雨の日の訪問看護|留意点や服装・持ち物を現役訪問看護師が解説

 

・訪問看護では雨の日でも利用者さんのお宅に伺うんだよね?
・雨の日の移動って大変そう…
・どんな対策が必要?雨の日のマナーは?詳しく教えてほしい!

 

訪問看護は利用者さんが日々生活しているご自宅にお伺いし、看護を提供する仕事です。

その日の天候に関わらず利用者さんは看護師の訪問を待っています。

そのため、雨の日も風の日も台風の日も、訪問看護師は利用者さんのご自宅にお伺いします。

とは言え、雨の日の移動は想像以上に大変

濡れない工夫や安全に移動することがとても大切です。

当記事では、雨の日の訪問看護で気をつけることや服装・持ち物について徹底解説します。

最後まで読めば雨の日の準備や心構えはバッチリ!

マナーを守り、安全に、利用者さんのもとへ伺うことができますよ。

ではさっそく解説します。

 

雨の日の訪問看護で気をつけたいこと3つ

 

雨の日の訪問看護で気をつけたいポイントは以下の3つです。

 

・利用者さん宅を濡らさない、汚さないこと
・自分自身が濡れないこと
・安全に移動すること

 

順番に解説します。

 

利用者さん宅を濡らさない、汚さないこと

雨の日にまず気をつけたいことは、利用者さん宅を濡らさない・汚さないことです。

 

・傘やレインウェアの雨水
・泥のついた長靴
・濡れたかばんや靴下

 

すべて利用者さん宅の玄関や室内を濡らしたり汚したりしてしまう可能性があります。

もしあなたが訪問看護を利用する立場だったらと考えるとわかりやすいです。

あなたのお宅に伺った訪問看護師が玄関をびしょびしょに濡らしたり、濡れた靴下で室内を歩き回ったりしたらどうでしょう?

あまりに程度がひどいとやはり不快ですよね。

訪問させていただく側のマナーとして、利用者さん宅を濡らさない・汚さないを意識することはとても大切です。

また、玄関や室内を濡らしてしまうと、その水滴で利用者さんやご家族が滑って転倒してしまう危険もあります。

事故防止の観点からも利用者さん宅を濡らさないことをしっかり意識しましょう。

 

自分自身が濡れないこと

利用者さん宅を濡らさないためには、自分自身が濡れない工夫も必要です。

レインウェアや傘が濡れるのはしょうがないですが、ユニフォームや靴下が濡れてしまうと利用者さん宅を濡らしてしまう可能性があります。

また、風邪を引いてしまったり、体調を崩してしまうかもしれません。

自分自身が濡れてしまわないよう、しっかりとした雨対策が必要です。

 

安全に移動すること

雨の日は安全に移動することも非常に大切です。

雨の日の移動はいつもより時間がかかります。

車移動の場合は道が混んでいる可能性がありますし、自転車移動の場合は道が滑りやすくいつものようなスピードが出せません。

レインウェア着脱にも時間を要します。

時間に余裕を持って、焦らず行動する必要があります。

また、雨の日は視界も悪くなります

自動車の運転ももちろんですが、自転車の場合はレインウェアのフードや防水帽子をかぶるので視野が狭くなります。

より一層安全な運転を心がけることが大切です。

極まれに、台風等の程度によっては安全に移動できない場合があります。

そのようなときは事前に利用者さんにご連絡し、訪問時間をずらす、日程をずらす等の相談をさせていただくこともあります。

 

雨の日の訪問看護師の服装

 

雨の日の訪問看護師の服装は、濡れない・濡らさないが基本です。

自転車移動の場合と車移動の場合では少し服装が異なるので、双方について解説します。

 

自転車移動の場合

自転車移動の場合の主な服装は以下です。

 

・レインウェア
・防水帽子
・ロング丈の長靴
・(持ち物)タオル、ビニール袋

 

ステーションを出発する時にレインウェアを着ます。

レインウェアは、上下が分かれたツーピースのものを使用しているステーションが多い印象です。

ロング丈の長靴・防水帽子も装着し出発します。

利用者さん宅でのレインウェアの着脱は基本的に玄関外で行います

タオルを持参し、レインウェアについた雨粒をある程度拭き、玄関外の邪魔にならないところに置かせていただきます。

そのまま置くと雨がひどくあたってしまう状況であれば、ビニール袋に入れて置かせていただきます。

利用者さんの許可を得れば、レインウェアのズボンだけは玄関内で脱がせていただくこともあります

雨粒をしっかり拭いた状態で玄関に入り、ズボンを長靴までおろし、そのまま長靴を脱げば、自身も濡れずに着脱することができます。

ちなみに、自転車のかごには防水カバーを装着し、荷物も雨から守りますよ。

 

車移動の場合

車移動の場合は以下で十分な場合が多いです。

 

・普段のユニフォーム
・傘
・(必要時)ショート丈の長靴

 

車内は雨に当たらないので、問題は車から降りて利用者さんのご自宅までの間です。

たいていは極々短い距離なので傘があれば十分です。

降雨量によっては、スニーカーだと靴下が濡れてしまうので、長靴をはいていたほうが安心なこともあります。

利用者さん宅によってはご自宅に駐車スペースがなく遠いところに車を停めなければいけないことや、広いマンションだと駐車位置からかなり歩くこともあります。

状況に応じて、しっかり対策すると安心です。

濡れた傘は、玄関の中には持ち込まず、玄関外に置かせていただくのがマナーです。

 

雨の日ならではの訪問看護師の持ち物

 

雨の日の訪問看護で必ず持ち歩きたいものは以下のものです。

 

・タオル
・大きめのビニール袋
・替えの靴下
・(必要時)折りたたみの傘

 

タオルは、レインウェアを拭いたり、濡れてしまった髪やかばんを拭いたりと大活躍します。自転車移動の場合は特に持ち歩き必須です。

大きめのビニール袋は、レインウェアを入れたり、急な雨のときも防水グッズとして使えたりアイデア次第でさまざまなシーンで使えます。

替えの靴下は、万が一濡れてしまった時に使用するので必ず持ち歩きます。

また、朝は降っていなくても急な雨が予想される天気の時は、折りたたみの傘があると安心です。

 

雨の日も安全第一に訪問看護師は頑張ります!

 

雨の日の訪問は、移動の面で少々大変です。

しかし、雨の日も風の日も訪問看護師の支援を待っておられる利用者さんがたくさんいらっしゃいます。

雨にも負けず笑顔で訪問できるよう、しっかり対策して利用者さんのもとへ伺いましょう!

 

 

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ABOUT US
シュガー看護師/ライター
看護師|総合病院で9年勤務後訪問看護の道へ。訪問看護師歴は11年目。2児の母でもあり現在は訪問看護パート勤務で仕事も家庭も奮闘している。隙間時間を活用し訪問看護転職を応援する「ママさん訪問看護師のブログ」を運営中。最近ハマっている食べ物はそば。