訪問看護ステーションの廃業率について解説します!!

廃業率について
Ns上妻

近年、訪問看護ステーションの開業は多いですが、廃業も多いとよく聞きますよね。

一体どのくらいの廃業率なのでしょうか?

そして、廃業する理由とは一体なんでしょうか?

訪問看護ステーションの立ち上げは、さほど難しくはありません。

なぜなら、看護師の採用さえできれば開業することができるからです。

しかし、訪問看護ステーションの運営や存続は、成否が存在します。

訪問看護ステーションを存続していくための予防策を知っていれば対策はとれますよね!

 

これから訪問看護ステーションを立ち上げる方も、今現在運営されている経営者や管理者の方も自身の訪問看護ステーションの運営・存続・発展のために是非参考にしてもらいたいなと思います。

 

この記事で分かること

・訪問看護ステーションの廃業率について

・訪問看護ステーションの廃業理由

・訪問看護ステーションが廃業にならないための予防策

 

訪問看護ステーションの廃業率について

廃業

 

廃業率とは、「ある期間において、倒産などにより廃業した企業の数の、期間当初の企業数に対する割合をパーセンテージで表したもの」のこと。

引用)Weblio辞書

 

廃業率の計算方法は以下のとおりです。

廃業率(%)=1年間の消滅会社数÷年間当初の会社数×100

 

訪問看護ステーションの廃業率は結論から言いますと、2020年は5.8%(廃止・休止合わせています)でした。

訪問看護ステーションは毎年約1200~1400件が開設される一方で、13,000事業所のうち700件以上近くが廃止や休業となっている現状です。

 

引用)一般社団法人全国看護事業協会

 

全業種の廃業率の平均が3.5%ですので、訪問看護ステーションは廃業する件数が多い業界だといえますね。

では、訪問看護ステーションの運営を存続するのが難しい理由はどこにあるのでしょう?

次に、訪問看護ステーションが廃業する理由について解説していきます。

 

訪問看護ステーションの廃業理由

理由

 

廃業する理由は、以下の3つといわれています。

 

①看護師の人材不足

②利用者さんの獲得ができない

③経営者の経験不足

 

①看護師の人材不足

廃業に至る一番の原因は、看護師の人員基準の2.5人が満たないことです。

ステーションは主に看護師が働いていますが、看護師は活躍の場が多く、売り手市場でもありますので、働く環境が悪ければすぐにほかへ転職してしまいます。

そのため、看護師に定着してもらうための人件費の高騰や採用コストの増加もあり、経営を圧迫していきます。

それでも常勤換算2.5人以上の採算ラインで採用できればいいですが、採用できない場合は廃業に至ります。

 

 

②利用者さんの獲得ができない

看護師は最初病院に就職する場合が多いですが、病院勤務では営業の経験がないため、営業のノウハウはもちろんありません。

知識も経験もない状態であるためなかなか営業がうまくいかず、利用者さんの獲得になかなか結び付かないことも多いようです。

利用者さんの獲得ができなければ、売り上げが上がらず資金ショートしてしまい廃業となります。

 

③経営者の知識・経験不足

経営者は、組織運営や財務会計、人事労務、戦略、マーケティングなどの経営知識が必要です。

この知識が乏しいと経営状況を混乱させてしまい、気づいたときには資金ショートしていたということもあり得ます。

 

また訪問看護ステーションは、2.5人の常勤換算による人員配置がありますので、看護師のマネジメントがとても重要になります。

看護師は転職の多い業界です。

 

あまり人材マネジメントの知識や経験がないと、看護師をマネジメントしていく大変さから事業を存続・発展していくイメージができず、運営に支障をきたし、廃業するケースもあります。

 

訪問看護ステーションが廃業にならないための予防策

ひらめき

資金力を蓄える

立ち上げには最低でも700~1000万円資金が必要です。

開設してすぐには利用者さんも集まらないため、最初は極端に言うと人件費でぶっ飛びます。

できれば2年運転できるほどの資金を用意しておくと安心でしょう。

報酬額が決まっている保険報酬のほかに、利益を出せる業種の経営を併用することも考えておくのもいいかもしれません。

私が話を聞いたことのある訪問看護ステーションの経営者の方では、訪問看護ステーションの運営以外に施設運営やホテル事業をされている方もおられました。

 

 

人材の確保

看護師の人材確保には、知り合いをあたったり、自社のホームページや無料媒体、SNSでの募集、人材紹介会社の活用などがあげられると思いますが、実際今は若い世代からはTwitterやYouTube、Instagramからの応募もよくあるようです。

今はインターネットを利用して人とのコミュニケーションができる時代なので、自社のホームページやSNSにも力を入れていくことは必須になってきています。

看護師を雇用したら次は定着率を上げる対策が重要です。

辞めない対策です。

給与や教育・指導の体制、無理のない業務内容や勤務管理、円滑なコミュニケーションなど働きやすい体制を整えておくことが大事です。

 

 

人脈作り

訪問看護ステーションの運営・存続・発展させていくには、経営者の資金力と人脈に尽きると思います。

今はインターネットを通じて人脈を広げていける時代ですので、インターネットの活用もしていきたいですね。

開業するにあたりコンサルタント会社はたくさんありますが、一体どのコンサルタント会社が信用がおけるのかは慎重に考えなければなりません。

開業のノウハウではなく、ステーションを運営・存続・発展させていくためのノウハウがとても重要だからです。

実際に経営を経験されている現役訪問看護経営者の生の声を聴くことが大事だといえます。

 

まとめ

街

今回は、訪問看護ステーションの廃業率や廃業理由、廃業しないための予防策についてお伝えしました。

日本の高齢化率(65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合)は、2035年には33.4%に上昇すると推計されています。

このように高齢者が増えて行く中、高齢者層を中心に在宅で医療ケアを受ける療養者の数は今後も増えていくといわれていますので、訪問看護ステーションの需要は今後も大きくなると予想されます。

ビジケアでは、現役の経営者や管理者が多数在籍していますので、訪問看護ステーションを運営・存続・発展していくためのノウハウが学べるようになっています。

悩んだり、困ったりしている方はぜひビジケアを活用してみてはいかがでしょうか。

 

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