
訪問看護の立ち上げ準備について、上記のようにご質問をいただくことがあります。
今回は、訪問看護事業所の立ち上げに向けて、「事業の目的、理念を考える」というテーマで解説していきます。
また、シリーズを順に辿っていくことで、訪問看護の立ち上げに向けた準備を行うことができます。
訪問看護事業所を立ち上げたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
- 訪問看護事業の目的、理念とは?
- 自身の考えを明らかにする
- 事業の目的が必要な根拠を明確にする
- 目的、理念を達成するための行動指針を決める
- まとめ
目次
訪問看護事業の目的、理念とは?
訪問看護は、看護師2.5人という人員基準があり決して一人では立ち上げることができない事業です。
複数名の人員が訪問看護の運営に関わり、サービスを提供します。
そのため一定の基準や目的を設けておくことで、サービスの質の維持や向かう先の明確化を示すことができます。
この一定の基準や目的が、理念であり行動指針です。
訪問看護事業を始める際には、最初に「なぜこの事業が必要なのか」、「どんな事業を展開したいのか」「自分たちにできることは何か」と考えてみる必要があります。
理念をじっくりと考えておくと、以下のようなメリットがあります。
- 組織で共通目標を持つことで一体感が出る
- 創業融資を受ける際の書類作成の根本になる
- 開設後の営業活動のアピールポイントになる
- 採用活動の際に求める人物像をイメージすることができる
このように思考を整理し、事業の目的、理念を考えておくことで今後必要となる書類作成や事業所の強みを伝える際に有効です。
ではさっそく次の項から、あなたの考える事業の目的、理念を整理してみましょう。
自身の考えを明らかにする
まずは、「自分が立ち上げる事業所はどんな訪問看護をしたいか」と考えてみましょう。
訪問看護という仕事を通じて、利用者さんや関わる方にどのような気持ちになってもらいたいですか?
社会において、自分の立ち上げる事業所はどのような価値を提供したいと考えているでしょうか。
訪問看護に限らず様々なジャンルの他社の理念を参考にしてみるのも良いでしょう。
まだこの段階では、自身にとっての正解を導き出せなくても良いです。
一つに絞ることができなくても大丈夫です。
自身が目指す訪問看護のあり方を、メモなどに言語化してみてください。
- 病気で困っている人の助けになる訪問看護を提供したい
- 家に帰りたいと望む人に在宅医療を通じて手助けしたい
- 小児や精神に特化した訪問看護を提供して地域に少ない医療資源を増やしたい
事業の目的が必要な根拠を明確にする
次に、訪問看護事業に対する自身の考えが、社会のニーズに合っているという根拠を調べていきます。
根拠となる社会情勢やデータを調べ、事業の目的と求められているものを比較してみましょう。
自身の考えと社会のニーズとのすり合わせをすることで、より具体的で実現性の高い目的、理念になっていきます。
ここで大切なことは、事業の目的が自己満足なものになっていないということです。
例えば、「自分の利益を高めるために訪問看護事業所を開設したい」という目的を掲げる経営者について行きたいと考えるでしょうか。
例えば、「自分が正しいと思っている看護を利用者さんに受けてもらいたい」という目的のサービスを使いたい利用者さんはいるでしょうか。
上記は極端な例ではありますが、事業の目的を考える際には社会に必要とされている根拠を踏まえ、利用者さんやご家族、地域の役に立つサービスであることを前提として考えます。
自分本位の目的、理念になっていないかを十分に見直し、修正していきましょう。
病気で困っている人の助けになる訪問看護を提供したい
【根拠】
超高齢化社会の現在、疾患や障害を抱えている人や医療機器を使用して生活する人が増えている。
【理念】
私たちは、いかなる病気や障害を抱えていても地域での在宅生活を続けられるよう訪問看護を通して支援します。
家に帰りたいと望む人に在宅医療を通じて手助けしたい
【根拠】
自宅で最期まで過ごしたいと望む人が増えている。
【理念】
私たちは、最期まで自分らしく生きたいと望む利用者さんのために訪問看護を提供し、利用者さんが望む生活を支援します。
小児や精神に特化した訪問看護を提供して地域に少ない医療資源を増やしたい
【根拠】
事業所を開設したい地域では小児や精神の受け入れができる事業所は少なく、ニーズが高い。
【理念】
私たちは、地域で支援を必要としている障害児者やその家族が安心して生活ができるよう訪問看護を提供し地域への貢献をします。
目的、理念を達成するための行動指針を決める
根拠を踏まえた事業の目的、理念が定まったら、次に行動指針を決定します。
行動指針とは、事業所に所属する管理者を始めすべてのスタッフが共有する向かうべき道筋です。
目的、理念を達成するためにはどのように行動すればいいかを示します。
行動指針は、わかりやすい言葉で、具体性のある内容を検討します。
訪問看護事業所を一緒に運営するメンバーが決まっているのであれば、一緒に考えていくと良いでしょう。
【理念】
私たちは、いかなる病気や障害を抱えていても地域での在宅生活を続けられるよう訪問看護を通して支援します。
【行動指針】
- 私たちは、利用者さんに対し迅速丁寧に対応をします。
- 私たちは、安全で柔軟な看護の提供を行います。
- 私たちは、専門職として常に知識、技術の向上を図ります。
- 私たちは、他職種との連携を密に行います。
- 私たちは、働きやすい職場を維持できるようスタッフ間の思いやりを大切にします。
まとめ
今回は、訪問看護立ち上げ準備シリーズ1「事業の目的、理念を考える」をテーマに解説しました。
事業の目的、理念を考える際のポイントは以下の通りです。
- 自身の考えを書き出してみる
- 理念の根拠を考え、自己満足になっていないか評価する
- 目的、理念を達成するための行動指針は、わかりやすい言葉で、具体性のある内容を検討する
理念や行動指針は、事業所の方向性を示す大切な軸となるものです。
事業所の開設を考え始める際には、ぜひ最初に事業の目的、理念を考えてみてください。
ビジケアでは、訪問看護事業の立ち上げから開設後の運営まで丁寧にサポートしています。
訪問看護事業の開設を目指す方は、お気軽にご相談ください。













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訪問看護の立ち上げをしたいと考えています。
まずは何から始めたら良いのでしょうか?