訪問看護におけるリハビリを導入する3つのメリット

訪問看護でリハビリを導入するメリットは?

 

在宅におけるリハビリは、生活に直結しており、必要性を感じる場面が多いですよね。

主治医やケアマネジャーから、リハビリの相談をされることもあるかと思います。

しかし、訪問看護ステーションにセラピストがいるとは限りませんよね。

今回は、訪問看護におけるリハビリを導入するメリットを解説していきます!

 

訪問看護におけるリハビリとは

 

まず、訪問看護におけるリハビリとは何かを解説します。

訪問看護におけるリハビリは、看護業務の一環として行われます。

つまり、セラピストの訪問は、あくまで看護師の代わりとしての位置付けのもと訪問することとなります。

利用者さんには、上記を説明して同意を得てから介入となります。

そして、看護師とセラピストの連携は必須であり、双方の情報共有がとても重要です。

訪問看護におけるリハビリと、訪問リハビリの違いについては、下記の記事を参考にしてください。

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訪問看護におけるリハビリを導入する3つのメリット

 

ここからは、訪問看護におけるリハビリを導入するメリットを3つ紹介していきます!

 

日常生活動作の改善ができる

 

1つ目は、日常生活動作の改善が図れます。

日常生活動作は、トイレや着替え、入浴、食事等のことを指します。

在宅での生活では、日常生活動作がどれだけ自立してできるかによって、利用者さんのQOLと家族の負担が変わってきます。

セラピストは、この動作を分析し、さまざまな評価のもと、問題点を考えてアプローチへと繋げていきます。

アプローチ方法は、利用者さんに直接的なアプローチ間接的なアプローチがあります。

直接的なアプローチでは、関節可動域を改善する、筋力強化を図るような運動の実施、動作指導などがあります。

間接的なアプローチでは、杖の高さ調整、動線を考えた手すりの検討など、環境調整があります。

これらをもとに、利用者さんの日常生活動作の改善を図っていきます。

このように、リハビリを導入することで、利用者さんの生活の自立を促し、家族の負担を減らすことができます

 

介助の負担軽減ができる

 

2つ目のメリットは、介助の負担軽減ができることです。

セラピストの動作分析は、利用者さんだけでなく、介護者の動作も分析できます。

例えば、ベッドから起居する時の介助方法は、腰に負担がかかりやすいですよね。

その際、ベッドの適切な高さの指導、介護者の立ち位置、介助する時の力の入れ方など、介護者の負担が少なく済む指導ができます。

介護者は、家族だけでなく、看護師や訪問ヘルパーも含まれ、それぞれにあった介助方法を指導することができます。

このように、リハビリを導入することで、利用者さんだけでなく、介護者の負担軽減を図ることができます。

 

多角的視点から支援できる

 

3つ目のメリットは、多角的視点から支援できることです。

訪問看護で利用者さんを支援していくにあたり、看護の視点だけにとどまりやすいですが、リハビリを導入することで、セラピストの視点も含めて支援できます。

身体的なケアだけでなく、リハビリを導入することで、QOLを高めるような動作の改善や環境調整ができます。

これらを組み合わせることで、利用者さんや家族にとって、在宅での生活が豊かになると思います。

例えば、褥瘡のある利用者さんの場合です。

看護の視点からは、褥瘡の治療と再発防止がメインとなりますよね。

その他、栄養状態の確認や医師と連携して治療方法を選定していきます。

セラピストの視点からは、ポジショニングやマットレスの選定、利用者さん自身でできる除圧の動作指導、関節可動域の維持などで介入していきます。

これらを、常に情報共有しながら双方介入することが重要です。

状態の変化に合わせてそれぞれアプローチ方法を変更しながら、より良い生活へと繋げていくことができますね。

このように、リハビリを導入することで、多角的視点から支援することができます。

 

訪問看護におけるリハビリを導入する注意点

 

ここまでは、訪問看護におけるメリットを3つ紹介しました。

ここからは、訪問看護におけるリハビリを導入する注意点を紹介していきます!

 

回数や時間の制限

訪問看護におけるリハビリは、回数や時間の制限があります。

介護保険においては、週120分の制限があります。

医療保険においては、基本的には看護師の訪問と合わせて週3回までとなります。

別表に当てはまる疾患や特別指示書の交付がある場合は、看護師の訪問と合わせて1日3回までの訪問となります。

詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

 

算定要件

精神科訪問看護は、作業療法士の訪問のみ算定できます。

作業療法士の中でも、規定の研修を終了している場合のみ算定できます。

理学療法士や言語聴覚士は、算定できません。

 

訪問看護指示書の記載

リハビリを導入する場合は、主治医からの訪問看護指示書にリハビリについて記載が必要です。

具体的には、職種訪問頻度1日あたりの介入時間を記載してもらう必要があります。

 

定期的な看護師の訪問

状態が安定していて、セラピストの訪問がメインになっていても、定期的な看護師の訪問が必要です。

最低でも3ヶ月に1回は、看護師の訪問が必要となります。

 

まとめ

訪問看護におけるリハビリを導入する3つのメリットを解説しました!

訪問看護のリハビリは、利用者さんにとって、また事業所にとっても導入するメリットがあります。

ただし、注意点もあるのでしっかりと押さえておきましょう。

さまざまな職種で情報共有をしながら、同じ目標を持って、さまざまな視点から利用者さんを支援できると良いですね。

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ABOUT US
石川 成美理学療法士
理学療法士/愛知県在住/総合病院、地域活動を経て現在は訪問看護ステーション勤務/訪問看護でリハビリをしながら広報を担当/子育て中/職場の働きやすさ改革中/趣味は旅行