昨今、訪問看護で働くセラピストが増えていますね。
最近は病院や施設だけでなく、訪問看護ステーションからの求人も多くなっています。
実際、セラピストが訪問看護で働く魅力について疑問を持たれる方がいらっしゃると思います。
今回は、訪問看護で働く理学療法士が、訪問看護でのリハビリの魅力について紹介します!
- 訪問看護に興味があるセラピストさん
- これから訪問看護で働きたいと思っているセラピストさん
- これからセラピストを雇いたい経営者さん
上記のような方にぜひ読んでいただきたい記事です。
目次
訪問看護リハビリの5つの魅力
早速、訪問看護でのリハビリの魅力について5つ挙げます。
- 生活空間だからこそできるリハビリ
- 環境調整で大きく変わる
- 幅広い疾患と病期
- 訪問看護ならではの連携
- 密着した長期間の関わり
それでは、1つずつ紹介していきます。
生活空間だからこそできるリハビリ
病院や施設だと、リハビリ室やベッドサイドなど限られた空間でのリハビリになりますよね。
回復期病院だと、自宅を想定しながらリハビリを進めていくことが多いと思います。
しかし、訪問看護のリハビリでは、利用者さんの生活空間でのリハビリになります。
一見、生活空間だとできることは限られそうですよね。
実は、リハビリの内容は生活に直結します。
活動量が低く立っていることが嫌いな利用者さん。
再び料理ができるようにするために、立位をとる時間をキッチンで行いました。
徐々に自信がついて、好きだった料理をすることができるようになったということがありました。
このように、生活空間でのリハビリは無限に可能性があります。
生活に直結するので、ほんの一工夫で自主トレが目覚ましくできるようになることもあります。
利用者さんの生活空間だからこそ、リハビリで変わる可能性がたくさんあるところが魅力的だと思っています。
環境調整で大きく変わる
病院などでも、環境調整は重要ですよね。
転倒予防などのリスク管理、動線を考えた物の配置など行います。
在宅でも同様、環境調整はとても重要です。
はじめに述べたように、生活に直結するので、動きやすい環境、介護しやすい環境を作るのは、リハビリ職の重要な役割です。
病院などと大きく異なるところは、生活環境が利用者さんによって様々というところです。
段差が多い、手すりがつけられない、部屋が狭いなど、マイナス要因が多いこともあります。
しかし、そこをあらゆる資源を使って環境調整をするか、多職種と連携をとって環境調整をしていきます。
この環境調整だけで、利用者さんの生活が大きく変わります。
そしてこの環境調整は、一時的でなく、経過を見ながら利用者さんの状態に合わせて随時調整をします。
物1つの配置で、変化が間近で見られることも訪問看護のリハビリの魅力ですね。
以下の記事は、環境調整に必要な福祉用具についての記事となっています。
ぜひ参考にしてみてください!
幅広い疾患と病期
訪問看護の対象となる利用者さんは、小児から高齢者まで幅広く、疾患も様々です。
下記の図は、訪問看護の利用者さんの傷病別内訳になります。
一般的には、このような内訳になります。
ただし訪問看護ステーションによっては、特色として多い疾患が異なる場合があります。
訪問看護で多い疾患について、こちらの記事で詳しく解説しています。
病院では、身体機能をはじめ、良くなるためのリハビリが多いと思います。
在宅では、良くなるだけでなく現状維持、終末期で病状が進行していく場面もあります。
利用者さんにとって、どのようなリハビリが必要なのか都度考えさせられます。
このように、幅広い疾患と病期になるため、利用者さん一人ひとりに合わせたリハビリが求められます。
病院や施設とは一味違う貴重な経験となることも魅力の1つですね。
訪問看護ならではの連携
訪問看護のリハビリは、連携がとても重要です。
特に、同じ事業所に所属している訪問看護師さんとの連携は欠かせません。
バイタルはもちろん、内服や排泄の状況など、生活全体を把握して訪問看護師と連携を図ります。
さらに他事業所の以下の職種と関わることが多いです。
- 医師
- ケアマネジャー
- 福祉用具業者
- ヘルパー
- 薬剤師
- ソーシャルワーカーなど
同じ事業所だけでなく、他事業所の様々な職種と関わることが多くなります。
利用者さんを取り巻くケアチームの一員として、それぞれがどのような役割で訪問しているのか、利用者さんごとに変わります。
他の職種がどのような役割で訪問しているのかも、知っておくと良いですね。
病院や施設に比べると、他事業所となるため、情報共有がしにくい場面があります。
そのため、積極的に情報を取りに行くことが多くなり、病院や施設よりも多職種と関わることが圧倒的に増えます。
コミュニケーションの取り方や、礼儀やマナーを学ぶ機会もとても多いですね。
そして、この連携がうまくいくと、利用者さんの生活がより良くなることに繋がります。
この訪問看護ならではの多職種連携は、病院では経験できないことが多いのでとても魅力的だと思います。
リハビリテーションの本質に近い
訪問看護のリハビリでは、病院のようにリハビリの日数が限られていないため、比較的長期間の関わりとなります。
中には、年単位での関わりとなる利用者さんも少なくありません。
そして、利用者さんとの関わりは、生活空間でのリハビリとなるため、とても密着していると感じます。
利用者さんが生活している中でその人らしく生きるための支援は、リハビリテーションの本質に近いと日々感じています。
身体機能や日常生活動作だけでなく、生活そのものを間近で支援するので、とてもやりがいを感じますよ。
訪問看護でのリハビリは魅力がたくさんある
訪問看護でのリハビリの魅力について、5つ紹介しました。
他にも、紹介しきれない魅力がたくさんあります。
この記事で、少しでも訪問看護のリハビリに興味を持ってもらえたら嬉しいです。
ぜひ一緒に訪問看護のリハビリで在宅の利用者さんを支援していきましょう!
訪問看護のリハビリは、理学療法士だけでなく、作業療法士、言語聴覚士それぞれ役割があります。
以下の記事も参考にしてみてください!
訪問看護のリハビリって実際どんな感じだろう?