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瞳孔の見方

まず1番大事になるのが、『瞳孔を見るタイミング』です。
意識障害の有無、程度をみて低下がみられたら、バイタルサインと共に瞳孔に異常がないかをみてください。瞳孔に異常が出ていると、重症度を判断することもできます。
具体的な観察方法
- 目を開けて正面を見てもらう(昏睡時は瞼を開く)
- 視野の外側からペンライトで光を入れる
- 正常であれば、瞳孔が縮小(縮瞳)する:対光反射
- 暗すぎず、明るすぎない環境が望ましい

対光反射がなく、瞳孔が開いたままのときは脳に異常がある可能性が高いので要注意です。
継続して観察するときは、なるべく同じ明るさになるように工夫しています。
瞳孔の大きさ・左右差
鎮静薬の効果で、副交感神経が優位になり縮瞳することがありますが、その場合は問題ありません。
散瞳で、対抗反射がない場合はかなり危険な状態です。

脳ヘルニアについては、また後ほど詳しく説明します。
眼球の動き・位置・脳出血
健側か病側かは、麻痺がどちらにでているかで判断します。
橋出血は、正中位固定なので、顔を横にずらしたり、追視してくださいと動かすことができません。
脳ヘルニア

ヘルニアとは、ある物質が本来ないといけないところから、はみだしてしまうことを言います。
脳ヘルニアとは
頭蓋骨の中には、脳の実質、髄液、血液が詰まっています。脳梗塞による脳浮腫や脳出血などにより脳圧が高くなると、脳実質がはみでてしまいます。
脳実質がはみだすと、その部位が圧排されます。圧排された部位は障害を起こすのですが、特に脳幹(中脳、橋、延髄)は呼吸中枢や体温中枢があるため生命維持に関わってきます。
脳ヘルニアの症状
脳ヘルニアの症状には、瞳孔変化、呼吸変化、血圧上昇、徐脈、異常肢位があります。
- 瞳孔変化は、対光反射が徐々に消失したり、瞳孔不同が起こります。最終的には瞳孔が散大し、対光反射も消失します。
- 呼吸変化は、チェーンストークス呼吸、中枢性反射性過呼吸(ビオー呼吸)が起こり、最終的には失調性呼吸になり呼吸ができなくなります。
- 異常肢位は、大脳皮質の障害で起こる除皮質硬直(GCS M3)、脳幹に含まれる中脳の障害で起こる除脳硬直(GCS M2)があります。
クッシング徴候については、次項で詳しく解説します。
クッシング徴候
なぜ瞳孔異常や脈拍に異常がでるのかというと、頭蓋内圧が亢進すると脳血流量が減少します。そのことで脳虚血とります。それに加えて、脳幹圧迫により瞳孔異常、体温上昇、呼吸パターンの変調が起こります。
血圧上昇は、脳血流が減少するため脳血流を保とうとし血圧が上昇します。脈圧増大は拡張期が下がって収縮期が上がる状態ですが、そうなると血圧が高いため、頸動脈洞や大動脈弓部の受容体が刺激されるため反射的に徐脈になります。
- 脳ヘルニア→頭蓋内圧亢進→脳血流減少→脳虚血→脳幹圧迫による瞳孔異常、体温上昇、呼吸パターン変調
- 代償作用→血圧上昇→圧受容体刺激→徐脈
このような徴候がでたら、代償期という状態にあります。この期の対応が予後に関わってきます。

クッシング徴候を見逃さないようにしましょう!
まとめ
では、今回の講義のまとめです。
- 意識障害+瞳孔異常がやばい
- 意識障害の原因と障害部位を予想する
- 対光反射消失、瞳孔不同・散瞳に要注意
- クッシング現象+異常肢位が出たときは、脳ヘルニアを疑う




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今回のテーマは「フィジカルアセスメント 意識編」です。
意識編は今回で最後となります。瞳孔のみかたについて解説します。