訪問看護の現場では、事業所ごとに様々な服装があります。
今回は、訪問看護師の筆者が働きやすい服装をご紹介します!
訪問看護での服装について知りたい看護師さんや、新しいユニフォームを検討している経営者さん、管理者さんはぜひ参考にしてください。
- 訪問看護での服装のバリエーション
- 訪問看護でのユニフォーム選びのポイント
目次
訪問看護での服装のバリエーション
訪問看護での服装については、スクラブやポロシャツを採用している事業所が多いです。
ズボンについては支給される事業所がある一方で、デニム素材以外であれば自身で選択可能という事業所もあります。
訪問看護では、利用者さんに看護やリハビリを提供するため動きやすいものを選ぶことをお勧めします。
また、汗をかく仕事のため吸水性や速乾性も重視したいところです。
では、現場で着用したユニフォームのそれぞれの特徴や感想をお伝えしていきます。
スクラブ
訪問看護だけでなく、多くの医療機関で白衣に次いで定番となっているスクラブです。
訪問看護界隈でもユニフォームはスクラブという事業所が多いです。
スクラブは、シワのつきにくい素材でできており、洗濯を繰り返しても縮まず長く着られることが特徴です。
長く着られるという点では、将来的に高いコストパフォーマンスが見込めます。
素材によっては生地が薄いものもあり、取り扱いによってはシワや形崩れが生じやすいことで、だらしなく見えてしまうことがあります。
また、カラーバリエーションが豊富で、事業所のテーマカラーをアピールできる利点もあります。
上下ともにスクラブで揃えている事業所もあり、医療従事者らしい服装と言えます。
値段はピンキリですが、長く使用できる素材を選ぶと失敗がないでしょう。
ポロシャツ
介護保険サービス業界で最も多く採用されている服装が、ポロシャツです。
ポロシャツは襟があることで清潔なイメージやしっかりした印象を与えることができます。
カラーバリエーションも豊富にあり、最近は襟元や袖が様々なデザインになっているなど、事業所の個性を表すこともできます。
サイズ展開が豊富であり、幅広い体型の人に合わせられます。
また、吸水が良く、汗を書いても速乾性が高いこともポロシャツの利点と言えます。
しかし、ポロシャツもスクラブと同様に薄い生地のものは型崩れしやすく、洗濯の仕方によっては生地が傷んだり色褪せが早い場合もあります。
ニットシャツ
ニットシャツは、形はスクラブやポロシャツに似ていますが、綿やポリエステルを編んだもので着衣した際の感覚が異なります。
スクラブやポロシャツよりも、ストレッチが効くため看護師の動きを制限しません。
また、ニットシャツはシワになりにくく、吸水性に優れているという利点があります。
しかし、乾燥機を使用すると縮んでしまうことがあり、取り扱いがややデリケートと言えます。
スクラブやポロシャツと比較すると、カラーバリエーションやサイズ展開の幅は大きくない商品が多いです。
チノパン
介護保険サービス業界でよく使われているのがチノパンです。
「チノ・クロス」という生地を使用したパンツをいいます。
カジュアルになりすぎない印象で、ベージュや紺のチノパンを使用していることが多いです。
ストレッチが効いており動きやすく、体を動かすことの多い訪問看護の仕事にはぴったりだと思います。
ただし、フィットするタイプのチノパンが多く、体型が出やすいという点が訪問看護で働く30〜50歳代の女性にはやや不向きです。
また、膝をつくことの多い訪問看護の仕事柄から、膝の生地が痛みやすく色抜けも起こりやすいと感じます。
ジャージ素材のパンツ
ジャージ素材のパンツも、訪問看護の現場ではよく見かけます。
ジャージ素材のパンツは安価であり、とにかく動きやすいことがメリットです。
洗濯するにもあまり気を遣う事がなく、訪問看護で働いている主婦層の看護師さんは取り扱いが便利なのではないでしょうか。
通気性がよく速乾性も高いため、入浴介助など汗をかくケアの際にも役立ちます。
デメリットとしては、光沢が強い生地や緩めのデザインだと部屋着感が強くだらしなく見えやすいという事です。
あくまでも仕事着として使用するため、透けにくい適度に厚みのあるパンツを選ぶと良いでしょう。
決まったユニフォームがない事業所も存在します。
精神科訪問看護を行っている事業所では、私服で訪問するところもあります。
訪問看護を利用していることを近隣の住人に知られたくない利用者さんがいる場合には、社用車のロゴを隠して駐車してほしい、医療従事者らしい服装をしないでほしいと希望される場合もあります。
配慮が必要な場合には、事業所としての対応をよく話し合って検討していきましょう。
訪問看護での服装のポイント
前項では、訪問看護でよく見られる服装をご紹介しました。
では、訪問看護での服装のポイントはどのようなものがあるでしょうか。
清潔感
重要なのは、清潔感です。
訪問看護は利用者さんの家に上がらせていただく仕事であり、身だしなみを整えておく必要があります。
上記で説明した中のどんな服装でも、シワだらけだったりシミが目立つ服だったり、穴の空いた靴下を履いていたりでは印象がよくなるはずがありません。
季節やそれぞれの利用者さん宅の環境によっては、汗をかいたり匂いがつきやすかったりします。
訪問前には鏡を見て、服装だけでなく髪型やメイク、服についた匂いなど自身の身だしなみをチェックしましょう。
動きやすさ
上記に挙げたものは動きやすい服装が多いですが、訪問看護の仕事をする上で大切なことは動きやすいことです。
訪問する利用者さん宅によっては、床に布団で療養していたり、ベッド周辺の環境が整っていなかったりと様々です。
病院での整った環境とは異なりますので、動きやすい服装が重宝します。
速乾性
訪問看護では、入浴やシャワー浴の介助がある場合には通年で汗をかく事が多いです。
夏場はもちろんですが、冬場も浴室や脱衣所の暖房を効かせて利用者さんが寒くないようにケアをします。
また、訪問看護は基本的に1人での訪問がメインであるため、全介助の利用者さんへのケアの際にはとても暑くなる事が多いです。
汗をかいた直後に外に出て移動するため、訪問看護師の仕事では夏場は汗だくで冬場は室内でかいた汗で体が冷えやすいのです。
速乾性に優れたユニフォームを選ぶことで、訪問看護師自身の身体への負担を軽減できます。
必要に応じて着替えを持参することもあり、ユニフォームは複数枚の支給が望ましいです。
天候や季節に合わせた工夫
訪問看護の移動手段は、社用車やバイク、自転車など地域によって異なります。
自転車での移動の際には天候によりカッパを使用することや、防寒対策で厚着をすることもあります。
ユニフォームの中に冬場は防寒用の肌着を着たり、夏場は速乾性の高い肌着を使用したり、季節に合わせて工夫が必要です。
そのため、ユニフォームは通常よりワンサイズ大きいものを選択することで、季節に合わせた衣類の調整ができます。
まとめ
今回は、訪問看護での服装について解説をしました。
- 清潔感がある
- 動きやすい
- 速乾性が高い
- 状況によって工夫ができる
近年では在宅医療の現場でも、たくさんのデザインの中から事業所のカラーに合わせたユニフォームを選定することができるようになりました。
個性豊かなユニフォームは、職員間の仲間意識や統一感を生み出すことができます。
ぜひ、現場に立つ看護師さんが働きやすく、また毎日袖を通すことが楽しみになるような事業所のカラーに合ったユニフォームを選んでくださいね!
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