看護小規模多機能型居宅介護とは?わかりやすく解説します!

Ns野代

みなさんこんにちは!

看護小規模多機能型居宅介護の管理者の野代です!

看護小規模多機能型居宅介護という言葉を耳にしたことがありますか?

最近事業所数が増えてきている介護サービス事業で「看多機:かんたき」と略されることも多いです。

今回はそんな看護小規模多機能型居宅介護について解説します。

 

看護小規模多機能型居宅介護に興味がある方でも、全く知らない方でも、訪問看護にとても繋がりがあるのでぜひ参考にしてください。

 

看護小規模多機能型居宅介護とは?(概要)

引用)看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)について

 

看護小規模多機能型居宅介護は、平成24年度の介護保険法改定で創設された比較的新しい事業形態で、当時は「複合型サービス」という名称でした。

国が進める地域包括ケアシステムの一端を担うことを期待されてスタートしました。

しかしながら、提供するサービスのイメージがしにくいとの意見を受け、平成27年度の改定で名称が「看護小規模多機能型居宅介護」へ変更となっています。

実際に病院の連携室や、地域の居宅介護支援事業所に営業に行くとまだまだ浸透しておらず、地道な周知活動が必要と感じています。

 

施設サービスのイメージがありますが、実際は居宅サービスになります。

全国に719ヶ所(H29年357ヶ所)あり、北海道、神奈川、大阪が最多(50~58ヶ所)です。

 

Ns野代

私が活動している群馬県では13件であり、かなり地域よって数の違いがあるのが現状です。

 

次は、具体的な看護小規模多機能型居宅介護の内容を解説します。

 

看護小規模多機能型居宅介護の内容

以前の複合型サービスという名称からわかる通り、すでに介護保険法のサービスである下記の4つのサービスを一体的に運用するものになります。

 

4つのサービス
  1. 訪問看護
  2. 訪問介護(ホームヘルパー)
  3. 通所介護(デイサービス)
  4. 短期入所生活介護(ショートステイ)

 

①訪問看護

看護師等(看護師、准看護師、保健師、助産師)、理学療法士等(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が医師の指示のもと医療行為、療養上の世話、理学療法等を行います。

一般的な訪問看護ステーションの業務内容と同じです。

 

②訪問介護(ホームヘルパー)

主に介護職員が利用者の日常生活の支援を行います。

清掃、洗濯、調理といった生活支援、入浴、排せつ、食事等の介護である身体支援に分かれます。

 

主にと書きましたが、看護職員もヘルパー業務をすることもあります。

 

③通所介護(デイサービス)

施設に通っていただき、入浴や食事の提供、レクリエーション・リハビリテーション等をおこないます。

1日の利用定員は最大で18名です。

 

④短期入所生活介護(ショートステイ)

デイサービスからの連続した利用となります。

最大で9部屋設置可能。

原則14日以内の宿泊ですが、条件によっては長期利用も可能です。

 

なんとなくイメージが出来てきましたでしょうか?

どんどんいきます。

では、看護小規模多機能型居宅介護の特徴について述べていきます。

 

 

看護小規模多機能型居宅介護の特徴

看護小規模多機能型居宅介護には以下の5つの特徴があります。

 

①専従のケアマネジャーが必要

一つの事業所で複数のサービスを一体的に運用することから、専従のケアマネジャーを置くことが義務付けられています。

つまり、現在担当のケアマネジャーがいて、他の介護保険サービスを利用している場合に看護小規模多機能型居宅介護へ移行となった場合、ケアマネジャーが自動的に変更となってしまいます。

 

②地域密着型サービス

利用を希望する方は、原則住民票のある地域の看護小規模多機能型居宅介護を利用することとなります。

近隣の市町村の事業所は利用することができません。

 

注意

※例外もあり、近隣市町村の許可があれば利用できるケースもあります。

 

③包括的な報酬

訪問看護ステーションのサービスのように、回数や時間で報酬が変わるわけではなく、要介護度に応じた定額制の報酬体系となっています。

 

下記ご参照ください。

 

 

④要支援者は利用不可

小規模多機能型居宅介護とは違い、利用可能な方は要介護1~5の方のみとなります。

 

⑤利用定員に上限あり

登録可能定員は最大で29名です。

それ以上登録可能ですが、減算となってしまいます。

しかし、令和3年4月の介護保険法改定で「過疎地域その他これに類する地域において、地域の実情により効率的運営に必要であると市町村が認めた場合は、一定の期間に限り、登録定員及び利用定員を超えてサービス提供ができる」と変更になりました。

 

まとめ

 

今回は『看護小規模多機能型居宅介護とは?』について解説しました。

 

まとめると下記の通りです。

 

まとめ
  • 4つのサービスを一体的に運用する介護事業であること。
  • 比較的新しい介護保険サービスであること。
  • 柔軟なニーズに対応できるが、制限もあること。

 

以上いかがでしたでしょうか?

まだまだ身近に少ない事業所であり、メリットやデメリット、その他実際に運用して感じたことなど別の機会で解説していきたいと思います。

 

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ABOUT US
野代 龍平看護師
訪問看護ステーションと看護小規模多機能型居宅介護の元管理者。訪問看護8年目。精神科訪問看護、腹膜透析の件数多く受けています。認知症初期集中支援チーム員。群馬県在住。レセプトもこなすマルチプレイヤー。調子に乗るのがたまにキズ。株式会社のびしろ運営しています。