
目次
ワクチンについて
ワクチンとは?
ワクチンとは、体の免疫を反応させて、病原体の攻撃に備えさせる医薬品のことです。
ワクチンで起こる免疫反応
身体の免疫反応は、大きく二つに分けられます。
- 細胞性免疫(主にT細胞)
- 液性免疫(主にB細胞・抗体)
液性免疫の中に、抗体があります。この抗体を測定し、抗体価が高ければ、免疫がついたという指標になります。
新型コロナウイルスワクチンで誘導される抗体は、自然感染で得られる抗体より多いことが、明らかになっています。
このことから、一度感染した人もワクチンを摂取した方が良いと言われています。
新型コロナウイルスについて
新型コロナウイルスの構造
新型コロナウイルスは、エンベロープ(脂質脂質二重膜)が、RNA全体を包む構造になっています。ウイルスの表面に、突起状のスパイクタンパク質とエンベロープタンパク質があります。
新型コロナウイルスの開発にあたり、重要な役割を担ったのが、スパイクタンパク質です。理由は、つぎの項目で述べていきます
新型コロナウイルスの感染機序
スパイクタンパク質の中に、レセプター・バインディング・ドメイン(RBD)という紫色の突起があります。
新型コロナウイルスの感染は、RBDがヒトの身体にあるACE2にくっつき、細胞に侵入することで、感染を引き起こします。
以上のことから、新型コロナウイルスの感染を防ぐために、RBDがACE2にくっつかないように邪魔をする抗体が必要です。

新型コロナウイルスワクチンの目的は、スパイクタンパク質に対する免疫反応を引き起こさせることです。
ワクチンの種類
ワクチンは、全部で6種類あります。
ウイルスを弱毒化させたもの
増殖能力をなくしたもの(インフルエンザワクチンはこれにあたる)
タンパク質成分のみをのせたもの
スパイクタンパク質の設計図を、別のウイルスにのせたもの
ウイルスの設計図をDNAにのせたもの
ウイルスの設計図をRNAにのせたもの
これらの中の、新テクノロジーのワクチンについてさらに解説します。
新テクノロジーのワクチン
mRNAワクチン
mRNAワクチンが体内の細胞に入る
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mRNA本体をもとにスパイクタンパク質が作られる
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反応した別の免疫細胞により、免疫反応が起こる
体内に入ったmRNAは、数日から一週間で分解されます。
また、mRNAが体内でDNAに変化する酵素はヒトの体には、ほとんどなく、体内の染色体に組み込まれることはないと言われています。
そして、動物実験においてmRNAが、長期的に体内に留まり悪影響を及ぼすという報告は現時点では、ありません。生ワクチンと異なり、長期的な安全性としても懸念されることは、ほぼありません。
ベクターワクチン
アデノウイルスに設計図を乗せてヒトに感染させる
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感染した細胞内で、DNAがmRNAとなる
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mRNAをもとにスパイクタンパク質が作られる
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スパイクタンパク質に反応した細胞により、免疫反応が起こる
現在は、チンパンジーのアデノウイルスに設計図を乗せたベクターワクチンが使われています。
ベクターワクチンは、体内で一度感染した後、増殖せず分解されるため、体内に留まり感染を繰り返すことはありません。
種類別ワクチンの比較
以下は、種類別ワクチンのメリット・デメリットを表にしたものです。
アジュバンドとは?
免疫反応を起こさせるための薬のこと。
アジュバンドに対するアレルギー反応が起こりうるため、アジュバントが必要なワクチンは、デメリットとなる。
インフルエンザワクチンとの比較
最後に、インフルエンザワクチンとの比較を見ていきます。
- タイプは、1種類(変異種や変異株などとメディアで報道されているが、正確な用語は変異ウイルスと呼ぶ)
- ターゲットは、スパイクタンパク質
- タイプは100種類以上(16種のHAと9種のNAを掛け合わせて作る)
- ターゲットはHA
- HAにくっつきにくくなりやすく、ワクチンが効きにくいとも言われる

後編では、効果と副反応についてを中心に解説します。
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こんにちは。看護師の木工です。
今回は、「新型コロナウイルスワクチン前編」として、ワクチンの機序を中心に、解説していきます。