訪問看護のリハビリの目的とは?

訪問でのリハビリは病院、診療所からの訪問リハビリと訪問看護からのリハビリがあります。

どちらもセラピストが自宅に行き、利用者さんが自分らしく暮らせるように自宅でリハビリを行います。

ただし、訪問看護でのリハビリはセラピストが看護師の代わりとして訪問し、リハビリを行います。

 

看護師の代わりに訪問するとリハビリをするうえで目的も変わるの?

 

こんな疑問を持ったことはないですか?

今回は訪問看護のリハビリの目的について解説したいと思います。

 

訪問リハビリと訪問看護リハビリの違いは?

 

まずは厚生労働省の資料から2つの違いについて比べてみたいと思います。

 

訪問リハビリテーション
居宅要介護者(主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めたものに限る。)について、その者の居宅において、その心身の機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーションをいう。

引用)厚生労働省 介護保険法 第1章 総則 第8条5項より

 

訪問看護
居宅要介護者(主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めたものに限る。)について、その者の居宅において看護師その他厚生労働省令で定める者により行われる療養上の世話又は必要な診療の補助をいう。

引用)厚生労働省 介護保険法 第1章 総則 第8条4項より

 

どちらも自宅生活を支援するような内容です。

上記の文章からでは訪問リハビリのほうは本人の自立を促す書き方が強調されているような印象を受けます。

訪問看護のほうは看護師を中心に書かれており、その中にリハビリ専門職も含むような内容となっています。

看護師のケアの中にリハビリも含まれてはいますが、訪問でのリハビリというと理学療法士などのリハビリ専門職のイメージですよね。

一般的にリハビリ専門職の訪問を訪問リハビリとして認識されていることが多いかもしれませんが、明確には下記のように分けられます。

 

  • 保険制度上は病院・診療所、介護老人保健施設からの訪問の場合を訪問リハビリといいます。
  • 訪問看護からリハビリ専門職が訪問するサービスは訪問看護といいます。

 

どちらもサービス内容的には大きな違いはなく、訪問看護のリハビリでも自立を促せるような介入もします。

訪問リハビリと訪問看護リハビリとの違いについては詳しくは下記をご参照ください。

 

 

訪問看護が始まるまでの流れとサービス

訪問看護は病院、居宅介護支援事業所等のケアマネージャーから紹介されることが多いと思います。

もちろん、利用者さん本人や家族から依頼が来ることもあります。

そして、主治医の指示のもと自宅に訪問し、療養上の世話又は必要な診療の補助を行います。

訪問看護サービスは健康管理、身体の清潔、食事面・栄養面、排泄の管理、褥瘡の管理、ターミナルケアなど多岐に渡ります。

そして、上記のケアにはリハビリも入ってきます。

また、ケアを実施するだけでなく、利用者さんや家族へ指導することも必要になってきます。

 

訪問看護リハビリについて

訪問看護ではリハビリ専門職が訪問している場所にも利用者さんの病状や変化に応じ定期的に看護師が介入することになっています。

リハビリ専門職の理学療法士などは身体機能の向上や日常生活動作の改善のために、リハビリを行います。

また、利用者さんの状態に合わせて住環境整備や福祉用具の選定・評価を行い、本人が過ごしやすく生活できるような環境面も気にしていきます。

介助が必要な方には家族への介助指導も重要なリハビリになってきます。

訪問のリハビリ内容については基本的には病院でも行っているものになります。

 

訪問看護のリハビリの目的とは?

訪問看護リハビリでは看護師が常に近くにいるわけではありません。

リハビリ専門職が一人で訪問することもあります。

訪問看護でリハビリ専門職が訪問する場合は看護師の代わりとしての位置づけのもと訪問することになっていますよね。

訪問看護でリハビリ専門職が訪問するのは、その訪問が看護業務の一環としてリハビリが必要な場合です。

最近では訪問でのリハビリの需要が高くなり、訪問看護事業所の理学療法士を中心に増えてきています。

実質、訪問看護の3割以上はリハビリ専門職による訪問です。

 

引用)社会保障審議会−介護給付費分科会 第142回(H29.7.5) 参考資料2 厚生労働省

 

しかし、一部の事業所で看護職員とリハビリ専門職との連携が十分に図られていないという問題が発生いたしました。

よりよい訪問看護サービスを提供するには、看護師・リハビリ専門職それぞれの視点を持ちながら連携する包括的なアセスメントが重要となってきます。

リハビリ専門職も栄養面や排泄面のことなど利用者さんの生活全体のことをアセスメントすると思います。

ただ、リハビリ専門職では点滴もできなければ、敵便もできません。

食事が摂れず、栄養が足りていない、なぜ食事が摂れていないかなどリハビリ専門職で解決できない場合、事業所の看護師に相談できます。

 

  • 体調面は問題ないか?
  • 食形態があっているか?
  • 点滴が必要な状態か?

 

上記のような看護師からのアセスメントもしてもらいます。

また、何日も排便が出ていないなどもよくありますね。

 

  • お腹が張っていないか
  • 摘便が必要か
  • 服薬の調整は必要か

 

このような看護師からのアセスメントにより、新たな対応ができます。

栄養面や排泄面をしっかり管理できていないと、リハビリができなくなる可能性もあります。

訪問看護リハビリはリハビリ専門領域のことで主に関わりますが、看護師との連携が必要になります。

療養上の世話又は必要な診療の補助には、看護師とリハビリ専門職が連携し、利用者さんの生活を支えることが含まれます。

これが訪問看護のリハビリの目的になると思います。

 

まとめ

今回は訪問看護のリハビリの目的について解説させてもらいました。

訪問看護リハビリは訪問看護事業所からの訪問のため、看護師との連携がいかに大事か分かったかと思います。

私自身、リハビリの視点ばかりになりやすいため、看護師の意見や提案はとても新鮮で勉強になります。

反対にリハビリ専門職からも車いす移乗の介助指導や自宅内環境面の確認・調整など、看護師も学べることがあると思います。

看護師と連携して利用者さんのQOLが改善できれば、より訪問看護の楽しみややりがいを感じられると思いますよ。

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ABOUT US
稲葉 長彦理学療法士
石川県在住/PT/介護士として8年経験し、PTを目指し夜間学校に通い資格取得。千葉県の総合病院病棟で2年、診療所にて7年(整形外科外来)を経験。現在は訪問看護ステーションに勤務し、田舎での地域医療に貢献出来るよう 訪問でのリハビリを勉強中。