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認知症治療薬とは
認知症の薬は「認知症改善薬」と呼ばれます。
前提として、認知症の症状である認知症機能の低下を遅らせるためのものあり、認知症そのものを根本的治療する薬ではありません。
認知機能改善薬は大きく分けて2種類に分けられます。
- コリンエステラーゼ阻害剤
- NMDA受容体拮抗薬
アセチルコリンサン仮説で作られたのが、コリンエステラーゼ阻害剤、グルタミン酸仮説で作られたのがNMDA受容体拮抗薬です。
このふたつは神経間の連絡を良くするお薬です。薬の効果は下記の通りです。
認知症の薬は「早く飲み始める」「飲み続ける」の2点が重要です。
認知機能は、認知症薬を内服した場合も時間をかければゆっくりと低下します。
しかし、このグラフからは薬の内服により、認知機能の低下はゆるやかになっているのが分かります。
また、使用を途中でやめると無治療の状態に認知機能が低下するので注意が必要です。
このグラフから、認知症治療は早い段階で治療を開始し、治療を継続が大切だと分かります。

一方で飲んでも効果が出にくいケースもありるので注意しましょう。
認知症薬の種類と選択方法
認知症薬は前述した通り「コリネステラーゼ阻害剤」「NMDA受容拮抗薬」に大分され、さらに細かく種類が分かれます。
下記の通りです。
| コリンエステラーぜ阻害剤 |
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| NMDA受容体拮抗薬 |
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それぞれの薬の説明します。
ドネペジル塩酸塩
ドネペジル塩酸塩の商品名はアリセプトです。
このお薬の種類はコリンエステラーゼ阻害剤です。
適用症状は無気力、無関心などで、本記事で紹介する薬の中で唯一レビー小体型認知症に適用があります。
副作用は、軟便、下痢、吐き気、食思不良などの胃腸障害です。
観察のポイントとして「胃腸障害が起こってないか」「食思不良が起こっていないか」には注意しましょう。
また、ドネペジルを飲んでいる方の約7%が尿失禁が副作用として出るという報告もあります。
今まで尿失禁をしたことがない方が、ドネペジルを飲みはじめて尿失禁を起こしている場合は副作用の可能性があるでしょう。
ドネペジルは、3mg→5mg→10mg と徐々に増量しながら内服します。
期間はおよそ2週間〜4週間です。

3mgでは有効な量に届いておらず、5mgや10mg を目指して飲んでいくお薬です。
ガランタミン
次はガランタミンです。商品名はレミニールです。
種類は、コリンエステラーゼ阻害剤です。
適用は、不安で落ち着かない方や妄想、脱抑制、攻撃性などの情緒不安定な方です。
副作用は胃腸障害や吐き気、食思不良、下痢やめまいなども報告されています。

ドネペジルと同じように胃腸障害や食思不良が出てないかには注意しましょう。
リバスチグミン
次にリバスチグミンです。商品名はリバスタッチです。
リバスチグミンは貼り薬で、種類はコリンエステラーゼ阻害剤に分類されます。
適用は日常生活の機能低下、抑うつの方です。
副作用は、皮膚の赤発や痒みが上げられます。
観察のポイントは「アレルギー性の接触皮膚炎が起こっていないか?」です。
刺激性の接触皮膚炎は、パッチを張った部位と同じ範囲に赤発が生じます。
この場合はシールを毎日ズラして貼ったり、保湿により予防できます。
アレルギー性の接触皮膚炎の場合は、パッチの範囲を超えた赤発や、赤みが盛り上がっているなどの特徴が見られます。
この症状が見られた場合は、他の内服薬の使用が検討されます。

前述したガランタミンや、ドネペジル塩酸塩と比較して消化器症状は少ないのも特徴のひとつです。
メマンチン
次にメマンチンです。商品名はマメリーです。

前述したコリネステラーゼ阻害剤は、飲んでいる方を元気にする薬です。
一方で、メマンチンは攻撃性がある方や、易怒性がある方を穏やかにする薬です。
副作用として、めまいや、便秘が上げられます。

飲んだ方を穏やかにする薬のため、傾眠になっていないか、夕方以降に内服しているかも観察しましょう。
薬の選択方法
次に薬の選択方法です。
「認知症疾患診療ガイドライン2017」では下記とされています。
ドネペジル塩酸塩、ガランタミンは胃腸障害が出やすいため、整腸剤や吐き気止めを内服します。
それでも副作用が出る場合は貼り薬のリバスタッチを使用します。
メマンチンは中等度〜重度の方に選択されます。
薬剤の種類と認知度の進行状況
「薬剤の種類と認知症の進行状況」は下記の通りです。
ドネペジル塩酸塩は軽度〜重度まで使用できます。
そのため認知症の方へ処方される薬でメジャーなのがドネペジル塩酸塩となっています。
認知症の新薬
次に認知症の新薬です。
最近、注目されているのが下記のふたつです。
- アディカメカブ
- レカネマブ
上記の薬はアルツハイマー型認知症の原因とされるアミロイドβが脳に蓄積するのを防ぐ役割を持ちます。
認知症の新薬の働き
前述した新薬は認知症を根本的に治療すると言われています。
働きは下記の通りです。
アルツハイマー型認知症の原因は、アミロイドβが、脳に蓄積し、神経細胞の本来の働きを阻害するためだと考えられています。
人工抗体の薬は、アミロイドβに選択的に結合し、脳から除去します。
原因となるアミロイドβを取り除くため、認知症を根本的に治療すると言われています。
新薬の課題
しかし、新薬には課題もあります。下記の通りです。
- 高額
- 作用の証明が難しい
人工抗体は高額な薬です。
一人当たりの治療費が100万円かかるとして、4週おきに100万人治療すると年間で、12兆円の費用がかかります。
日本の医療費は40兆円なので、約4分の1を認知症の医療費にかけるのは考えにくいでしょう。
また、「認知症機能が改善する」のが、認知症治療の目標になります。
アミロイドβの除去により、神経の働きが元に戻るのかの証明は難しく、実用化にいたっていないとされています。

現在は、認知症にならない予防や、家族や周囲の環境の調整、認知症になっても安心して暮らしていけるような社会環境を整えるのが看護師の仕事になるでしょう。
薬の飲み忘れや休薬について
次に薬の飲み方です。
認知機能は、1回〜2回の飲み忘れで大騒ぎするものではありません。詳細は下記の通りです。
国内の臨床試験において、2週間〜4週間の休薬では認知機能の低下はみられませんでした。
しかし、4週間〜8週間の服用忘れではプラセボと同レベルまで低下しています。
認知症の薬は少し飲み忘れた程度では、影響を与えるものではありません。
そのため、認知症の方が飲めるようなリズムを作ったり、環境を整えるのが重要です。






















本日は、認知症治療薬の勉強をしている看護師に対して「薬を飲み始める時」「薬が増える時」「薬が変わる時」に注意してほしいポイントを解説します。
この記事を読むことで、認知症の内服薬について学べますのできますのでぜひ最後までご覧ください