訪問看護ステーションでは、多くの利用者さんが集まる事業所を作るために「営業活動」を行います。
訪問看護師として働く前までは、この「営業活動」に無縁だったと思います。
訪問看護ステーションの「営業活動」は、営業先の相手と知り合い、信頼してもらうことで、利用者さんの紹介を促していきます。
しかし、目的は分かっていても、営業先に行って何を話せばいいのか、つまり「営業トーク」に対して不安に思っている方が多くいると思います。
今回は、訪問看護ステーションの「営業活動」における「営業トーク」について、ポイントを紹介します。
初めて「営業活動」を行う看護師さんや今まで何気なく「営業活動」を行っていた看護師さんは、参考にしていただければと思います。
目次
訪問看護ステーションの営業活動における営業トークのポイント
営業トークとは、一方的なプレゼンテーションではなく、双方向のコミュニケーションを促すことがポイントになります。
このことを念頭に置き、焦らず丁寧に営業トーク=対話していきましょう。
それでは、営業トークのポイントについて詳しく紹介していきます。
ポイントは5つあります。
営業トークのポイント①
営業トークのポイントの1つ目は、「明るく元気にあいさつをする」になります。
初めての「営業活動」で、不安や緊張があると、ついつい表情がこわばり、声も小さくなりやすいです。
しかし、元気がない=疲れていると営業先に相手に思われてしまうと、ネガティブな印象を持たれてしまいます。
元気がない人に対するネガティブな印象は、3つあります。
- 不真面目
- 責任感がない
- 仕事が遅い
上記の印象を与えてしまえば、知り合っても信頼されにくくなります。
営業トークのポイント②
営業トークのポイントの2つ目は、「自分の能力を語らない」になります。
これは、営業先の相手へ自己紹介する時に考えておくことをおススメします。
一般的な看護師の自己紹介では、自身の経歴とその経験から得られた強み=能力について話すと思います。
しかし、ケアマネジャーへの「営業活動」の場面では、上記のような自己紹介を行うと自慢していると勘違いされる可能性があります。
ケアマネジャーの中には、看護師に対して近寄りがたい、話しかけにくいと感じている方もいます。
「営業活動」における自己紹介の場面では、共感してもらうことが重要になります。
具体的には、訪問看護をやるまでに至った経緯や訪問看護師としての信念などを自己紹介で伝えてみましょう。
- 謙遜せずに堂々と言ってしまう。
- 相手にお世辞を言ってから自慢する。
営業トークのポイント③
営業トークのポイントの3つ目は、「簡潔に話す」になります。
初めての営業活動では気合が入り過ぎてしまい、事業所の案内から強み、自己紹介などを盛りだくさんにして話してしまうことがあります。
たくさん話をして相手に聞いてもらうことは、自分だけが楽しんでいるコミュニケーションになってしまいます。
相手が話を集中して聞いてくる時間は、短いものです。
具体的には、30秒で話すのを終えることを目標にし、60秒以上は話さないように努めましょう。
営業トークでは、丁寧で分かりやすい説明を練習するよりも、簡潔に話をする練習をしましょう。
そして、相手の表情や態度を観察しながら対話することを目指します。
営業トークのポイント④
営業トークのポイントの4つ目は、「アドバイスを求める質問をする」になります。
営業トークでは対話することが重要になるため、営業先の相手に質問することが求められます。
この質問をする際には、聞きたい理由をセットにしてアドバイスを求めてください。
例えば、こんな質問になります。
アドバイスを求める質問によって、営業に行った看護師の好感度を高めることができます。
理由として、人間は好きな人にしかアドバイスを与えないという信念があります。
つまり、「営業活動」に来た好きでもない看護師にアドバイスをした事実があることで、脳の中では、「この看護師が好きだから、アドバイスした」と錯覚してしまい、いつの間にか好感度が高まるのです。
怖がらずに、分からないことはドンドン質問することをおススメします。
営業トークのポイント⑤
営業トークのポイントの5つ目は、「話す速度」になります。
営業トークで話す内容は大きく2つに分けられ、それぞれで話す速度を変えると効果的です。
- 利用案内や医療情報が掲載されたチラシなどの新しい情報→早口で話す
- 利用者さんの近況報告や目標などの共有する情報→ゆっくりと話す
それでは、早口で話す場合とゆっくりで話す場合による効果の違いについて紹介します。
早口で話すと、聞いている相手は話の内容を精査する時間が持てず、黙って聞き入りやすいです。
そのため、話している相手のことを有能で自信がある人と認識し、新しい情報であればあるほど、情報の信頼度が高まりやすいです。
相手の考え方や常識を変更させたいと思う時にも有効になります。
ゆっくりと話すことで、聞いている相手に対して安心感を与えることができます。
しかし、営業先の相手が共感している情報=利用者さんに関係する情報を共有する時に限ります。
ゆっくりと話すことは、遠慮していると思われると不信感を煽てしまいます。
また、曖昧であると思われると無能であると思われる危険性もあります。
上記の話す速度による効果を念頭に置き、営業先との対話を進めていくことをおススメします。
まとめ
営業トークでは、相手に何を話せば良いのかについて考えるよりも、相手とたくさん対話することが重要になります。
そのためには、好感度や有能さなどのポジティブな印象を持ってもらうポイントを知っておくことが有効になります。
ポイントは、5つあります。
- 明るく元気にあいさつする。
- 自分の能力を語らない。
- 簡潔に話す。
- アドバイスを求める質問をする。
- 話す速度
訪問看護ステーションの「営業活動」では、営業先の相手から感謝されることも多く、やってみると楽しいことも多いです。
是非、上記のポイントを念頭に置きながら、「営業活動」に励んでみてください!!!