初回訪問は、利用者さんと信頼関係を築くことに大きく影響します。
ケアマネジャーや主治医からの依頼でリハビリ開始となりますが、初回は緊張しますよね。
今回は、リハビリ職が初回訪問でつまずかないために信頼関係を築く3つのポイントをご紹介します!
目次
訪問看護|リハビリ職の初回訪問とは
まず、リハビリ職の初回訪問とは、どのような流れであるかを説明します。
大前提として、訪問看護からのリハビリは、看護業務の一環として行われます。
利用開始時に利用者の心身の状態を評価するために、初回訪問は看護職員が行うことが原則とされている。
【引用:令和3年4月版 訪問看護業務の手引】
そのため、訪問看護ステーションからの初回訪問は、原則看護師となります。
リハビリ職の初回訪問は、看護師が訪問した後になることを押さえておきましょう。
看護師の初回訪問の流れについては、こちらの記事を参考にしてください。
リハビリ職が初回訪問で信頼関係を築くためのポイント3つ
ここからは、リハビリ職が初回訪問でつまずかないために信頼関係を築くためのポイントを1つずつ解説していきます。
訪問前の情報収集
まずは、訪問前の情報収集をすることです。
上記で述べたように、リハビリ職が初回訪問するのは、看護師の初回訪問の後です。
先に訪問した看護師から、利用者さんに関する情報収集をしましょう。
ただし、同日に初回訪問をする場合もありますね。
その場合は、主治医やケアマネジャー、必要に応じて利用者さんの家族などから、利用者さんの情報収集をしておきましょう。
情報収集と言っても、どのような情報を聞いたらいいか迷いますよね。
以下に情報収集をした方が良い項目を列挙しました。
- 利用者さんの心身の状態
- 利用者さんのキャラクター
- 利用者さんがリハビリをすることに至った経緯
- リハビリに期待していること
- 利用者さんのリハビリに対する意欲
- 住宅環境
- 介護者の負担
- 他サービスの目標設定など
このような情報を事前に聞き、初回訪問時の利用者さんとの関わり方がイメージできると良いと思います。
他サービスの目標を聞いておけば、初回訪問時にリハビリの目標も立てやすくなります。
初回訪問時につまずかないために、利用者さんがイメージできるように情報収集しておきましょう!
接遇マナー
次は、初回訪問時のポイントになります。
初回訪問時、特に気をつけたいのは接遇マナーです。
初回訪問は、リハビリ職と利用者さんが初めて会う場面です。
初めて会うリハビリ職に対して、利用者さんに良い印象を持ってもらうことが信頼関係を築く第一歩となります。
そして、印象を良くするために必要なのが、接遇マナーです。
接遇マナーとは、相手に対しておもてなしの気持ちを持って、適切な態度や言葉遣い、マナーで接することを意味します。
接遇マナーには、5つの原則があります。
- 身だしなみ:清潔感のある服装や髪型など
- あいさつ:爽やかで朗らかな表情や声など
- 表情:話かけやすい柔らかな表情
- 話し方:敬語、聞き取りやすい声など
- 態度:敬意を持って接する、関心がある姿勢など
これらは全て、情報収集で得た利用者さんの背景を考え、場面に合った接し方をする必要があります。
例えば、病気の受け入れができず落ち込んでいるような時、笑顔で元気に話されると、不快感を与えてしまいます。
事前の情報収集だけでわからなくても、会った時の利用者さんの表情や声のトーンなど、細かく見ながら、接していくと良いですね。
接遇マナーの5原則に加えて、話の聞き方(傾聴)も大事です。
傾聴とは、話を聞くだけではなく、気持ちを理解し、共感することが重要です。
傾聴のポイントは、以下の記事を参考にしてください。
その他、マナーについては、以下の記事を参考にしてください。
説明と提案
リハビリ職の初回訪問は、利用者さんに事前に伝えられています。
しかし、どんなことをするかわからないという声もよく聞きます。
利用者さんは、在宅でするリハビリに対してわからないことや不安なことが少なからずあります。
求められたら、リハビリが必要な理由を説明しましょう。
ただし、リハビリの内容については、初回訪問時は決めかねますよね。
評価をしてから、リハビリの目的や内容を具体的に説明しましょう。
また、利用者さんは生活の中で困っていることが少なからずあると思います。
事前に情報収集したことを念頭に置き、会話の中で困っていることなどを上手く聞くようにしましょう。
それを元に、一つでも良いので専門性を活かした解決策となる提案ができると、とても好印象になりやすいです。
ただし、その場の思いつきのような安易な提案ではなく、必ず事前に集めた情報を元に行いましょう。
提案は、主治医やケアマネジャー、看護師の目標などと一致するように注意が必要です。
訪問看護の初回訪問でリハビリ職がつまずかないために
今回は、リハビリ職が初回訪問でつまずかないために信頼関係を築くポイントをお伝えしました。
信頼関係を築くためには、まず初回訪問時の印象が大事です。
そのためには、訪問前にしっかり情報収集をすることで、初回訪問時に落ち着いて関わることができます。
初回訪問でつまずかないために、落ち着いて訪問ができるよう、準備していくことが重要です。
また、初回訪問時にリハビリに関する説明をしっかりすることで、利用者さんの不安が減りやすく、信頼関係を築きやすくなります。
この人なら安心して頼ることができると思ってもらえるよう、リハビリ職の専門性を活かし、初回訪問から信頼関係を築いていきましょう!