訪問看護師に必要な技術を6つ紹介します!

 

看護師Aさん
訪問看護って、どのような技術が必要なのでしょうか?

 

このような疑問を抱いている看護師はいませんか?

 

  • 訪問看護に興味はあるけれどなかなか挑戦できないと思っている
  • 訪問看護ってなんだか難しそうと漠然とした不安をもっている

 

上記のような看護師に向けて、現役訪問看護師が「訪問看護師に必要な技術を6つ」紹介します!

それでは、解説していきます!

 

 

訪問看護師に必要な技術とは?

 

訪問看護の対象者は、小児から高齢者まで幅広い利用者さんがおられます。

利用者さんは内科的な疾患の方もいれば難病の方、精神疾患の方、ターミナルの方と疾患は様々です。

これだけ聞いていると「訪問看護ってなんだか難しそう…」「訪問看護は高度な技術がいるのかな」など、漠然とした不安が出てきてしまうかもしれません。

訪問看護師の仕事は、下の図をご覧いただくと”診療の補助”よりも”療養上の世話”の方が多いことが分かります。

 

引用)第182回 社保審-介護給付費分科会(R2.8.19)

 

利用者さんが疾患を抱えていても、ご自宅でその人らしく安心して生活できることを支援させていただくことが、訪問看護師の役割となります。

それでは、訪問看護師にはどのような技術が必要になるのでしょうか?

次に、訪問看護師に必要な技術について6つ解説していきます!

 

訪問看護師に必要な技術6つ

 

訪問看護師に必要な技術は次の6つです。

 

  1. 病状の観察
  2. 排泄の援助
  3. 清潔保持の管理・援助
  4. コミュニケーション
  5. 傾聴
  6. 環境整備

 

訪問看護師に必要な技術6つををひとつずつ解説していきます!

 

①病状の観察

病状の観察は、訪問看護師には必須の技術となります。

訪問看護は基本的にはひとりで訪問することが多いので、バイタル測定やフィジカルアセスメントから利用者さんの状態が何かおかしいと気づけることがとても重要になります。

また、利用者さんがきちんと服薬できているのか確認したり、食事や排泄や睡眠の状況など生活状況からも利用者さんの病状の観察を行っていきます。

 

②排泄の援助

排尿や排便コントロールを図っていくことは訪問看護師として必要な技術となります。

重症な疾患や高齢者となると排泄がご自分で十分管理できない場合も多くみられます。

利用者さんの状態により様々ですが、トイレまで行って排泄できる方もいればおむつ内で排泄する方もおられますので、利用者さんの状況にあった排泄方法を確認しましょう。

訪問時にはご本人やご家族から普段の排尿や排便状況、食事や水分摂取量などを聴取し、腹部の観察も行いながら排泄の状態をアセスメントしていきます。

必要時は、栄養指導や腹部マッサージなど行うこともあり、医師の指示のもと摘便や浣腸、服薬、坐薬挿入を行うこともあります。

 

③清潔保持の管理・援助

感染予防のためにも、利用者さんの身体や口腔の清潔状態の観察や清潔援助することは訪問看護師に必要な技術となります。

利用者さんの身体や口腔の清潔状況を観察し、必要時は訪問看護師が入浴介助やシャワー浴介助、足浴、清拭、洗髪、口腔ケアなど適宜清潔保持に努めていきます。

清潔保持の技術は看護師の基本技術となりますので、そこまで難しくはないでしょう。

また利用者さんの状態が、ヘルパーや訪問入浴サービスでも援助できる範囲であれば訪問看護師からケアマネジャーに相談し、ヘルパーや訪問入浴サービスを導入するよう働きかけることもあります。

 

④コミュニケーション

訪問看護師は利用者さんのご自宅に伺いますので、まず利用者さんやご家族と信頼関係を築いていくことはとても重要です。

訪問の中で利用者さんやご家族の相談支援も行いますので、訪問看護師にとって利用者さんやご家族と円滑なコミュニケーションを図れることは重要な技術となります。

また訪問看護師は、訪問診療医やケアマネジャー、訪問薬局、相談員、市役所の担当者など他職種と連携をとることも多いので、コミュニケーションの技術は必須になります。

 

⑤傾聴

訪問看護の主体はあくまで利用者さんですので、看護師主体で話を進めていくのではなくしっかり利用者さんの話に耳を傾けていくことが訪問看護の現場では必要になります。

傾聴では、利用者さんやご家族との会話の中で気持ちを理解し共感することが重要となり、訪問看護師は身につけておきたい技術でしょう。

利用者さんやご家族との会話に悩まれる方は、ぜひ下の記事を参考にしてみてください!

 

 

 

⑥環境整備

訪問看護師は利用者さんのご自宅に伺いますが、利用者さんのご自宅の環境はその人によって様々です。

中にはいわゆるゴミ屋敷や汚部屋と呼ばれる家もあります。

利用者さんがご自宅で安心して療養生活していけるように、環境を整えることも訪問看護師の重要な技術になるでしょう。

例えば、転倒リスクのあるものは片づけておくことや動線に配意した家具の位置移動、ケアしやすいように物品位置の調整、ベッドやマットレスなど療養に必要で適切なものを提案するなど、利用者さんにより様々です。

その人に合った環境整備をしていき、利用者さんが安心して過ごせるように支援していきます。

 

 

 

訪問看護師が行う医療行為とは?

 

訪問看護の事業所によって医療行為の多さは違うと思いますが、訪問看護で行うことの多い医療行為は資料から読み取ると次のとおりです。

 

  1. 浣腸・摘便
  2. 褥瘡の予防
  3. 服薬の管理・点眼等の実施
  4. 胃瘻による経管栄養法の実施・管理
  5. 膀胱留置カテーテルの管理・交換

 

第182回 社保審-介護給付費分科会(R2.8.19)

 

訪問看護は、医療行為はそこまで多くないことが資料からは分かりますね。

ただし、訪問看護ステーションによって受け入れている利用者さんは様々で、医療依存度の高い利用者さんを積極的に受け入れている訪問看護ステーションでは医療行為は多くなると思います。

訪問看護ステーションの情報収集する際には、医療行為の多さについても確認しておくといいでしょう。

 

 

まとめ

 

今回は、「訪問看護師に必要な技術を6つ」紹介しました。

訪問看護師に必要な技術は次の6つでした。

 

  1. 病状の観察
  2. 排泄の援助
  3. 清潔の管理・援助
  4. コミュニケーション
  5. 傾聴
  6. 環境整備

 

利用者さんにご自宅で安心して過ごしていただくために、訪問看護師が介入し療養生活を整えていくことはどこの事業所も共通していることだと思います。

これから訪問看護師になりたいと思っている方や、訪問看護に興味があり挑戦してみようかなと思っている方は、この記事を読んで訪問看護に一歩踏み出すきっかけとなってくだされば嬉しいです!

 

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