訪問看護ステーションの利用者さんの多くは、介護保険の要支援・要介護認定を受けている方になります。
介護保険を利用して訪問看護を利用する場合は、ケアマネジャーから訪問看護ステーションに相談、依頼がきます。
つまり、訪問看護ステーションは、利用者さんの獲得のために「ケアマネジャーへの営業活動」が必要になります。
しかし、営業活動自体が初体験である看護師さんにとっては、営業方法が分からず、頭を悩ませると思います。
そんな看護師さんでも、安心して営業活動ができるための「ケアマネジャーへの営業方法」について紹介していきます。
是非、「ケアマネジャーへの営業活動」のイメージ作りにお役立てください。
目次
訪問看護ステーションが行うケアマネジャーへの営業方法
ケアマネジャーへの営業方法は、空き時間を活用した飛び込み営業が基本になります。
まずは、飛び込み営業のメリットとデメリットを紹介します。
「ケアマネジャーの営業活動」を行う上で、頭の片隅に入れておくと良いです。
- 最大のメリットは、顔を覚えてもらいやすい。
- パンフレットやチラシなどを手渡しできる。
- ざっくばらんに会話できる可能性が高い。
- 最大のデメリットは、営業活動に対応することで相手の作業を止める。
- 相手の対応によっては、精神的にダメージを受ける。
- 慣れない時期は疲れる。慣れた時期は飽きる。
飛び込み営業のメリットである「顔を覚えてもらう」ためには、ケアマネジャーとの接触回数を増やすことが有効になります。
そのため、開設当初は、1か月のうちに複数回の飛び込み営業を行うと良いです。
複数回の営業活動のためには、営業ツールが必要になります。
以下で、詳しく紹介していきます。
ケアマネジャーへの営業活動に使う営業ツール
ケアマネジャーへの営業活動に使う営業ツールは、3つあります。
- パンフレットや利用案内
- チラシ
- 計画書、報告書
それぞれの営業ツールを用いての営業方法でのポイントについて、以下にまとめていきます。
パンフレットや利用案内を持っていく営業方法
パンフレットや利用案内を持っていく営業方法は、初回の営業活動で行うことはもちろんですが、利用料金の改定、自費サービスの導入などにより、パンフレットや利用案内が変更された時にも行います。
この営業方法のポイントは、3つあります。
- パンフレットや利用案内は、「誰に」「どのように使ってもらいたいか」を伝える。
パンフレットは利用者さん向け、利用案内はケアマネジャー向けのように分けて作成していることが望ましい。 - 「事業所の場所はどこですか?」パンフレットや利用案内に関する質問に即答できるようにしておく。
- 必要部数について質問する。一度にたくさん渡せるように持参しておくことが望ましい。
チラシを持っていく営業方法
チラシを持っていく営業方法は、開設当初から運営の軌道が安定してきた時期まで行うことができる王道になります。
この営業方法のポイントは、3つあります。
- チラシを渡しても良いかの許可を取る。
- チラシの要点を伝える。
- チラシを読んでもらいたいという意思を最後に伝える。
計画書と報告書を持っていく営業方法
計画書と報告書を持っていく営業方法は、担当看護師が行うことが望ましいです。
この営業方法のポイントは、3つあります。
- 計画書であれば変更点、報告書であれば要点を伝える。
- 主治医や家族からの情報を共有する機会にする。
- 訪問看護を依頼してくれたことに対する感謝を伝える。
ケアマネジャーへの営業活動を行うスケジューリングの立て方
最後に、ケアマネジャーのもとへと飛び込み営業するために重要なことを紹介します。
それは、ケアマネジャーの1か月の業務の流れになります。
これを知ることで、営業活動のスケジューリングを立てたり、ケアマネジャーへの配慮ができると思います。
ここでは、月初め、月の中旬から下旬、月末に分けて説明していきます。
月初めは、事務作業が忙しい時期であり、飛び込み営業は迷惑になりやすい。
- 介護保険サービスの給付管理業務(締め切り毎月10日)
- 介護保険の更新がある利用者さんの代行申請や聞き取り調査
ケアマネジャーが不在の可能性もあるが、飛び込み営業にはもってこいの時期。
- 利用者さん宅への訪問(モニタリング)
- 現状の利用者さんへのサービスの評価や調整
飛び込み営業は可能だが、翌月の準備で忙しくしているケアマネジャーが存在する。
- 翌月の確認事項を整理し、サービス提供票を作成する。
上記のケアマネジャーの1か月の業務の流れを整理すると、毎月1~10日の間は飛び込み営業は避けて、営業のスケジューリングを行うことが望ましいです。
まとめ
ケアマネジャーへの営業方法は、飛び込み営業が基本になります。
まずは「顔を覚えてもらう」ために、1か月のうちに2回以上を目標に「営業活動」を行うことが望ましいです。
そのために、今回紹介した営業ツールを作成、持参し、月初めを避けた営業スケジュールを立てましょう。
「営業活動」は初めこそ勇気が必要ですが、ケアマネジャーとの良好な関係作りのきっかけになるに楽しめる活動でもあります。
その一方で、その時々の「営業活動」に目的や目標を持たずに行ってしまうと、飽きてしまうものです。
今回紹介した「ケアマネジャーへの営業方法」を参考にしていただき、まずは「営業活動」に挑戦していただければ幸いです。
そして、徐々にそれぞれの事業所らしい「営業活動」にしていただければと思います。