訪問看護師になるのは怖い?不安解決方法をお伝えします。

看護師さんから「訪問看護に興味があっても、訪問看護師になるのは怖い」というお話を聞きます。

一人で訪問するため、何かあったらどうしよう。
失敗したらどうしよう。
何かされたらどうしよう。

このように、訪問看護に対する恐怖感の理由は様々です。

今回は「訪問看護が怖い」と感じている看護師さんに向けて、訪問看護の不安解決法をお伝えします。

 

訪問看護師になるのは怖いと感じる際の不安解決方法とは?

訪問看護は、基本的に看護師が利用者さんの居宅に一人で伺い看護を提供します。

そのため、訪問看護に対して「怖い」「不安だ」という思いを抱くのも頷けます。

では、訪問看護師になるのは怖いと感じる際の不安解消方法はどのようなものがあるでしょうか。

私が実践した不安解消方法は、以下の通りです。

 

  • 訪問看護の一日の流れを理解する
  • 心配事は事前に対策を考える
  • 一人での訪問が不安な場合は同行や複数名訪問を依頼する
  • 余裕を持って移動できる方法を確認しておく
  • 訪問看護と関わるサービスを知り関係性を築く

 

次項より一つずつ解説していきます。

 

訪問看護の一日の流れを理解する

訪問看護は、朝のミーティングがある訪問看護ステーションと朝のミーティングがない訪問看護ステーションがあります。

ミーティングがある場合には、1日の訪問をチェックし、不安があるケースはその場で相談します。

ミーティング後、訪問時間に合わせて事務所から、またはご自身の自宅(直行がokのステーションの場合)から出発します。

30分や60分、あるいは90分と決められた時間でご利用者さんに合ったケアを実施していきます。

ケアが終わったら、次の訪問へと移動、あるいは事務所に戻ります。

ランチミーティングもある訪問看護ステーションもあり、そこでもわからないことや不安は解決していきます。

しかし、中には朝のミーティング、ランチミーティングもない訪問看護ステーションもあります。

その際にはその都度、管理者やわかるスタッフに相談して不安を解決していきます。

平均して一日5件程訪問に行くことが多いです。

 

心配事は事前に対策を考える

病院でも、在宅でも失敗する不安は同じです。

病院の場合、万が一失敗しうまくいかなかった場合に、代わりの看護師にお願いすることや代わりの物品を手に入れることは難しいことではありません。

しかし、訪問看護は基本物品も限られており、1人での訪問のため、すぐに代わりの看護師を手配するのが難しいケースがあります。

そのため、「今日は膀胱留置カテーテルの交換の日」や「今日は点滴の入れ替えの日」と事前にわかっており技術面で不安がある場合には、管理者に相談して同行訪問を予定してもらうなど相談しましょう。

また、技術面で不安がある場合には、管理者へ何が不安か、何を実施したことがないか、自分の意見をしっかり伝えましょう。

管理者が全てのスタッフの技術面を把握していないケースも多いため、どこまで出来て何が出来ないかを伝え、不安をなくしていきましょう。

 

一人での訪問が不安な場合は同行や複数名訪問を依頼する

訪問看護は、基本的に1人での訪問となりますが、2人で対応の訪問もあります。

複数名対応例
身体的理由により一人の看護師等による訪問看護が困難と認められる

暴力行為、著しい迷惑行為、器物破損行為等が認められる

その他利用者の状況等から判断して上記に準ずると認められる

上記の場合には、訪問看護での複数名での訪問看護が可能であり、条件を満たせば算定も取れます。

そのため、対応に困難と判断した場合には、複数名での訪問看護の依頼を管理者と検討するのも一つの手段です。

 

余裕を持って移動できる方法を確認しておく

訪問看護師1人で徒歩、自転車やバイク、車などの移動手段を使って、利用者さんのご自宅へ訪問します。

自転車の運転が苦手、バイクや車の運転が苦手、道を覚えられない、等の不安の声もあります。

不安がある乗り物に関しては、事前に練習をしておくと安心でしょう。

また、道を間違える、覚えられないという方は、地図アプリがお勧めです。

住所を入力すると、案内してくれます。

また、バイクや車の場合混む道も把握しておくと良いでしょう。

雨の日は特に交通量が増え、移動に時間がかかります。

時間がかかり、訪問時間に間に合わないと思うと、気持ちは焦り、不安となります。

そのため、混む時間帯、雨の日のルートを別で見つけておくと良いでしょう。

さらに、バイクや車の場合は、ガソリンが入っていることを常に確認しておくと良いでしょう。

訪問に行こうと思ったら、ガソリンがなくガソリンスタンドを探して、ガソリンを入れてから訪問に行こうとすると、やはり訪問時間に間に合わないという焦りと不安に繋がります。

 

訪問看護と関わるサービスを知り関係性を築く

病院での看護は医療保健での対象ですが、訪問看護は医療保健と介護保険での訪問があります。

訪問看護を始めた時には、わからないことが多いかと思います。

しかし、実際の利用者さんと関わることで、徐々に理解をしていきます。

まずは、利用者さんが利用する保険が介護保険なのか、医療保健なのかを理解し、介護保険の場合にはどんなサービスが入っているかをサービス提供表で確認しておくと良いでしょう。

そうすることで、いつヘルパーが入っているか、いつデイサービスに行っているかなど利用者さんのスケジュールが把握できます。

スケジュールを理解しながら訪問すると、利用者さんの1週間の流れがわかり、ケアがしやすくなったり多職種連携も取りやすくなります。

さらに、著変があった場合には、家族や医者、管理者、ケアマネジャーへ連絡します。

その際に、利用者さんの関わるサービスとの連携を図っていくと、他職種との関係構築にも繋がり、電話での相談がしやすくなります。

密に連絡を取ることで、信頼関係の構築に繋がり頼られる看護師となります。

他職種へ積極的に電話連絡をしたり挨拶にいくと、顔の見える関係性を築くことができ「連携を図りやすくなる」「相談の電話がしやすくなる」と言ったメリットが得られます。

 

まとめ

今回は、「訪問看護が怖い」と感じている看護師さんに向けて、訪問看護の不安解決法をお伝えしました。

不安解決のポイント
  • 訪問看護の一日の流れを理解する
  • 心配事は事前に対策を考える
  • 一人での訪問が不安な場合は同行や複数名訪問を依頼する
  • 余裕を持って移動できる方法を確認しておく
  • 訪問看護と関わるサービスを知り関係性を築く

 

不安なことは1人では抱えず、管理者や他のスタッフへ些細なことでも相談するようにすると、不安解決に繋がっていきます。

訪問は1人で行くことが多いですが、訪問看護ステーションみんなでご利用者さんを支えています。

決して1人では不安は抱えず、困り事や悩み事は必ず相談するようにしてください。不安が解決していくと、訪問看護がより楽しくお仕事ができますよ。

 

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ABOUT US
訪問看護師あやちゃんまん看護師/ライター
現役、訪問看護師ママ。 訪問看護にプラスの価値を提案。Instagramにて訪問看護について配信中。 JTFA認定医療フットケアスペシャリスト フットケア・足育講師 フランス式アロマアドバイザー