訪問看護はやりがいが大きく、利用者と深く関われる魅力的な仕事ですが、その一方で「正直きつい…」と感じる場面もあります。
病院とは違う環境で働くからこそ特有の大変さがあり、これを知らずに入職するとギャップを感じてしまうこともあります。
この記事では、現役訪問看護師の目線で「訪問看護で実際にきついと感じること6つ」を本音で解説します。
訪問看護を検討している方は、メリットだけでなく大変さも知っておくことで、ミスマッチのない転職ができます。
目次
訪問看護できついこと6選
① オンコールの精神的プレッシャーが大きい
訪問看護のきつさとして真っ先に挙がるのが、オンコールの負担です。
「いつ電話が鳴るか分からない」という緊張感は精神的なストレスにつながります。
特に医療依存度の高い利用者が多いステーションだと、夜間出動の頻度が増え、疲労が蓄積しやすくなります。
ただし、オンコールの負担はステーションによって大きく異なり、ほとんど鳴らないところも実際に多いため、転職の際に確認することが大切です。
② 一人での判断力が求められ責任が重い
訪問は基本的に「単独」で行くため、その場での判断力が求められます。
利用者の状態が悪化した時や、予想外の場面に遭遇した時、すぐに医師や管理者に相談できるとはいえ、最初に判断するのは自分です。
病院のようにすぐ周りにスタッフがいる環境ではないため、責任の重さできつく感じる場面もあるでしょう。
③ 利用者・家族対応で心が疲れることがある
訪問看護は利用者本人だけでなく、家族との関係構築も非常に重要です。
しかし、家族が不安やストレスを抱えている場合、
・クレームを受ける
・気持ちのすれ違いが起こる
・理不尽に怒られる
といった場面も起こりえます。
感情面のケアも求められるため、精神的な疲労が蓄積しやすいのが現実です。
④ 場合によっては体力的にきつい訪問もある
訪問看護はデスクワークだけでなく、身体を動かす場面も多い仕事です。
・入浴介助
・移乗介助
・階段の多い家への訪問
・雪道や坂道の移動
など、状況によっては体力的に負担が大きい訪問もあります。
特に天候が悪い日や、夏の暑さの中での移動は想像以上に体力を消耗します。
⑤ 記録や連携が多く業務量が意外と多い
訪問看護は訪問が業務のメインですが、実は
・記録入力
・ケアマネや医師との連携
・家族への連絡
などの業務が多く、訪問以外の時間も意外と忙しいのが実態です。
訪問件数の多いステーションだと、記録が追いつかなくなり、残業が発生しやすくなるケースもあります。
⑥ 天気や環境の影響を受けやすい
訪問看護は利用者の家に向かうため、天候の影響を避けられません。
・猛暑
・大雨
・雪
・強風
などの中でも訪問しなければならず、移動だけで疲れ切ってしまうことがあります。
また、地域によっては車移動が多く、運転による疲労も蓄積します。
それでも訪問看護を続ける理由とは?
「きつい」と感じる点は多いものの、それでも訪問看護を続ける看護師が多いのには理由があります。
・利用者一人ひとりに深く関われる
・自分の判断力やスキルが着実に伸びる
・「ありがとう」がダイレクトに届く
・無理のない働き方が選びやすい
・病院とは違うやりがいがある
訪問看護は「大変さ」と「面白さ」が共存する仕事です。
大変さを理解したうえで入職すると、ギャップを減らし、やりがいをより強く感じられます。
訪問看護の“きつさ”を減らすためのステーション選びのポイント
① オンコールの頻度を必ず確認する
鳴る回数・出動回数を面接や見学で確認しましょう。
② 教育体制が整っているか
同行訪問が少なすぎるステーションはきつさが倍増します。
③ 利用者層(医療依存度)
医療処置が多いほど負担が増える傾向にあります。
④ 訪問件数が過剰でないか
1日5〜6件以上だと体力的にも精神的にもきつくなりやすいです。
⑤ スタッフの雰囲気
人間関係が良いステーションは、きついことがあっても乗り越えやすいです。
まとめ:訪問看護はきついこともあるが、それ以上に学びと成長が大きい
訪問看護には、
・オンコールの負担
・一人での判断
・家族対応
・環境によるきつさ
など、大変な場面が確かにあります。
しかし、それ以上に
・利用者からの信頼
・看護師としての成長
・生活を支えるやりがい
といった魅力も大きい仕事です。
訪問看護のきつい面を理解しておくことで、転職後のギャップを減らし、やりがいを感じながら働くことができます。
訪問看護に興味がある方は、ぜひ見学や相談をして、自分に合うステーションを探してみてください。























