
目次
心音の聴診のコツ
過剰心音
過剰心音は拡張期に音がなるⅢ音、Ⅳ音のことをいいます。
Ⅲ音
Ⅲ音は心室拡張早期に心房から左室に血液が流入する音です。
成人と妊婦のⅢ音は、正常と言われています。
正常より血液量が多い場合や、妊婦は胎児にも血液を送るため血液量が多く、流れ込む音がⅢ音として聞こえます。
壮年期以降は、左心不全によりⅢ音が聞こえることがあります。
Ⅳ音
Ⅳ音は、心室拡張後期に血液が心房から心室壁にぶつかり生じます。
左心不全や大動脈弁狭窄症、心筋梗塞などにより心室負荷、心室伸展性低下時によりⅣ音が発生します。

Ⅲ音は「なっとく」、Ⅳ音は「わかった」という言葉のリズムで聞こえます。
動画で実際の心音を流しているので、聞いてみてください。
心雑音
心雑音にはいくつか種類がありますが、今回は大動脈弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁狭窄症の4つの心雑音を解説します。
最も症状として表れやすい弁膜症は、全身状態に影響する左心室に関わるものです。
大動脈弁なのか、僧帽弁なのか、それぞれ収縮期に聞こえるのか、拡張期に聞こえるのか、イメージすることが重要です。
聞き分けるために、動脈弁がいつ閉まっているのか、開いているのかをイメージできるようにしましょう。
- 大動脈弁領域:第2肋間胸骨右縁
- 僧帽弁領域:第5肋間鎖骨中線
収縮期の心雑音
大動脈弁狭窄症の心雑音は、収縮期に聞こえます。
正常の状態の収縮期はⅠ音(左心室でいうと僧帽弁が閉じる音)が鳴る時、大動脈弁領域には血液が流れるため音は聞こえません。
しかし、大動脈弁が狭窄している状態では、血液が狭い所を通過するため、収縮期に雑音が鳴ります。
Ⅰ音とⅡ音の間に、「ザー」という音が聞こえます。
僧帽弁領域での収縮期になる心雑音の疾患は、僧帽弁閉鎖不全症です。
Ⅰ音は僧帽弁が閉じる音です。
正常時では、収縮期は僧帽弁が閉じていますが、閉鎖不全症があると血液が逆流して雑音が聞こえます。
「ザー、ザー」と音が聞こえます。
拡張期の心雑音
大動脈弁閉鎖不全症の心雑音は拡張期に聴取されます。
正常では収縮期に血液を送り出し、Ⅱ音(送り出した血液が逆流しないように大動脈弁が閉じる音)が聞こえます。
しかし、大動脈弁閉鎖不全症では、弁が閉じないため逆流の音が聞こえます。
Ⅰ音とⅡ音の後に、「サー」という音が聞こえます。
正常の拡張期には、左房と左室の間の僧帽弁が開き血液が流入しています。
僧帽弁狭窄症では、狭くなった僧帽弁の間を血液が通過しようとするため、雑音が聞こえます。
心雑音の強さ
心雑音の強さはLevine分類が使われています。
特に、大動脈弁狭窄症でよく使用されています。
6段階に分類され、Ⅳ度以上は心雑音が強いとされています。
まず、聴診器で聞こえるかどうかで判断し、振戦(スリル)を伴うか伴わないかで、Ⅲ度とⅣ度が分かれます。
スリルがあり、聴診器の端を胸壁に当てるだけで雑音が聞こえる場合はⅤ度、聴診器を胸壁に近づけるだけで音が聞こえる場合はⅥ度になります。
まとめ
- 心雑音は、収縮期と拡張期のどこによるかで聞き分ける
- 心雑音の強さはLevine分類で考える
- 心不全症状に要注意
動画で勉強する


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今回は前回に続き、心音について解説していきます。
過剰心音、心雑音について理解できるようにしましょう。