精神科訪問看護はどんな病名が多いのか?解説します

精神科訪問看護はどんな病名の利用者さんが多いの?
精神疾患を抱えているということは知っているけど、詳しく教えてほしいな、、

精神科訪問看護は近年、事業所も多くはなってきましたが、実際働いていないとどのような病名の利用者が多いのかはわからないのも当然です。 

今回は、現役の精神科訪問看護で勤務している私が、特に多いと感じる病名を4解説します。 

よかったら参考にしてくださいね。  

 

主な利用者さん

  • 統合失調症
  • うつ病
  • 双極性障害
  • 覚せい剤依存症
  • 発達障害
  • 窃盗症など

 

精神科訪問看護はどんな病名が多いのか?

 

 

統合失調症

 

よくある症状

不眠、幻覚、幻聴、妄想、自閉的になる、意欲の減退、試行障害など

 

統合失調症の原因は、環境素因、遺伝的要素などと言われていますが、はっきりとした原因はまだ判明されていないと言われています。 

精神科訪問看護の利用者さんの病名も統合失調症が多い印象です。

日本全体でも100人に1人は罹患すると言われており、珍しくない病気の1つです。 

 

症状には、陽性症状、陰性症状があります。 

陽性症状として、幻覚、妄想があります。

「実際に自分への悪口がきこえる」「何かをしろと命令が聞こえる」「自分は特別な人間だと思い込む」などというような症状が出ることがあります。 

それによる不眠や他者に対する攻撃性も出てきます。

最悪、危害を他者に加えて入院していしまうようなケースもあります。 

陰性症状は、意欲の減退、集中力の低下などです。

周囲のことに何も関心を示さなくなったりします。 

このような症状は統合失調症の利用者さんでよくあります。 

 

 うつ病

 

よくある症状

気分が落ち込み、無関心になる。意欲の低下、自責の念、睡眠障害、疲労感、食欲の減退、動悸・息苦しさなど

 うつ病というと心の風邪という言葉もあるようにいつ誰がなってもおかしくない病気です 

ではうつ病がなぜ起こるのでしょうか? 

脳の神経伝達物質であるセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンのバランスの乱れにより起こると言われています。

それだけでなく、うつ病になりやすい性格や引き起こすきっかけ(職場、家庭、環境の変化)があり、それらの組み合わせにより起こると考えられています。 

憂鬱になったり、気分が落ち込んだりといった感情の変化は日常生活において体験しますが、うつ病の場合には原因が解決しても気分が回復しないことが多いです。 

そのため仕事にもいけなかったりするのです。 

 

双極性障害

 

よくある症状

不眠、うつ症状、気分が高揚、散財など

 

双極性障害とは、気分が高まったり落ち込んだり、躁状態とうつ状態を繰り返す病気のことです。 

躁状態では、気分が高くなり、誰かれかまわず話しかけたりし活動的になります。 

利用者さんの双極性障害の例では、2日間不眠でもしんどくならず、むしろ活発な状態でした 

訪問の時もかなり多弁に話します。その時は食事もあまり摂取せずに過ごすことも多かったりします 

逆に鬱状態になると、意欲の低下は著しく、日中ずっとベット上で過ごすこともよくあります。

趣味であるギターなどの関心ごとにも興味を示さなくなるのも特徴です 

 

アルコール依存症 

 

よくある症状

幻覚、不眠、集中力の散漫、イライラ感

 

長い時間、アルコールを摂取すると、アルコールがなれけば、自身をコントロールできない状態に陥ってしまいます。 

よってさらにアルコールを求めてしまいます。 

 

最後に飲んでから時間が経過し、体内のアルコール量が低下したときに起こるのが離脱症状です。 

  • 喉の渇き
  • イライラ
  • 不安
  • 睡眠障害
  • 手の震え

このような症状が現れます。 

 

訪問しているときも、絶えず手が震えながら話されている利用者もいます。

幻覚が見えて、夜間寝れなくなることもよくあります。  

 

 主な治療方法

 

 

薬物治療

 

薬物療法が何より大切です。 

薬剤によって、どのような副作用が出るかも違うので理解する必要があります。 

また怠薬する利用者さんもいるので、服薬できているのか把握しなければなりません。 

怠薬すると一気に症状が悪化するというケースは精神科訪問看護で働いている中で何度か経験があります 

 

リハビリテーション、作業療法

 

アルコール依存症の利用者であれば、「断酒会」などに参加し、病気に対する対処方法を学びます。 

作業所などに参加して、対人関係や協調性の回復を促します。

そして、社会復帰のための準備をします。 

 

支持的サポート

 

さまざま方法で利用者さんに働きかけます。 

精神的にバックアップをするという考え方です。

精神科訪問看護が特に重要になってきます。 

不安の軽減、精神の安定をはかることになるので大変重要です。 

 

まとめ

 

 

今回は精神科訪問看護はどんな病名が多いのか?を解説し、軽く治療方法も触れさせていただきました。 

精神疾患を抱える利用者さんはすぐに根治が難しいと言われています。

中には何十年も同じ疾患を抱えて生活している利用者さんもいます。 

幻聴や幻覚の大きさもその人自身の性格、生活状況によって変ってくると感じています。 

実際、疾患を理解するだけではなくその人自身を理解するのが重要だと考えます

今回の記事が参考になれば幸いです。

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