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「みなし指定の訪問看護」とは?
訪問看護は医師の指示の下、提供されるサービスです。
訪問看護を提供できる機関は下記の2つです。
- 訪問看護ステーション
- 病院・診療所
引用)社保審-介護給付費分科会 第182回(R2.8.19)を改変引用
介護保険のサービスを行う場合には、介護保険法に基づいて介護保険事業者として都道府県知事の指定(許可)を受けなければいけません。
ただし、医療機関等として指定又は許可を受けた場合には、指定があったものとみなされます。
これを「みなし指定」と呼びます。
病院や診療所で「訪問看護部門」を設けたり、外来部門が兼任するなどして保健医療機関から提供される訪問看護サービスがあります。
この場合、保健医療機関は、原則として介護保険法のみなし指定訪問看護事業所として扱われ、訪問看護ステーションと同じく介護保険・医療保険での訪問看護が可能です。
主治医は当該保険医療機関の医師であるため、訪問看護指示書の交付は不要で、診療録に指示が記載されます。また、精神科を標榜する保険医療機関からは精神科訪問看護・指導を行います。
訪問看護ステーションとみなし指定の訪問看護(病院又は診療所)の事業所数の推移は下記の通りです。
訪問看護ステーションは年々増加していることが分かります。
一方、みなし指定の訪問看護(病院又は診療所)は年々減少傾向であることが分かります。
引用)社保審-介護給付費分科会 第182回(R2.8.19)
「訪問看護ステーション」と「みなし指定の訪問看護」の人員基準と設置基準の違い
訪問看護ステーションとみなし指定の訪問看護では、人員基準と設備基準なども異なります。
人員基準
引用)社保審-介護給付費分科会 第182回(R2.8.19)
訪問看護ステーションは、保健師、看護師または准看護師が常勤換算で2.5以上必要です。
また、管理者を置かなければいけません。
さらに、訪問看護ステーションからの訪問看護は理学療法士等のリハビリ専門職も訪問看護を提供することができます。
一方、みなし指定の訪問看護は、人員基準は適当数です。
みなし指定の訪問看護では、理学療法士等のリハビリ専門職は訪問看護を提供することはできません。
設備基準
設備に関する基準は下記の通りです。
それぞれ、概ね同じような内容となっています。
※ 介護保険のみ
引用)社保審-介護給付費分科会 第182回(R2.8.19)
「訪問看護ステーション」と「みなし指定の訪問看護」の料金の違い
訪問看護ステーションとみなし指定の訪問看護では料金も異なります。
下記に示したように、訪問看護ステーションの方が料金が高いことが分かります。
【訪問看護の介護基本報酬】
みなし指定 | 訪問看護ステーション | |
20分未満 | 266単位 | 314単位 |
30分未満 | 399単位 | 471単位 |
30分以上1時間未満 | 574単位 | 823単位 |
1時間以上1時間30分未満 | 844単位 | 1,128単位 |
※2024年6月〜の料金
まとめ
訪問看護ステーションとみなし指定の訪問看護の違いについて理解できましたでしょうか?
みなし指定の訪問看護を提供していても、単位数(料金)などが訪問看護ステーションの方が高いため、訪問看護ステーションに移行する事業所も多く見られています。
「訪問看護ステーションに移行したいけど、どうしたら良いかわからない」
そう悩んだ時は、お気軽に下記よりお問い合わせください。
訪問看護には、「訪問看護ステーション」と「みなし指定の訪問看護」の2つがあります。
この記事では、「訪問看護ステーション」と「みなし指定」の違いについて説明をしていきます。