訪問看護ステーションのスタッフ間の雰囲気をよくするコツ5選

管理者さん

最近、なんだか事業所の雰囲気が良くないな。
みんなきっちり仕事はしてくれてるんだけど。

 

訪問看護は一度訪問に出ると一人で過ごす時間が多くなります。

直行直帰でなかなか顔を合わせないスタッフも多いのではないでしょうか。

また、忙しく働いていると周りのことが見えにくくなりがちです。

些細な言葉が印象を左右したり、コミュニケーション不足からトラブルに発展するケースもあるでしょう。

あの人なんか話しにくいんだよな・・・
利用者さんのこと聞きたいんだけど忙しいかな・・
今度の忘年会はなんか行きたくないな・・・

 

あなたも一度は心の中で思ったことがあるのではないでしょうか。

今回は訪問看護ステーションのスタッフ間の雰囲気をよくするコツについてご紹介します。

 

雰囲気のいい訪問看護ステーションとは

まずは雰囲気がいい職場とはどんな状態なのかを解説します。

 

コミュニケーションが円滑

スタッフ間のコミュニケーションが円滑であることは雰囲気のよい職場の特徴です。

訪問看護では一人で過ごす時間が長いからこそ、メンバーとの連携が重要になります。

口頭・テキスト問わず気軽に意見交換できる雰囲気の職場では、方向性をすり合わせる頻度が多く、トラブルや認識の齟齬も発生しにくくなります。

コミュニケーションが円滑であると、雰囲気のよい職場に繋がるだけでなく、アイデアが生まれやすく、チームや個人の成果にも直結します。

 

自分の意見を言いやすい環境がある

自分の意見や気持ちを安心して表現できる状態のことを心理的安全性(psychological safety)といいます。

訪問看護のシーンでは、経営者・管理者・他スタッフに異なる意見を言ったとしても、相手から拒絶されたり、関係が悪化しないと感じる状態を指します。

心理的安全性が高い状態とは、他者との対立を避けるために自分の意見を主張しない、相手の間違いを指摘しないことではありません。

心理的安全性が高い組織とは意見の対立は見られたとしても、生産性を向上させるための活発なコミュニケーションと各自が認識しています。

 

スタッフ間で尊重できる

スタッフ間で尊重できる職場も雰囲気のいい職場と言えます。

お互いに尊重できるチームでは、個人の能力や性格などの「強み」に着目しつつ仕事を割り振ることで高いモチベーションで仕事が可能です。

逆に弱みに焦点が当たり、指摘する文化になっていると雰囲気が悪く仕事もしづらくなってしまいます。

また、尊重し合うことで「その人の弱み」も前向きに捉えて、チームでカバーするといった良い流れにもつながります。

 

情報の透明性がある

経営・管理者のみが知り得る情報も、スタッフに包み隠さず共有することで誠実で透明性のある関係を築くことができます。

経営がうまくいっている時期、うまくいかない時期、トラブルがあった際にも、状態を共有することで会社全体で解決への動きが取りやすくなるでしょう。

会社全体が問題・目標を共有することで安心感や信頼感を持って働くことができ、雰囲気もよくなります。

その他、暗黙のルールにも注意が必要です。

例えば、訪問中に電話連絡を入れない、初回の計画書は看護師が立ち上げるなど、マニュアルにないルールがあると、スタッフの雰囲気を悪くしてしまいます。

 

ミスを共有しやすい

全ての項目につながりますが、ミスを共有しやすい文化も重要です。

「これ報告したら絶対に怒られちゃう…」
「嫌だなぁ、どうしてこうなったかって詰められるの間違いなし…」

もちろん、起きたことに対しての内省は必要ですが、過度に反省するのも考えものです。

雰囲気のよい職場には、ミスしてしまってもチーム全体でカバーする文化があります。

逆に、雰囲気の悪い職場では、ミスが発生すると非難されたり放置されたりする傾向が強いので注意しましょう。

訪問看護業務はヒトが進めるので、気をつけていたとしてもヒューマンエラーは発生します。

それを全体が認識していることでミスが発生したときも報連相がすぐにでき、迅速な対応が可能となるのです。

 

では、雰囲気をよくするには具体的にどうしたらよいのでしょうか。

ここからはコツを解説します。

 

訪問看護ステーションのスタッフ間の雰囲気をよくするコツ5選

point

コミュニケーション方法の確立

スタッフにダブレットや携帯電話を支給している所も多いでしょう。

誰でも訪問中に、何度も電話がかかってきたらイライラしますよね。

逆にテキストで伝えようとすると長くなってしまい大変な場合も。

連絡手段が複数ある場合、口頭で伝えるのがいいのかテキストでもいいのか、緊急度・内容・量に応じて判断が必要になります。

例えば、2回コールがあったら緊急の連絡、申し送りはテキストでしっかり残す、ルールがあると迷いがなくなりコミュニケーションが円滑になります。

 

達成目標や人事評価を共有する

会社として達成したい数値、何を持って人事評価をするのかを明確にすることで、各自の行動レベルのタスクが明確になります。

目標を達成するためには、1日何件訪問したらよいか、新規獲得のために何件営業したらよいのかを考える必要があります。

また、満足度向上のために何が必要なのか、ルート変更で担当者間の引き継ぎが必要になるかもしれません。

自分達だけで解決できない場合には、詳しい人に教えてもらうこともあるでしょう。

チームが同じ目標に向かって業務に取り組むことは心理的安全性を高めることにつながります。

 

責任の所在をはっきりさせる

何かトラブルがあった時、現場レベルで判断してよいのか、責任の所在をはっきりさせておくとよいでしょう。

例えば、訪問時にご家族からクレームがあった時、ケア中にインシデントがあった時、あなたはどのように対処しますか?

これは管理者レベルで対応すべき事案、現場レベルで対応可能、ざっくりとでも決めておくと良いでしょう。

 

スタッフ同士を知る機会がある

どんな人を働いているのか、お互いを知らなければ距離感は縮まりません。

歓迎会や忘年会など時には飲みニケーションも必要と思います。

しかし、そういう場が苦手な方、家庭の都合で時間をとれない方もいるでしょう。

その場合は、社内向けのプロフィールを作成したり、ランチ会や研修で共同のワークをするなど業務時間内で会話が生まれやすくなる工夫も必要です。

月に1度は全員が顔を揃える全体ミーティングをオンラインで開催しているという事業所もあります。

 

スタッフの意見を集めるシステムがある

例えば目安箱設置、チームミーティング・1on1ミーティングをするなどがこれに当たります。

スタッフがどのように感じて働いているのか、ざっくばらんに書いたり話したりしてもらいます。

建設的な意見もあれば、不平不満もあるでしょう。

重要なことは、何を考えているのか表出してもらうことです。

様々な思いを抱えたまま働くことはストレスに繋がるため、できれば頻度を多く設け経営・管理職と現場の溝ができないようにしましょう。

得られた情報を開示し、どのように対応していくか示すことも透明性のある組織を運営する上で重要です。

 

終わりに

今回は、訪問看護ステーションのスタッフ間の雰囲気をよくするコツ5選をお伝えしました。

訪問看護は仕事の特性上、スタッフ間のコミュニケーションが不十分になりやすい場合があります。

なぜそのような状況になっているのか把握し、対策することが定着率の向上、経営の安定にもつながります。

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