
目次
AIUEOTIPS

おさらいですが、意識障害の原因検索はAIUEOTIPSを用います。

今回はその中の脳血管障害に起こりやすい、麻痺のレベルをみていきます。
脳卒中の分類
脳卒中は、大きく2つに分けられます。
脳梗塞と脳出血です。

血管が詰まることによって起こるのが脳梗塞。血管が破れることによって起こるのが脳出血です。
徒手筋力テスト(Manual Muscle Test ; MMT)
MMTは関節ごとの筋群の筋力低下、神経障害(麻痺)の部位評価に用いられます。
MMTは重力と人為的な抵抗の2種類の刺激を用います。健康的な日常生活を営むには最低でもMMT3以上は必要になります。

問題点は、検査者により評価にばらつきがでてしまうこと、意識障害がある場合は評価不能であることです。そのため、MMTを行うには訓練が必要になります。また、意識障害がある場合でも、刺激を加えて手を払うなどの場合は、MMT3と評価できることもあります。
肩関節外転

あなたの手をあなたの肩に向けて動かしてください
MMT3< headup10度
グレード1:わずかに肩がぴくっと動く
グレード2:重力の影響をなくして動かせる
グレード3:重力に打ち勝って持ち上げれる
グレード4:抵抗を加えても動かせる
グレード5:強い抵抗を加えても動かせる
肘関節屈曲

あなたの肘を上方に動かしてください
グレード1:筋収縮がある
グレード2:両手で介助して肘を上方に上げられる
グレード3:片手で肘を上方に上げられる
グレード4:抵抗を加えても動かせる
グレード5:強い抵抗を加えても動かせる
手関節背屈

MMT2:手を横へ動かしてください
MMT3:手をマットレスから持ち上げてください
グレード1:手の筋肉が動く
グレード2:検査者が手を両手で保持して、背屈できる
グレード3:手をマットレスから持ち上げられる
グレード4:抵抗を加えても動かせる
グレード5:強い抵抗を加えても動かせる
股関節屈曲

膝を胸に向かって動かしてください
グレード1:筋収縮がある
グレード2:膝が少し動く
グレード3:膝を上方に持ち上げることができる
グレード4:抵抗を加えても動かせる
グレード5:強い抵抗を加えても動かせる
膝関節屈曲

マットレスから足を持ち上げてください
※膝下に挟むクッションは布団でも代用可
グレード1:筋収縮がある
グレード2:介助があり持ち上げれる
グレード3:自分で持ち上げれる
グレード4:抵抗を加えても動かせる
グレード5:強い抵抗を加えても動かせる
足関節背屈

つま先を挙げてください
グレード1:筋収縮がある
グレード2:検査者の介助があり、背屈ができる
グレード3:つま先の介助なく、背屈ができる
グレード4:抵抗を加えても動かせる
グレード5:強い抵抗を加えても動かせる
評価
右と左で各部位の点数を評価用紙に記入します。
ICUでは、48点以下でICUに入ったことによる筋力低下を判断します。

点数が下がっていたり、左右で差があるなど意識障害の有無を合わせて評価をしていきます。
脳卒中のFAST

FASTは、脳梗塞の発症のチェックとして使われます
Face:顔の歪みがあるか
Arm:バレー徴候(手を宙に差し出すと、重力に逆らえず片方のみ下がっていく)があるか
Speech:呂律が回らない
Time:これらの徴候があれば、急いでに救急車を呼ぶ。

脳梗塞後、4.5時間以内であれば抗凝固療法(tPA;アルテプラーゼ)が対応となります
まとめ
では、今回の講義のまとめです。
- 意識障害の原因は、AIUEOTIPS原因を検索する
- 脳卒中は早期発見により救命及び機能予後につながる
- 麻痺はMMTを知ったうえで、上肢と下肢で評価する
- 意識がない場合の評価は、痛覚刺激での動きを評価する
- 脳梗塞はFASTの徴候を見逃さない
動画で学ぶ























今回のテーマは「フィジカルアセスメント 意識編」です。
今回は脳血管障害で起こりやすい麻痺の評価ができるMMTについて解説していきます。