訪問看護における会話のマナー!知らないと危険な会話のマナー違反を7つ紹介します!

訪問看護は、患者さんの自宅に伺い、生活の場でケアを行う仕事です。

そのため、技術だけでなく「会話のマナー」がとても重要になります。

同じ言葉でも伝え方が違えば、患者さんとの信頼関係を深めることも壊すこともあります。

また、在宅では家族も同席するため、会話の仕方ひとつでトラブルが生まれることもあります。

本記事では、訪問看護で絶対に知っておきたい会話マナーと、知らないと危険な“会話のマナー違反”を具体例とともにわかりやすく解説します。

新人看護師の方、訪問看護へ転職を考えている方にも役立つ内容です。

 

訪問看護の現場で会話のマナーが重要な理由

 

訪問看護は“患者さんの生活空間に入り込む”医療サービスです。

病院とは違い、訪問看護では患者さんが主役であり、看護師はその家のルールに合わせて関わる必要があります。そこで重要になるのが「コミュニケーションの質」です。

丁寧で安心感のある会話は、利用者の信頼を獲得し、ケアをスムーズに進める基盤になります。

反対に、何気ない一言が不快感を与え、クレームやトラブルに発展することもあります。在宅はクローズドな環境であるため、病院以上に言葉選びがシビアです。

だからこそ、訪問看護における会話のマナーは常識として身につけておく必要があります。

 

訪問看護で絶対に避けたい“会話のマナー違反”7つ

 

マナー違反1:タメ口・フランクすぎる話し方

訪問看護では、患者さんとの距離感が近くなりやすい分、馴れ馴れしい言葉遣いは信頼を損なう原因になります。「〜っす」「マジですか?」などの若者言葉は論外です。また、親しげな態度が“失礼”と捉えられることもあり、家族からクレームになるケースもあります。丁寧語を基本としつつ、相手の反応を見て柔らかい言葉に調整するなど、相手に合わせる姿勢が大切です。

マナー違反2:病院や他スタッフの悪口・噂話

他の医療機関や同僚の悪口、噂話は絶対に避けるべきです。患者さんや家族は「この人は他でも同じように話すのでは?」と不信感を抱いてしまいます。また、医療機関間の関係性にも悪影響を及ぼす可能性があります。専門職としての信用を失わないためにも、否定的な情報発信は控え、事実だけを淡々と伝える姿勢が求められます。

マナー違反3:プライベートに踏み込みすぎる質問

在宅では患者さんとおしゃべりをする機会も多いですが、家庭の事情や収入、家族関係などは非常にデリケートです。「息子さんは結婚しないの?」「ご自宅は持ち家ですか?」などの質問はトラブルのもと。相手が話し始めた内容に寄り添うことは大切ですが、看護師側から無理に踏み込むのはNGです。

マナー違反4:専門用語の多用・説明不足

医療用語をそのまま使うと、患者さんや家族は「何を言われているか分からない」と不安を感じます。「デブリードマン」「ASO」「フェイスシート」などの専門用語は、一般的に通じません。説明する際は、誰でもわかる言葉に言い換える工夫が必要です。また、「言ったつもり」になってしまい、説明が省略されると事故リスクにもつながります。

マナー違反5:無言時間が長すぎる・反応が薄い

無言が続くと、患者さんは「気まずい」「冷たい」「嫌われてる?」と感じることがあります。特に高齢者は会話を楽しみにしている方が多いため、適度な声かけや相槌は欠かせません。また、質問されても反応が薄いと不満につながります。「はい」「そうなんですね」といった基本的なリアクションは常に意識しましょう。

マナー違反6:余計な一言・価値観の押しつけ

看護師の何気ない一言が、患者さんを深く傷つけることがあります。「その症状は年齢のせいですね」「もっと頑張りましょうよ」などは、励ましているつもりでも相手にプレッシャーを与える可能性があります。また、生活習慣・食事・家族関係などに対する価値観の押しつけもトラブルの原因。相手の背景を尊重しながら言葉を選ぶことが重要です。

マナー違反7:時間を守らない・突然の訪問連絡

予定時間に遅れる、急に訪問時間を変えるなどは在宅では信頼を大きく損ないます。患者さんは訪問のために準備を整えて待っているため、「遅れる」「早まる」などの変更は必ず事前連絡が必要です。コミュニケーションの乱れはそのままクレームにつながり、ステーション全体の評価にも影響します。

失敗しないための「訪問看護の会話マナー」基本ポイント

 

丁寧語+柔らかさのバランスを意識する

病院ほど堅苦しくする必要はありませんが、基本は丁寧語がベストです。相手の性格や関係性を見ながら、少しずつ距離を縮めるのが安全です。

相手のペースと雰囲気に合わせる

利用者の性格はさまざまです。よく話す人、寡黙な人、ゆっくり話す人など、その人のペースに合わせて声のトーンや話す速度を調整すると、快適な関係を築けます。

家族も“会話の相手”と意識する

在宅では家族の存在も大きいです。家族同席の中での会話は、全員にわかる言葉を選び、安心できるコミュニケーションを心がけましょう。

言葉と表情・態度を一致させる

同じ言葉でも、表情や声色が冷たく感じられる場合があります。優しいトーン、穏やかな表情、相手の目を見る姿勢などが信頼につながります。

トラブル予防のための“確認・説明”を丁寧にする

訪問内容、処置、薬、次回予定などは必ず口頭で再確認します。コミュニケーションミスは事故の原因になるため、曖昧なまま進めるのは危険です。

 

まとめ|訪問看護は「会話の質」で信頼が決まる

訪問看護では、看護技術と同じくらい“会話マナー”が重要です。

在宅は病院以上にプライベートな空間であり、言葉遣いや距離感の誤りがトラブルや不信感につながることがあります。

今回紹介した7つの「会話のマナー違反」を避け、相手を尊重する丁寧なコミュニケーションを心がければ、利用者から信頼され、より質の高いケアが提供できるようになります。

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