訪問看護では、地域の医療・介護関連事業所に対して、「営業活動」を行います。
この「営業活動」では、チラシを持参して行う「チラシ営業」を良く行います。
チラシは、営業先に来た理由や会話のきっかけ作りになる便利なツールです。
いざ、チラシを作成しようとしても、テーマや内容、構成で悩むことはありませんか?
今回は、訪問看護ステーションの営業活動で使用するチラシ作成のポイントについて紹介します。
目次
訪問看護ステーションの営業活動に使うチラシの種類
訪問看護ステーションのチラシには、大きく分けると2種類になります。
- 訪問看護ステーションの紹介
- 訪問看護や医学に関する情報提供
それぞれのチラシの内容や目的は、以下になります。
このチラシでは、訪問看護ステーションを認知してもらうことが主な目的となっています。
例えば、以下のような内容になります。
- 訪問看護ステーションの理念
- スタッフの自己紹介
- 管理者のつぶやき
- 自費の訪問看護サービスの内容と料金
- スタッフの空き状況
- 土日祝日の営業日
- 小児や精神疾患の訪問看護の対応可能
- 24時間対応
- 訪問看護ステーション利用までの流れ
このチラシでは、営業先に興味を持ってもらうことが主な目的となります。
例えば、以下のような内容になります。
- 日常生活の看護ケアの内容
- 認知症や精神疾患へのケアのコツ
- 在宅で行うことができる医療処置
- 家族の支援や相談
- 在宅での看取り
- 医療機器の管理・指導
- 疾患に関する治療や予後予測などの医学知識
- 感染予防や健康維持に関する利用者さん向けの医学知識
- 勉強会の告知
訪問看護のチラシでは、訪問看護ステーションの紹介と訪問看護や医学に関する情報提供を組み合わせることが有効になります。
訪問看護ステーションの営業活動に使うチラシ作成のポイント
それでは、チラシの記事作成のポイントを紹介します。
訪問看護ステーションの紹介に関するポイントは2つ、訪問看護や医学に関する情報提供に関するポイントは4つになります。
訪問看護ステーションの紹介に関する2つのポイント
まずは、訪問看護ステーションの紹介に関する記事作成のポイントを紹介します。
1つ目は、「差別化するためのイメージ付け」になります。
訪問看護ステーションのパンフレットの中でも、強みになることについて記事作成していきます。
例えば、男性看護師が在籍しており、体重70㎏までの利用者さんであれば担ぐことができます。
緩和ケア、皮膚排泄ケア、慢性呼吸器疾患などの認定看護師が在籍し、水準の高い訪問看護が提供ができます。
上記のようなキャッチコピーを作り、訪問看護ステーションの理念やスタッフの自己紹介について記事を作成します。
また、日中仕事をしている介護者への介護相談や指導を積極的に行っています。
上記のようなキャッチコピーを作り、土日祝日の訪問看護について記事を作成します。
2つ目は、「利用しやすさのアピール」になります。
営業相手が、相談しようと思うまでの心的ハードルを下げるような記事を作成します。
例えば、管理者のつぶやきのようなコーナー記事を作成し、思想や趣味、休みの過ごし方など開示し、親近感を感じてもらいます。
スタッフの自己紹介とスケジュールの空き状況をセットにして記事にすることで、利用者さんとのスケジュール調整時の手間を軽減できるようにします。
訪問看護の相談窓口が誰なのか、相談した後の主治医への指示書依頼はだれが行うのか、契約と初回訪問は同日なのかなど、訪問看護の利用開始までの流れをイメージできるような記事を作成します。
看護や医学に関する情報提供に関する記事作成の4つのポイント
次に、訪問看護や医学に関する情報提供に関する記事作成のポイントを紹介します。
1つ目は、「読み手が7割程度知っている言葉を使用する」になります。
読み手が反応する記事は、パッと見た瞬間に何となく知ってると思わせる方が読まれる可能性が高まります。
そのため、専門用語を大々的にタイトルにするのではなく、目立つ文字こそ分かりやすい言葉にすることがおススメです。
2つ目は、「タイトルは〇〇な利用者さん」になります。
認知症ケア、褥瘡ケアなどの教科書に載っているようなタイトルでの記事作成は、おススメしません。
認知症で妄想発言が出てきた利用者さんへのコミュニケーションの仕方、寝たきりとなり、褥瘡の危険性が高い利用者さんへの看護ケアのように、〇〇な利用者さんと言うワードが入ったタイトルがおススメです。
営業先であるケアマネジャーは、利用者さんの疾患よりも生活についてアセスメントとモニタリングを行っています。
疾患にに関する概論や訪問看護の役割よりも、どのような利用者に訪問看護が必要なのか、有効なのか、このような情報の方が有益になります。
3つ目は、「具体的な経過と予後」になります。
認知症で妄想発言が出てきた利用者さんや寝たきりとなり、褥瘡の危険性が高い利用者さんに関する具体的な経過、予後について簡単にまとめ、イメージを膨らませます。
ここでは、訪問看護のケアにより、ネガティブな局面からポジティブな局面へ移行する物語のような文章が有効になります。
また、訪問看護が介入するのであれば時間や頻度はどの程度が良いのかについて、具体的に書かれていると、訪問看護を利用するイメージがさらに膨らみやすくなります。
4つ目は、「気軽にご相談くださいで締める」になります。
記事を最後まで読んでもらったということであれば、担当している利用者さんに該当する人がいる、過去にこの記事で書かれていたような利用者さんで苦労したことがあるなど、読み手は興味を感じているはずです。
そこで、「気軽にご相談ください」という言葉で締めくくり、利用者さんの紹介という行動へ後押しておきましょう。
まとめ
訪問看護ステーションのチラシでは、営業先の相手に興味を持ってもらう有効なツールになります。
興味を持ってくれる事項は、訪問看護ステーションの運営だけではなく、働くスタッフの考えや経験に関する内容でもあります。
このスタッフの考えや経験をテーマにすることで、数多くの記事を作成できると思います。
働くスタッフの特徴や強みを知ることが、チラシの記事作成において最も重要になります。