専門管理加算とは?【医療保険】

令和4年度に診療報酬改定が行われました。

訪問看護に関わる項目もいくつか改定がありました。

その中で今回は「専門管理加算」について解説させていただきます。

 

この記事の内容
  • 専門管理加算とは?
  • 算定要件
  • 算定対象
  • 施設基準
  • 専門の研修、特定行為研修を受けた看護師とは?
  • 特定行為とは?
  • 特定研修について
  • 医師からの手順書が必要

 

 

 

専門管理加算とは?

 

専門管理加算とは、専門の研修を受けた看護師が、専門的な管理を含む訪問看護を実施する場合に新設するというものです。

専門管理加算 2500円(月に1回)

 

算定要件

 

専門管理加算の算定要件は下記の通りです。

 

厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして地方厚生局長などに届け出た訪問看護ステーションの緩和ケア、褥瘡ケアもしくは人工肛門ケアおよび人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師または特定研修を修了した看護師が、指定訪問看護の実施に関する計画的な管理を行なった場合に所定額に加算する。

 

算定対象

 

イ:緩和ケア、褥瘡ケアまたは人工肛門ケアおよび人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師が計画的な管理を行なった場合

・悪性腫瘍の鎮痛療法もしくは化学療法を行なっている利用者

・真皮を越える褥瘡の状態にある利用者

・人工肛門もしくは人工膀胱を造設しているもので管理が困難な利用者

 

ロ:特定行為研修を修了した看護師が計画的な管理を行なった場合

・手順書加算を算定する利用者

※対象となる特定行為:気管カニューレの交換、胃ろうカテーテルもしくは腸ろうカテーテルまたは胃ろうボタンの交換、膀胱ろうカテーテルの交換、褥瘡または慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去、創傷に対する除圧閉鎮療法、持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整、脱水症状に対する輸液による補正

 

施設基準

 

訪問看護管理療養費の注12に規定する専門管理加算の基準

次のいずれかに該当するものであること。

イ:緩和ケア、褥瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師が配置されていること。

ロ:保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第三十七条の二第二項第五号に規定する指定研修機関において、同項第一号に規定する特定行為のうち訪問看護において専門の管理を必要とするものに係る研修を修了した看護師が配置されていること。

※ 在宅患者訪問看護・指導料及び同一建物居住者訪問看護・指導料についても同様。

 

専門の研修、特定行為研修を受けた看護師とは?

 

算定用件にある「専門の研修、特定行為研修を修了した看護師」とはどういうものなのかをここで触れておきます。

目的は?

高齢化がすすみ医療が高度化、複雑化する中で質が高く安全な医療を提供するためチーム医療の推進が必要です。

それぞれの医療従事者が高い専門性を発揮し連携しながら患者さんの状態に応じた適切な医療を提供することが求められています。

その中で看護師には患者さんの状態を見極め、必要な医療サービスを適切なタイミングで届けるなど、速やかに対応する役割が期待されています。

今後の急性期医療から在宅医療などを支えていく看護師を計画的に養成することを目的に作られた研修制度です。

参考) 特定行為に係る看護師の研修制度に関するQ&A

 

特定行為とは?

 

在宅医療の場合では

・気管カニューレの交換

・胃ろうカテーテルもしくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換

・末梢留置型中心静脈注射用カ テーテルの挿入

・褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去

・脱水症状に対する輸液による補正

・感染徴候がある者に対する薬剤 の臨時の投与

・インスリンの投与量の調整

・抗不安薬の臨時の投与

などが挙げられますが、これ以外にもさまざまなニーズに沿った特定行為があります。

参考)特定行為に係る看護師の研修制度に関するQ&A

 

特定行為を行うために研修の受講が義務付けられているわけではありません。

しかし、より専門的に、高度なケアを実施するために研修制度が設けられており、今回の制度改定で特定研修を修了した看護師が訪問看護計画の管理を行なった場合に加算が付くようになりました。

特定行為ごとに区分が分かれており、指定の研修機関によって受講できる研修が異なります。

研修機関など詳しい情報は下記URLに記載されていますので参照してみてください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000087753.html

 

医師からの手順書が必要

 

実際に特定行為を実施する場合には医師または歯科医師からの特定行為に関する「手順書」が必要になります。

手順書について

手順書は、医師又は歯科医師が看護師の診療の補助を行わせるための事前指示の 1つであり以下の①~⑥が記載されているものをいいます。

①看護師に診療の補助を行わせる患者の病状の範囲

②診療の補助の内容

③当該手順書に係る特定行為の対象となる患者

④特定行為を行うときに確認すべき事項

⑤医療の安全を確保するために医師又は歯科医師との連絡が必要となった場合の 連絡体制

⑥特定行為を行った後の医師又は歯科医師に対する報告の方法

なお、各医療現場の判断で上記記載事項以外の事項及びその具体的内容を追加することもできます。

参考)特定行為に係る看護師の研修制度に関するQ&A

最後に

 

今回の診療報酬制度改定の中の「専門管理加算」についてまとめてみました。

研修を受ける必要があったり算定用件がいくつかありますが、加算が付くのはステーションにとってメリットなのではないでしょうか。

少しでも参考になれば幸いです。

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