算定する月時点の基本給等を合計し、当該対象職員を令和6年3月時点の給与体系に当てはめた場合と比較した場合に、5分5厘(看護補助者、事務職員については、8分)に相当する水準以上のベア等を行った訪問看護ステーション又は令和9年度の対象職員の当該評価料を算定する月時点の基本給等を合計し、当該対象職員を令和6年3月時点の給与体系に当てはめた場合と比較した場合に、8分7厘(看護補助者、事務職員については、1割3分7厘)に相当する水準以上のベア等を行った訪問看護ステーション
料金
訪問看護ベースアップ評価料(Ⅱ)の料金は下記のとおりです。
- 『令和8年度』と『令和9年度〜』は異なります。
- 継続的に賃上げを実施している訪問看護ステーションとそれ以外の訪問看護ステーションにおいて異なります。
ベースアップ評価料の区分決定における「賃金改善算定基礎額」の算出方法
訪問看護BU評価料(Ⅱ)等では、届出時に、区分決定のために、「賃金改善算定基礎額」(=ベースアップ評価料により当該医療機関に支払われる見込みとなる賃金改善原資の月当たりの総額に相当)の算出が必要です。
※訪問看護BU評価料(Ⅰ)では算出は不要。
「賃金改善算定基礎額」は、対象職員の月額賃金総額に基づいて算出します。
「賃金改善算定基礎額」を、BU評価料の算定見込み回数で割ることにより、届け出ることのできる区分が決定されます。
令和8年度ベースアップ評価料を届け出る場合に必要な手続きの流れ
令和8年度ベースアップ評価料を届け出る場合に必要な手続きの流れは下記のとおりです。
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訪問看護ベースアップ評価料ってなんですか?