みなさんの訪問看護ステーションに企業理念はどんな大切な想いがこめられていますか?
今回は会社にとっての道しるべとなってくれる「企業理念」についてお話しています。
前編では、企業理念がどのようなものであるか、訪問看護事業にも大切なものだ、ということについてお話してきました。


目次
企業理念があることのメリット
変化する時代への対応
企業が存在する社会や経済の情勢はめくるめく変化します。
その変化に対応し生き残っていくため、常に新しい制度の改正に適応したり、新しい事業にチャレンジし続けていく必要があります。
その際、「企業理念」という、変わらずに大切にしていく軸を持っていることは大変重要になります。
企業理念という軸に基づいて変化できているかどうかを考え、常に振り返りながら挑戦していくことができます。
効果的な求人活動
魅力的な企業理念を持っていることは、求人・採用活動にも役立ちます。
あなたの気持ちの入った企業理念をホームページやパンフレットなどでアピールしましょう。
企業理念に共感して一緒に働くことを望んでくれる仲間に出会えるきっかけづくりに大いに役立ちます。
理念に共感してくれている従業員とは同じ目標に向かって進んでいくことができますし、新たな挑戦や規模拡大にも快く協力してくれることでしょう。
企業理念に共感している人を積極的に採用していくことで、常に方向性を確認しながら自分の右腕や時期管理者候補の育成していくことができます。
疲れたとき、迷った時に原点に立ち戻れる
強い思いで始めた会社でも、経営者や管理者にしかわからない業務や決定事項も多く、時に孤独が押し寄せてくることもあります。
他の従業員には見せられないけれど、疲れてしまったり悩んでしまったりすることきっと多いのではないでしょうか。
何のために事業を始めたのか分からなくなってしまった時、そんな時には企業理念が助けてくれます。
事業を始めた当初に立てた企業理念を見つめなおしながら、現在の気持ちがなぜ起こっているのか考えてみましょう。
そして、どんな看護がしたかったのか、自身がどのように働き、スタッフたちにどのように働いてほしかったのかを振り返ると、開設当初の想いを確認することができ、基本に立ち戻ることができるのです。
企業理念は迷っているときに道しるべとなり、背中を押してくれます。
従業員の方向性を一貫させることに役立つ
前編でも少しお話しましたが、企業理念が意識づけされて定着していると、共通の想いに向かって行動することでチームワークが高まり、従業員が良いサービスを利用者さんに提供することにも繋がります。
営業に行くときも、「自分たちのステーションの強みはここ」と言えることは自信にもなりますし、他の事業所との差別化にもなります。
また、何か決めごとをする際にも目指すべきゴールが明確にあるので、ミーティングや症例検討などについても方向性がブレにくいです。
“どのような看護(リハビリテーション)を大切にしているか”を日々確認しながら業務に携わっていくかの重要な道しるべになるのです。
社内で企業理念を浸透させることは従業員のモチベーションが高まるとともに、さらには定着率や従業員満足度の向上にもつながりますから、そのための日常からの意識づけを工夫していくとよいでしょう。
会社としてのブランディングができる
企業理念を社外にアピールすることによって、どんなサービスを提供してくれるステーションなのかというイメージが付きやすくなります。
ケアマネや病院、利用者さん本人、訪問看護ステーションを探しているご家族にも伝わるような内容で企業イメージを宣伝できるとよいのではないでしょうか。
「あのステーションは温かい看護をしてくれそう」、「利用者さんを24時間しっかりと看てくれるんだな」とイメージが付くような企業理念が良いでしょう。
企業理念の作り方
大切にしたい気持ちと向き合う
なぜ訪問看護ステーションを開設しようとしたのか、どのようなステーションで誰と働きたいかという根底から大切にしたい気持ちをもとに決めていきましょう。
誰が見てもわかりやすいものに
想いを込めすぎて、他人が見てもわかりにくいものになってしまってはいけません。
企業理念はわかりやすい言葉で、簡潔に作りましょう。
一文でも構いませんし、何項目かに分けて箇条書きでも見やすいものとなります。
企業理念はみんなで作ってもよい
経営理念や行動指針などについては、より同じ方向性を持って進めるようにスタッフも交えて、決定していくという会社も多くあります。
経営者・管理者は必ず参加して、大きな軸は提示しつつも、自分たちがここに向かっていき、このステーションの存在意義はこうなのだ、ということを表していくことを決定しましょう。
自分たちで決定した内容には愛着が湧きますし、忘れることもありませんから、メンバーの一人として働いていくうえで、おのずと大切にする根本的な価値観となるでしょう。
企業理念は変わってもよい
こちらは設立後に人数がそろったタイミングや、たとえば1年ごとに時期を決めてアップデートしていくのもよいでしょう。
時代の変化に合わせて経営理念を変化させていくことは多くありますが、企業理念も変わることはあります。
例えば経営者の交替があれば多く変わることもありますが、例えば根本的な「安心して療養生活を送っていただく」のような部分は変えないほうが良いでしょう。
また、事業が大きくなったりしていくタイミングで追加していくことも大変良いことです。
企業理念のほかに作っておくとよいもの
企業理念をはじめ会社の在り方について内外に示すものには色々な種類があります。
余裕があれば企業理念以外にも定めておくとよいものについてご説明します。
経営目標
「経営目標」や「ビジョン」は、「企業理念」をベースに、事業を通じて将来的に成し遂げたいことや成し遂げたい状態を指したものです。
経営目標はその言葉の通り「経営」にフォーカスしているものになります。
事業が利益を大きくして成長していくための運営についての考え方を示します。
経営理念は基本的には変わらないものですが、常に企業を取り巻く環境は変化し続けています。
そんな時、会社は時代の変化に合わせて「経営目標」を柔軟に変化させていくことで具体的に対応していきます。
行動指針
行動指針とは企業が掲げる理念を実現するために「どのように行動すべき」かを定めたものです。
「企業理念」を実現していくための、行動や判断基準を言語化したものが「行動指針」と呼ばれています。
従業員がこの行動指針に基づいた判断や行動を実践していくことにより、「企業理念」や「経営理念」が実現されることにつながります。
行動指針は「行動規範」などと呼ばれることもあります。
価値 “VALUE(バリュー)”
企業がどんな価値を提供できるか、どんなことを約束できるか、についての言語化をしていきます。
自分たちの大切にしている価値観や強みをより詳しく表現するとともに、社会に提供できる価値を表していくとよいでしょう。
私たちに任せていただければこんなことができます。
このようなことをすることによって、私たちはこのような価値を生み出しています、というような内容で強みを伝えていきます。
他にもいくつもの企業理念を元に会社の在り方を表現する“基本理念”や“存在意義”、“スピリット”や“スローガン”など様々なものがあります。
言葉は変われど、自社をアピールしゆるぎない足場や軸となるものですので、皆さんの事業所に合った言葉や内容で作り上げていっていただきたいです。
まとめ
訪問看護ステーション経営にも企業理念を持つこと、それに共感してくれる仲間たちと働くことで安定した経営ができることがお分かりいただけたのではないでしょうか?
大手の訪問看護ステーションの中には、企業理念や行動指針に基づいた評価制度を設けてランキングを付け、表彰している会社もあります。
企業理念は経営者のみのものではなく、会社全体としてどのような方向性で進んでいくかを大切にしていきますので従業員への意識づけに力を入れたいですね。
経営者・従業員ともに会社の中で迷子になってしまわないように道しるべとなってくれるでしょう。
























