
このように悩む訪問看護ステーションの管理者さんは少なくないようです。
今回は、私が実践している業務効率向上のための工夫を解説します。
明日からぜひ、日々の業務に取り入れてみてくださいね。
訪問看護ステーションの管理者の業務とは?
なぜ業務効率を上げる必要があるのか?
訪問看護ステーション管理者の業務効率向上の工夫
- 自分がやるべき業務をスクリーニングする
- 業務の優先順位をつける
- 任せられる業務はスタッフにも協力してもらう
- 隙間時間を活用する
それでも業務効率が上がらない場合には?
目次
訪問看護ステーションの管理者の業務とは?
訪問看護ステーションでは、常勤換算2.5人以上の看護職員を配置しなければならず、また事業所の管理者として常勤である看護師もしくは保健師1名が必要となります。
管理者は、適切な訪問看護を行うために必要な知識や技能を有する者であり、職員の管理や適切な訪問看護の実施に関する管理、衛生管理、訪問看護計画書・報告書の管理などを行います。
健康保険法では、管理者の責務について次のように定めています。
- 指定訪問看護ステーションの管理者は、指定訪問看護ステーションの従事者の管理及び指定訪問看護の利用の申し込みにかかる調整、業務の実施状況の把握、その他の管理を一元的に行うものとする。
- 指定訪問看護ステーションの管理者は、当該指定訪問看護ステーションの従事者に規定を遵守させるために必要な指揮命令を行うものとする。
このように、訪問看護ステーションの管理者の業務は、訪問業務だけでなく、事業所の運営管理や職員の管理、安全管理、経営管理など多岐にわたります。
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なぜ業務効率を上げる必要があるのか?
訪問看護ステーションの管理者は、なぜ業務効率を上げる必要があるのでしょうか。
前項でも述べたとおり、管理者の担う業務は非常に多く、時間に余裕がなくなりがちです。
訪問看護ステーションの管理者を行う看護師さんや保健師さんは、程度の差はあれ目標や思い描く訪問看護ステーション像があるのではないでしょうか。



管理者の余裕がなくなることで、思い描いた目標を見失うことにつながりかねません。
管理者の余裕がなければスタッフを始め、利用者さん、連携する医療機関や他事業所との関係に必ず不具合が出始めます。
そのままの状態が続けば、スタッフの離職や利用者さんを紹介いただけないなど重大な問題に発展する可能性もあります。
管理者は、優先順位を考え効率よく業務を行うことで、心身ともに余裕を持つことが重要です。
訪問看護ステーション管理者の業務効率向上の工夫
では、訪問看護ステーションの管理者が業務効率を上げるために行うことのできる工夫にはどのようなものがあるでしょうか。
1. 自分がやるべき業務をスクリーニングする
まずは自身の業務の見直しを行うことをお勧めします。
訪問看護を運営するための業務は、「管理者にしかできない業務」、「管理者かスタッフが行う業務」、「スタッフが行う業務」に分かれます。
管理者が多くの業務を背負っている事業所は珍しくありませんが、実はスタッフが担える仕事まで管理者が行っている場合もあります。
例えば利用者さんへの適切な看護を行うための主治医への連絡、報告、相談は、訪問を行うスタッフが担うべき業務です。
経営戦略を立てて収支の計画を立てることや看護師の雇用など人事管理は、管理者や経営者が担うべき業務と言えます。
このように、自身が抱えている業務と行うべき業務を洗い出すことで、管理者がするべき業務の整理を行うことができます。
2. 業務の優先順位をつける
管理者がするべき業務が明確になったら、次は業務の優先順位をつけていきます。
年単位で行う業務から、毎月の業務、毎日の業務まで管理業務は様々です。
前項で出てきた「管理者にしかできない業務」は優先的に行うべき業務と言えます。
また、期限が決められている業務も、優先順位が高いです。
分類していくと、「管理者にしかできない期限が決まっている業務」は最優先で行うべきだとわかります。
やることがたくさんあって、どこから手をつけていいかわからないという状態では、結局どの業務も中途半端になってしまうことも多いです。
このように、業務の優先順位を考えて行動することで、業務効率を上げていきましょう。
3. 任せられる業務はスタッフにも協力してもらう
業務の分類や優先順位を考えていくと、「管理者かスタッフが行う業務」が多数出てくると思います。
スタッフに任せられる業務を管理者が抱え込み、両手が塞がった状態になっていることがよくあります。
例えば、レセプト時期の前には実績や加算の確認を行いますが、これは算定報酬の概要や加算の算定要件などが分かればスタッフでもできる仕事です。
また、日々のスケジュール作成や事業所内のマニュアル作成についても一定のルールがあればスタッフが話し合って決めてもいいと思います。
このように、管理者がスタッフに業務を任せる際にはある程度のルールや手順を提示してスタッフへの負担も少なくなるように配慮します。
管理者は大きな軸を作り、あとはスタッフが業務を遂行しやすいよう見守りながら助言していくことで管理者自身の時間的余裕を作ることができます。
4. 隙間時間を活用する
業務を整理しても、管理者の抱える業務は決して少なくはありません。
管理者の仕事は、なるべく事務所にいなくてもできる方法がないか考えると業務効率はさらに高めることができます。
現在はICTの活用が盛んになっており、電子カルテを導入している場合には事務所以外でもカルテを開くことができます。
また、GoogleドライブやOneDriveなど共有できるオンラインストレージを使用すれば様々なデータを持ち運ぶことができます。
私はPCやスマホ、タブレットを使用して、スケジュール管理や新規利用者依頼の電話対応などを訪問の合間に車の中で済ませてスタッフに共有しています。
このように、可能な限り事務所でしかできない業務を減らすことで隙間時間を活用して業務効率を上げることができています。
そのほかにも、厚生労働省の「業務改善の取り組み事例」も参考にみてください。
それでも業務効率が上がらない場合には?
これまで業務効率を上げるための手順を解説してきました。
このように業務を整理してみても業務効率が上がらない、時間的な余裕が持てないという場合には、長期間の過労が蓄積している可能性があります。
業務効率が上がらないのは、自身の能力の不足ではなく、走るだけの体力を回復する時間のなさかもしれません。
物理的に人員が足りていない場合には、事務員など管理者をサポートするメンバーを増やす時期なのかもしれません。
頑張っている管理者さんは、素敵です。
でも、管理者も人間ですから、頑張った分のリフレッシュも必要です。
1日でいいので仕事から脳を切り離して、十分に酸素を取り入れ休息をとってみてください。
そして、管理者である自分や抱える業務、スタッフ、気軽に頼れる支援者を客観的に見直してみると現状からまた一歩進むことができるでしょう。
まとめ
今回は、訪問看護ステーションの管理者として業務効率向上のためにしていることについて解説しました。
実は私も、1人で抱え込みすぎる管理者の1人です。
特に立ち上げから1年間は、「自分でやらなければいけない」と決めた業務に押しつぶされ、余裕のない管理者だったと思い返します。
スタッフに業務を任せ、自身の時間を大切にするようにし、少しずつ利用者さんへのケア方針をスタッフと一緒に考えたり、関係者との関わりにも余裕が出てきたように感じます。
もし管理者として余裕を持てず、1人で悩んでいる場合には、ぜひビジケアにも声をかけてください。
同じ道を通ってきた管理者経験者が多数在籍しておりますので、解決のお力になれると思います。
























