前回はミシガン研究を用いて優れたリーダーシップについてご説明しました。

管理者の退職や事業継承、様々な事情でリーダーが替わる場合、既存のメンバーとの関係は大変複雑なものとなります。
そんな時はまず、”リーダー”として受け入れられることが重要となります。
今回はリーダーの資質や行動ではなく、「部下から見てどう映るのか」に視点を当てて、受容されるリーダーシップについてお話していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
ホランダーの「特異性一信頼理論」
アメリカの社会心理学者ホランダーは、リーダーがリーダーシップを認められるために、次の2段階が必要だと唱えました。
①部下に同調性を示す必要があり、そのため、集団の規範を守ること。
②リーダーは課題を達成する能力があると認められ、有能性を評価される必要があること。
この二つがあって初めて信頼が蓄積されると初めて、集団を変革できるといわれています。
下の図はリーダーシップを発揮できるようになるまでのプロセスを表しています。
フォロワー(メンバー)から認められたうえで、まず変革を期待されるようになり、実際に変革が認められ、真の意味でリーダーになれるのです。
リーダーになったばかりの時はもちろんスタッフはまず疑いの目、どのような人だろうという目で見てきます。
少しの間違いや勘違いも不利に働いてしまいがちです。
まずは、そのチーム自体の規則について理解するように努め、フォロワーと同様またはリーダーの作業を行って、能力があるということを示しましょう。
業務やルールについて問題があると感じても、すぐに業務改善に動いてしまうと、内容がいくら正しくても、受け入れられないばかりか、今後の改革すら困難になってしまいます。
コールダーの「リーダーシップの帰属理論」
フォロワーはどのようなプロセスでリーダーシップを認知するのか考えてみましょう。
ノースウエスタン大学のコールダー教授がリーダーシップ認識プロセスのモデルを出しています。
この認識プロセスによると、部下が上司の能力をあまり知らないまま仕事をしていると、部下は上司を信頼することができません。
私たちには常に「リーダーはこういう行動をするものだ」という先入観があり、実際のリーダーがそれに当てはまっていると感じられる場合にフォロワーは上司を信頼して認めるのです。

以上の事柄から、リーダーがどのようにみられているかが少し分かってきたかと思います。
フォロワー目線のリーダーシップ5つのポイント
ここからは、具体的にどのようなことに気をつけてフォロワーとの関わりを持っていくとよいのか、ご紹介していきます。
①フォロワーの存在でリーダーとして存在できると認識する
リーダーはどんなに優れていても一人では活動できません。
フォロワー(メンバー)の存在があって初めてリーダーとなれるのです。
リーダーとフォロワーは同じ目標に向かって協力する関係にありますが、そこには人間関係や仕事内容などが複雑に絡み合います。
その時に自分の意見をフォロワーの同意なしに押し通してしまうようと関係は破綻していきます。
まずは、自分がリーダーとして存在しているのは他のフォロワーがいるからこそなのだと認識するところから始めると意識が少し変わってくるかもしれません。
②フォロワーの目線に合わせてみる
以前からあるルールを急に壊してしまうことは、フォロワー達のこれまでの活動を否定してしまうような事です。
確かに業務改善・改革は必要ですが、急速に進めず、まずはリーダー自ら実践してみることが必要。
その結果、改善が必要そうだということを徐々に示して最終的に改善案をフォロワー含めて決定していくことが重要だといえます。
③フォロワーの反応が自分の評価と認識する
フォロワーがリーダーに対して発する反応は自分への評価ですのでしっかりと受け止めていきましょう。
何か業務を依頼したときの反応や、報告の様子により、自分がリーダーとして認められているかがわかります。
人の反応や態度は言葉よりもはるかにわかりやすいものです。
お互いの理解が不十分だと感じても、リーダーは態度に出さず、なぜすれ違いが起きているのかを考えることに視点を向けてみることが必要です。
毅然とした態度で、徐々に人間関係を形成するように取り組めば、徐々にフォロワーの対応に変化がみられてくるでしょう。
④まずは信頼関係の構築から
これまで説明してきたように、まずは信頼関係が構築されていなければ、業務改善や教育も進みにくい状態に陥ってしまいます。
現在リーダーとフォロワーの関係が上手く成り立っていない場合は、もう一度、信頼関係から見直してみましょう。
フォロワーから認められていない理由は何か、リーダーシップ認識プロセスの中でいうと、どの段階で躓いてしまっているのかなどについて考えてみましょう。
リーダーが行動を改めることによって徐々にフォロワーからの信頼は高まるでしょう。
⑤色々なリーダーシップの手法を身につける
リーダーシップについては様々な文献がありますが、研究は現在も続けられておりどれも単体で完璧なものとは言えないでしょう。
全員に同じ方法で受け入れられることはもちろんありませんから、今回のような知識や、ご自身の経験をもとにその都度対応していく必要があります。
リーダーとフォロワーが上手く協調できるようにリーダーは受け入れられるように幾つものテクニックを使用しなければならないのです。
色々なリーダーシップのやコミュニケーションの知識と技術を身に着けて場面場面で対応することが求められます。


























どんなに優れたリーダーシップを持っている人物だとしても、部下に認められていなければ実力を発揮できません。
リーダーはいろいろな部分に気を配ってチームをうまくまとめ上げる能力が必要です。