
訪問看護の立ち上げ準備について、上記のようにご質問をいただくことがあります。
今回は、訪問看護事業所の立ち上げに向けて、「訪問看護の法人の形態を決める」というテーマで解説していきます。
また、シリーズを順に辿っていくことで、訪問看護の立ち上げに向けた準備を行うことができます。
訪問看護事業所を立ち上げたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
- 訪問看護の開業には法人格が必要?
- 各法人格の特徴とは?
- 株式会社
- 合同会社
- 非営利法人
- 法人の設立をサポートしてくれる業種は?
- 定款の作成時のポイント
- まとめ
目次
訪問看護の開業には法人格が必要?
訪問看護の開業をする場合には、「法人格」を有することが必要となります。
訪問看護ステーションを開設するためには、都道府県知事又は指定都市・中核市の市長の指定を受けなければなりません。法人格を有すること、人員基準を満たしていること、設備・運営基準に従って適切な運営ができることが要件です。
一般社団法人全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーションを開設したい方」より引用
法人格とは、以下のように定義されています。
「法人格とは「法律に基づいて団体に与えられる法律上の人格」です。法律に従い一定の手続きを経たものだけに法人格が認められます。」
青森県庁ホームページ「法人格とは何ですか?」より引用
このように、法律に基づいて法人格を有することで、訪問看護ステーションを開設するための要件を一つ満たすことができるのです。
法人格にはさまざまな種類があります。
まず、法人格は大きく2種類に分類されます。
それが、「営利法人」と「非営利法人」です。
「営利法人」とは、その名の通り営利を目的とした法人で、株式会社や合同会社があります。
「非営利法人」とは、利益の見返りを意図せずに運営する法人で、NPO法人や一般社団法人があります。
各法人格の特徴とは?
では、訪問看護で選択されることの多い法人格とは具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
訪問看護では、株式会社、合同会社、NPO法人が選択されることが多くあります。
それぞれの特徴について解説します。
株式会社の特徴
株式会社は、株主が経営者に出資をして経営をする会社です。
株式会社の代表者は、代表取締役と言います。
設立にかかる費用は25万円程度です。
出資者である株主と経営を行う経営者が別の人でも良いとされています。
しかし、訪問看護を立ち上げる際に設立する小さい規模の株式会社の場合には株主と経営者が同一のことも少なくありません。
株式会社は定款(会社の規則等を定めたもの)を作成し、公証役場というところで認証の手続きを行います。
株式会社は知名度が高く、信用性が高いことがメリットとして挙げられます。
また、新株の発行などの資金調達の方法も株式会社ならではであり、資金調達の幅が広いことも特徴として挙げられます。
合同会社の特徴
合同会社は、経営者が出資し経営を行う会社です。
合同会社の代表者は、代表社員と言います。
設立にかかる費用は10万円程度であり、株式会社と比較すると安い特徴があります。
会社設立に費用を極力かけずに行いたいと考えている場合には、株式会社よりも費用が抑えられるメリットがあります。
ただし、株式会社と比べると合同会社は制度ができてからの歴史が浅いため知名度が低いことも特徴の一つです。
合同会社も、株式会社と同じように定款を作成しますが、公証役場での認証手続きは行いません。
NPO法人の特徴
NPOとは、「Non-Profit Organization」又は「Not-for-Profit Organization」の略称です。
NPO法人とは、特定非営利活動促進法に基づき法人格を取得した法人を指します。
また、NPO法人を設立するには10人以上の社員が必要で、役員は最低でも4人(理事3人、監事1人)を設置します。
NPO法人でいう社員とは、従業員ではなく出資者を指します。
NPO制度については、内閣府NPOホームページに概要が詳しく記載されています。
NPO法人が株式会社や合同会社と大きく異なる点としては、利益を目的としていないというところです。
行政機関が管轄となるため、認可までの時間は株式会社や合同会社よりも必要となることが多いです。
行政機関に認可された法人となるため、資金調達の方法として補助金制度などの選択肢が豊富にあることがメリットとして挙げられます。
NPO法人も、株式会社と同じように定款を作成し認証を受ける必要があります。
ただし、NPO法人の設立時には定款認証費用や登記費用はかかりません。
実質かかる費用としては社用印鑑の作成費用程度です。
法人の設立をサポートしてくれる業種は?
法人の設立をする際には、以下のような流れで行います。
- 会社の概要を決定する
- 定款を作成し認証を受ける
- 銀行口座に資本金を振り込む
- 法務局で登記申請をする
- 登記申請が受理される
- 各種社会保険、税務関係の届出をする
法人の設立は自分で行うことができますが、サポートしてくれる業種もあります。
法人の設立をサポートしてくれる業種は以下の通りです。
- 司法書士
- 行政書士
- 税理士
- 社会保険労務士
司法書士、行政書士さんは法人設立の書類作成や定款の作成をサポートしてくれます。
ただし、法人登記の手続きは司法書士のみが行える業務です。
また、登記申請が受理された後には、税理士や社会保険労務士が各種届出をサポートしてくれます。
上記の通り、自分で行うこともできますが専門職の方にサポートいただくとより安心です。
費用もかかることなので十分に検討して依頼を行ってください。
また、地域の商工会議所や法務局に相談することもできます。
各種士業の方をどのように選定していくのが良いのか、ビジケアでご相談をお受けすることもできます。
定款の作成時のポイント
定款は、今回ご紹介したいずれの法人形態でも作成する必要があります。
定款の作成を行う際には、訪問看護に関する内容だけでなく今後行いたいと考えている事業についても盛り込んでおくことをお勧めします。
定款は一度認証されてから変更を行うには、時間を要する上に追加で費用がかかります。
そのため、定款の内容は十分に精査し決定してください。
まとめ
今回は、訪問看護立ち上げ準備シリーズ3「訪問看護の法人の形態を決める」をテーマに解説しました。
訪問看護の法人の形態は、株式会社、合同会社、NPO法人を選択することが多いとお伝えしました。
3種類の法人形態の比較は下表の通りです。
| 株式会社 | 合同会社 | NPO法人 | |
| 目的 | 営利 | 営利 | 非営利 |
| 出資者 | 株主 | 社員 | 社員 |
| 経営者 | 代表取締役 | 代表社員 | 理事3人、監事1人 |
| 設立費用 | 25万円〜 | 10万円〜 | 社用印鑑等の準備費用 |
| 定款の取り扱い | 作成及び認証 | 作成 | 作成及び認証 |
| メリット |
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| デメリット |
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それぞれメリット、デメリットがありますが、自身の考えや現状だけでなく設立後の目的に合わせて検討してください。
ビジケアでは、訪問看護事業の立ち上げから開設後の運営まで丁寧にサポートしています。
訪問看護事業の開設を目指す方は、お気軽にご相談ください。




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