自転車での訪問看護の留意点を4つ紹介します!

訪問看護での移動手段で、自転車を利用している事業所は多いと思います。

自転車は、近場の移動には最適で、停める場所に困らないことや移動時間が読みやすいという利点があります。

しかし、利用していく上で注意しなければいけないこともあります。

そこで今回は、自転車での訪問看護の留意点を4つご紹介します

これから訪問看護を志す方や経営を考えている方など、知っていただけると役立つ内容です

ぜひ、最後まで目を通していただけたら幸いです。

 

自転車の交通ルール

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自転車も軽車両という扱いであり、交通ルールがあります。

自転車の一般的なルールについて、以下をご覧になってください。

警視庁ホームページ「自転車の交通ルール

知っているようで、知らなかったという方が多いので、事業所として、定期的に確認することをお勧めします。

また、道路交通法違反には、軽微なものから重大なものまであり、違反すると罰金や懲役となるケースもあります

例を以下に挙げます。

自転車が道路右側の路側帯を通行することの禁止
自転車の走行できる路側帯では双方向の通行が可能でしたが、改正後は、自動車との正面衝突や自転車同士の事故防止のため、道路左側に設けられた路側帯のみが通行可能となります。 路側帯を逆走した場合は通行区分違反となり、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金に処せられます。(平成25年12月1日施行)

自転車の右側通行は「逆走」扱い。2013年に改正施行された道路交通法のポイント

管理者など、運営を任されている方は、以下のホームページに1度目を通しておくことが、従業員を守ることにつながります。

警察庁ホームページ「自転車は車のなかま~自転車はルールを守って安全運転~」

 

事故を起こした時の対応

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もし、対物・対人・単独の事故を起こした時は、必ず警察官を呼ぶ必要があります

その理由として、道路交通法72条に以下のように定められています。

自転車を含む車両等の運転者は、交通事故があったとき、負傷者救護・危険防止措置(救援義務)と警察官への報告(報告義務)をしなければならない

対人の場合、お互いの話し合いで、警察官を呼ぶまでもないと思う場合もあると思います。

しかし、警察官を呼ばないと、後々になって身体症状が出ることもあり、証拠がなくなりどうしようもなくなるというケースもあります。

事故を起こしてしまった場合の対応を以下に挙げます。

①警察に連絡する(状況によっては救急車も呼ぶ)

②相手の連絡先を確認する

③交通事故証明書の発行をしてもらう

上記3点を守ることで、被害者の身の安全が守られ、その後の保険会社とのやり取りがスムーズになります。

 

天候による備え

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自転車での移動の際に大変になるものとして、大きく以下の3点があります。

  • 雨天
  • 寒さ
  • 暑さ

 

雨天時の準備

1年中起こりうるのが、雨天です。

それに備えて、雨具は常備しておく必要があります。

雨具を訪問バッグに入れておくと、訪問時に邪魔になるので、自転車のかごに常備しておくことをお勧めします。

また、管理者など運営を任されている人は、天気予報をこまめにチェックして、従業員に伝達する必要もあります。

雨が事前に降りそうとわかっている場合は、タオルを多めに持っていくことや、濡れた物を入れる袋も一緒に持っていきます。

常備するもの
  • タオル
  • 雨具
  • ビニール袋

 

寒い日の場合

冬になれば、必ず寒くなります。

防寒対策に必要アイテムを以下に挙げます。

  • 手袋
  • 厚手のジャンバー
  • ホッカイロ
  • ポケットティッシュ

利用者さん宅に訪問した際、バイタル測定で、訪問スタッフと利用者さんの手や肌が触れることがあり、手が冷たいと相手に不快を与えてしまいます。

そのため、手袋をしてなるべく冷やさないようにすることが大事です。

また、利用者さん宅に入室する前にホッカイロで手を温めてから、入室することもお勧めします。

ポケットティッシュに関しては、寒さのあまり、鼻水が出てくることもあり、備えておくと安心です。

 

暑い日の場合

温暖化の影響もあり、年々夏の暑さは増しています。

自転車での訪問の際に移動距離が長いと、熱中症や脱水症になるリスクがあります。

そのため、以下の4点は持ち運ぶことを推奨します。

  • 水分(なるべく塩分も含まれるもの)
  • タオル
  • 帽子
  • ネッククーラー(保冷剤を首に巻くでも良い)

自転車での移動は、暑さとの闘いになります。

そのため、なるべく身体を冷やしたり、水分補給が必要となります。

上記の中で、ネッククーラーと呼ばれるものは、充電式の冷却プレートが内蔵されたものや、ある温度になると自然と凍るものなど、多岐にわたります。

個々に合ったものを用意してもらい、使用していくことが重要です。

移動の過酷さ故に、従業員が利用者さんよりも、元気がなかったり、体調が悪いという状況をつくらないよう調整していく必要があります。

 

自転車の準備・点検

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出典)財団法人日本交通管理技術協会

訪問看護での自転車移動の際は、電動自転車を利用する場合が多いと思います。

電動自転車を利用していく上での準備・点検について以下に挙げます。

 

準備

訪問前は、必ずバッテリーの残量を確認しましょう。

また、バッテリーの耐用年数は、充電回数で定められており、こまめな充電はバッテリーの寿命を縮めることに繋がります。

「バッテリー残量が何%以下は、必ず充電する」というルール決めも重要です。

 

点検

最低でも1年に1回は、自転車屋さんでの定期点検をお勧めします。

それ以外の消耗品部分で、各従業員が気になる点は、その都度報告する体制をとることは大事です。

確認する個所としては、以下のリンクをご確認ください。

埼玉県警察ホームページ 「自転車の安全点検について」

各従業員が乗るものであり、各自で把握しておくことも安全に自転車に乗るためには、重要です。

 

まとめ

今回は、自転車での訪問看護の留意点を4つご紹介しました。

  • 自転車の交通ルール
  • 事故を起こした時の対応
  • 天候による備え
  • 自転車の準備・点検

上記4点をしっかりと抑えておくことで、安全で無理のない自転車での移動となります。

最低限の心構えを持つことが、訪問看護での働きやすさにつながると考えられます。

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ABOUT US
H.F理学療法士/ライター
埼玉県で訪問看護ステーションの所長をやっております。 規模拡大できるよう尽力しています。 ライターとしても、駆け出しですが、 知識を深めるためにも頑張っていきます。