
訪問看護師の中には、もちろん男性看護師も活躍しています。
今回は、訪問看護ステーションで働く男性看護師へのインタビューも添えて、訪問看護の現場からリアルな声をお届けしていこうと思います!
訪問看護に興味のある男性看護師の皆さま、そして男性看護師がいない訪問看護ステーションの管理者さんや職員の看護師さんにぜひ読んでいただきたい内容です。
目次
訪問看護師に男性は向いてる?

厚生労働省の平成30年の統計によると、就業する男性看護師の割合は年々増加傾向です。
訪問看護ステーションで働く私の周りにも、続々と男性訪問看護師が増えています。
訪問看護は、看護師の知識や技術を生かして起業できる事業であるため、自身の訪問看護ステーションを立ち上げる男性看護師も多いです。
そういった面では、将来自分の会社を経営したいと考える男性看護師にはとても向いている仕事と言えます。
男性訪問看護師は、訪問看護業務において、どのようなメリット・デメリットがあると感じているのでしょうか。
男性訪問看護師として働いて良かったこと
今回は、男性訪問看護師Sさんに話を聞いてみました。


最初は男性看護師として訪問看護の仕事が務まるのか、不安もありました。
でも実際働いてみたら、「ありがとう」と言ってもらえることがたくさんありました!
男性訪問看護師が働いて良かったと感じることを、詳しく教えていただきました。
同性の利用者さんのよき理解者になれる

同性の利用者さんから、病気で弱ったご自身のことや、大切にしていた仕事や趣味のことなどを話してくださり、男性看護師は同性の利用者さんのよき理解者としての役割を担うことがあります。
女性看護師や妻には言えない本音を打ち明けることもあり、在宅療養を支える上で男性看護師は貴重な存在です。
体力では女性より優る

訪問看護では、基本的に1人で訪問に回ります。
介助が必要な利用者さんも多く、男性看護師の介助は「しっかりとしていて頼りになる、安心できる。」とお話しいただくことがよくあります。
女性の利用者さんの夫や息子などのご家族への介護指導では、力任せに介護を行うのではなく男性の身体機能を生かした安定した介護方法をお伝えすることで、利用者さんの介護もうまくいくことも多いです。
医療機器に詳しい、慣れるのが早い

女性は意外と苦手な人が多いのが、機械関係の操作です。
訪問看護でもICT化が進み、電子カルテを導入している訪問看護ステーションが増えました。
しかし、操作方法が十分に理解できておらず、せっかくの機能を使いこなせていないこともあります。
そんな時、機械操作の得意な男性看護師がいると、大変重宝されます。
男性視点の意見により新たなヒントが生まれる

女性の細やかな視点も素晴らしいですが、男性の視点で意見を出すことはより良い看護の提供につながります。
女性の多い職場では、女性とは異なる男性の視点や意見が新たなヒントになります。
病棟よりも少ない人数で業務を行うことの多い訪問看護ですが、色々な性別や年齢の看護師が集まることで、より良い看護を展開していくことができます。
経営戦略や数字を冷静に分析できる

病院の経営に携わる看護師さんはごく少数で、多くの看護師さんは実際に自分の看護がいくらで提供されたのか、ご存知ない方がほとんどだと思います。
訪問看護では、1件の訪問の料金が明確に提示されていて、ステーション毎に収益が大きく異なります。
実際に訪問看護の提供による売り上げ額がわかると、さらによくするためにはどうしたらいいのかと考え、実践してみて結果が出たときは大きな達成感を得られます。
訪問看護の経営面も考慮して、経営戦略や数字を冷静に分析できるのも、男性看護師に多い特徴です。
男性が訪問看護師として働く上で困難と感じること

これまで男性が訪問看護師として働くメリットをお伝えしました。
では、反対に男性が訪問看護師として働く上で困難と感じることがあるのでしょうか?

訪問看護では、自宅にお伺いするため女性の利用者さんの清潔ケアや創部の処置などで、女性看護師限定で依頼されることがあります。
定期的な訪問では女性看護師が訪問できるようスケジュールを配慮して作ることで解決できますが、緊急時の訪問は必ず女性看護師が対応するのは難しい場合があります。
そのような場合、依頼時にあらかじめ緊急訪問の際には女性限定での対応は難しい旨をお伝えしておくことをお勧めします。
事前の確認や説明により、男性看護師も働きやすくなるでしょう。
まとめ
今回は、インタビューを交えて男性訪問看護師の実際についてお伝えしました。
訪問看護でも、活躍する男性看護師が増えています。
ぜひ訪問看護に興味のある男性看護師の方は、一歩踏み出してみてください。
ビジケアでは「経営できる看護師を増やす」を目標に看護師の支援をしています。
ご相談はいつでもどうぞ!