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生体侵襲と生体反応
侵襲とは、外部・内部の刺激のことで、『生体の内部環境を乱す、あるいはその可能性のある外部あるいは内部からの刺激であり「ストレスとなる因子」を意味する』と定義されています。
- 手術
- 外傷
- 熱傷
- 出血
- 中毒
- 感染
- 疼痛
- 脱水
- 低酸素
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- 騒音
- 経済状況
- 人間関係
- 悪性腫瘍
- 急性膵炎
- 劇症肝炎
- 緊張
- 不安
- 悩み
- 怒り
- 憎しみ
- 疲労不眠
侵襲に対して身体が対応することを、生体反応と言います。
身体は侵襲を受けると、恒常性(一定の状態)を保とうとします。
恒常性は、神経、内分泌、免疫系からなっています。
具体的には、頻脈、頻呼吸、尿量減少、高血糖、発熱、WBC・CRPの上昇などの反応があります。
侵襲の程度により、薬剤投与、手術、生命維持装置等の治療が変わります。
適切な治療により、身体を回復に導くことができますが、炎症コントロールが不良の場合、最終的に多臓器不全・死にいたります。
生体侵襲と生体反応の例

ここからは、ライオンに襲われ多発外傷、骨盤骨折をしてしまったシマウマの島雄馬さんを元に、生体侵襲と生体反応の例をみてみましょう。
島雄馬さんは、頻脈、血圧は低め、頻呼吸、発熱、尿量は少なめの状態です。
採血データは、WBC、CRP、血糖値は高く、アルブミンは低い値となっています。
発熱が起こっている理由は、傷口から感染をおこしたために、体温を上げることでウィルスや細菌増殖を抑制し、白血球の活動を活発化するためです。
尿量が減少しているのは、動けず飲水ができないため、循環血液量が減少しているためです。
抗利尿ホルモン・アルドステロンを分泌し体液を保持しようとする反応が起きています。
CRPが上昇しているのは、肝臓がアルブミン産生を一時停止し、急性相反応タンパク(CRP)を作るためです。
白血球が上昇しているのは、感染に備えて抗体を作るためです。
また侵襲後浮腫が起こるのは、血管透過性が亢進しているためです。
外傷や感染症により炎症が全身に波及すると、血管の隙間を広げて好中球などが障害部位へ移動し、炎症の波及を抑制しようとするため、浮腫が生じます。
高血糖になっているのは、餌が食べれなくなると肝臓グリコーゲンを分解し使用するのですが、それもなくなると筋・脂肪を分解しブドウ糖を使用します。
そのため、血糖値が上昇します。

生体の内部環境を一定の状態の保ち続けようとする恒常性の機能のことを、ホメオスタシスと言います。
次回は、恒常性の要素である免疫系、内分泌系、自律神経系について解説をします。
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今回から生体侵襲と生体反応についての基礎知識のお話をします。
在宅から緊急入院する患者さんが、病院でどのような経過をたどるかを知ることで、異常の早期発見に繋げることができるようにしましょう。