訪問看護ステーションの面接では、病院やクリニックとは異なる視点で質問されることが多く、「何を聞かれるの?」「どう答えればいい?」と不安に感じる看護師も少なくありません。
訪問看護は“利用者の自宅で1人で判断する業務”であるため、面接ではコミュニケーション力・判断力・訪問看護への理解などが重視されます。
この記事では、訪問看護の面接でよくある質問と、そのまま使える好印象な回答例をわかりやすく紹介します。未経験の方も経験者も使える内容なので、ぜひ面接対策にご活用ください。
目次
訪問看護の面接でよくある質問と回答例
以下では、訪問看護の面接でよく聞かれる質問を項目別にまとめています。
すべてそのまま使える回答例も載せているので、面接前に読み込むだけで準備が整います。
1. 志望動機に関する質問
質問
「なぜ訪問看護で働きたいのですか?」
回答例
訪問看護では、一人ひとりの生活に寄り添いながら看護ができる点に魅力を感じています。病院勤務の際に、退院後の生活に不安を抱えている方を多く見てきたことから、在宅での支援に興味を持ちました。利用者の生活背景を理解しながら、長期的に関わることができる訪問看護で経験を深めたいと考え志望しました。
2. 経験・スキルに関する質問
質問
「訪問看護の経験はありますか?」
回答例(未経験の場合)
訪問看護の経験はありませんが、急性期病棟での観察力・アセスメント力を活かしながら、丁寧に学んでいきたいと考えています。自宅での生活を支えるという訪問看護の視点を理解し、研修を通じてしっかりと業務を習得したいと思っています。
回答例(経験者の場合)
訪問看護の経験があり、これまで医療処置だけでなく、生活支援・家族支援・多職種連携など幅広い業務に携わってきました。利用者に寄り添う視点を大切にしながら、状況に応じて柔軟に対応する力を身につけてきました。
3. 判断力・安全管理に関する質問
質問
「緊急時の対応について教えてください」
回答例
まず利用者の状態を迅速に観察し、必要な安全確保を行います。そのうえで、状態悪化が疑われる場合には医師や管理者へ速やかに連絡し、指示を仰ぎます。また、訪問前後での情報共有を徹底し、急変のリスクを未然に防ぐことも大切だと考えています。
4. オンコールに関する質問
質問
「オンコール対応は可能ですか?」
回答例(可能な場合)
はい、可能です。前職でもオンコール対応の経験があり、緊急時の判断や連絡手順について理解しています。利用者と家族に安心して在宅生活を送っていただけるよう、安全な対応を心がけています。
回答例(相談したい場合)
オンコール対応は可能ですが、育児の都合上、曜日や時間の調整が必要です。できる範囲で協力したいと考えていますので、相談させていただければと思います。
5. 移動手段・運転に関する質問
質問
「車の運転には自信がありますか?」
回答例
はい、日常的に運転しており、訪問看護に必要な移動には問題ありません。安全運転を徹底しながら、訪問スケジュールに遅れが出ないよう意識して行動しています。
6. ストレス対処やメンタル面に関する質問
質問
「訪問中に不安を感じた場合、どのように対処しますか?」
回答例
まず自分の不安の原因を整理し、必要に応じて管理者や先輩スタッフに相談します。一人で判断しないことを徹底することで、利用者の安全と自分の安心を確保できると考えています。
7. 多職種連携に関する質問
質問
「多職種との連携で意識していることはありますか?」
回答例
利用者の情報共有を正確かつタイムリーに行うことを大切にしています。また、各職種の専門性を尊重しながら、相手の立場を理解してコミュニケーションを取ることで、利用者にとって最適なケアにつながると考えています。
8. 家族対応に関する質問
質問
「利用者の家族への関わり方で重要だと思う点は?」
回答例
家族の不安や意見に丁寧に耳を傾け、必要な情報をわかりやすく伝えることを意識しています。家族が安心して介護できるサポートを行うことが、利用者の在宅生活を支えるうえでも非常に重要だと考えています。
9. 一人での訪問に関する質問
質問
「一人での訪問に不安はありませんか?」
回答例(未経験の場合)
最初は不安もありますが、同行訪問や研修の機会を活かしながら、自信を持って訪問できるように学んでいきたいと考えています。判断に迷う場合はすぐに相談し、利用者の安全を最優先に行動します。
回答例(経験者の場合)
経験を積んでいく中で、一人訪問でも安全に対応できる判断力を身につけてきました。ただし、判断に迷う場合は一人で抱え込まず、チームで情報共有することを大切にしています。
10. 退職理由・転職理由に関する質問
質問
「前職を辞めた理由を教えてください」
回答例
より利用者に向き合った看護を実践したいと感じ、働き方と環境を見直したいと思いました。訪問看護で培った経験を活かしながら、長く働ける環境でキャリアを積みたいと考えています。
11. 最後に必ず聞かれる質問
質問
「何か質問はありますか?」
回答例(好印象な逆質問例)
・教育体制や同行訪問の期間について教えてください
・担当件数の目安と1日の流れを知りたいです
・オンコールの体制や担当回数について伺いたいです
・職場の雰囲気や多職種の連携で工夫している点があれば教えてください
逆質問は「働く意欲」をアピールする絶好の機会なので、必ず1つは準備しておくのがポイントです。
まとめ
訪問看護の面接では、看護技術だけではなく“1人で訪問する力”や“コミュニケーション能力”、利用者・家族との関わり方などが重視されます。
本記事の質問と回答例を参考に、自分の経験に合わせて文章をアレンジすれば、面接で好印象を与えることができます。
訪問看護は需要が高まっている分野であり、経験の有無にかかわらず活躍の場が広がっています。
ぜひ自信を持って面接に臨んでください。



















