
普段仕事をされていて、患者さんからこんな言葉をかけられたことはありませんか?
「今年も桜、見れるかな?」
「あとどれくらい生きられると思う?」
私は、これまで何度も患者さんからこのような質問を受け、どう答えるのが正解なのか、ずっと悩んできました。皆さんは、どのように答えていますか?
目次
予後予測とは
予後予測は本当に難しく、例えば、余命0日と宣告された方が3ヶ月以上生きていたり、治療法がないとホスピスを勧められた方が7年も生きていたりする例もあれば、逆に余命半年と言われていた方が数日で急変し、亡くなってしまうこともあります。
患者さんのニーズとしては
- おおよその寿命を知って心の準備をしたい
- 具体的な目標として「何ヶ月」という期間を知りたい
- 生きているうちに叶えたいことがある
といったことが挙げられます。
短期的な予後予測に役立つPPI
患者さんから「あとどれくらい生きられると思う?」と聞かれて、困ってしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで、今回は短期的な予後予測に役立つツール「PPI(Palliative Prognostic Index)」をご紹介します。
PPIについて解説
- PPS(Palliative Performance Scale)
- 経口摂取量
- 浮腫
- 安静時の呼吸困難
- せん妄
の5項目を評価し、その合計点数で予後を予測する方法です。
PPIは、週単位程度の短期的な予後予測に適しています。
また、月単位の中期的な予測には、Papスコアというツールもありますが、今回は、PPIについて詳しく見ていきましょう。
PPS(Palliative Performance Scale)について
- 起居
- 活動と症状
- ADL(日常生活動作)
- 経口摂取
- 意識レベル
以上の5つの項目をパーセントで表します。
常に臥床状態の場合は30%以下、ほとんど起居している場合は60~70%となります。
5つの項目で評価しますが、全てが同じパーセントになるわけではありません。
例えば、ほとんど臥床状態だが意識レベルは清明という場合もあります。
評価の優先順位は、起居と症状、ADL、経口摂取、意識レベルの順で、左側にある項目ほど優先度が高いとされています。
経口摂取量、浮腫、安静時の呼吸困難、せん妄について
PPIの点数と予後予測
PPIの各項目の点数を合計し、その合計点数によって予後を予測します。
合計点数が6.5点以下:予後が21日以下(週単位)の可能性が高い
合計点数が3.5点以下:予後が42日以上(月単位)と予測される
PPIを活用することで、患者さんの予後をある程度予測しやすくなります。
患者さんの言葉の奥にあるニーズを理解する
PPIは便利なツールですが、患者さんの言葉の奥にあるニーズを理解することが、私たち医療従事者にとって最も大切です。
患者さんが「あとどれくらい生きられると思う?」と尋ねる背景には、以下のような様々な思いが隠されている可能性があります。
- やりたいことがある
- 叶えたい夢がある
- やり残していることがある
- 身辺整理をしたい
- 家族や大切な人に伝えたいことがある

まとめ
今回の講義のまとめです。
PPIを活用することで、現場では患者さんの余命を予測し、ケアに活かすことができます。
しかし、それと同時に、患者さんが寿命を知りたいと思う奥底のニーズを理解し、寄り添うことが大切です。
患者さんとのコミュニケーションを大切に、より良いケアを提供していきましょう。
動画で勉強する

次回は、看取りについてお話しできればと思っています。
次回の動画もどうぞよろしくお願いします。




















