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急性アルコール中毒の概要
急性アルコール中毒とは
短時間にアルコールを摂取したとき、分解できなかったアルコールが血液を介して脳に達し、脳内の神経細胞を麻痺させる中毒症状のことを、急性アルコール中毒と言います。
致死量は、成人で5~8g/kgで、ビール換算だとおよそ6~10Lですが、アルコールを分解できるか体質によって変わってきます。
4~6時間で回復することが多いですが、隠れた病態、随伴症状を見逃さないことが重要です。
頭部外傷、低カリウム血症、ケトアシドーシスなどによる意識レベル低下の場合もあるので、アルコールが原因だと決めつけないようにしましょう。
慢性的に飲酒している人の場合、ビタミンB1が欠乏することにより脳幹部の血管から出血が起こるため、眼振や眼球運動障害、千鳥足になる失調性歩行の症状が起こるウェルニッケ脳症が生じる場合があります。
ウェルニッケ脳症で一命を取り留めたとしても5~8割の人にコルサコフ症候群という後遺症が残ると言われています。
コルサコフ症候群は、記銘力の障害、理解力の低下、失見当識、作話などの症状があります。
- 舌根沈下や嘔吐による気道閉塞
- 呼吸抑制
- 血圧低下(脱水、末梢血管拡張)
- 低体温
- 頭部外傷、脳梗塞、脳出血
- 低血糖、電解質異常(低K血症)
- アルコール性ケトアシドーシス
- ビタミンB1(チアミン)欠乏(慢性アルコール多飲の場合)
⇒Wernicke脳症(眼振、眼球運動障害、失調性歩行)
アルコール分解の仕組みと症状
アルコールは、胃や小腸で吸収され、肝臓でアセトアルデヒドに分解され、さらに水と二酸化炭素に分解されます。
そして、尿として排泄されます。
分解できない場合にアルコール中毒となります。
症状は、以下のものがありますが、重度の症状を見逃さないことが重要です。
- 嘔気
- 嘔吐
- 腹痛
- 顔面紅潮
- 瞳孔が過度に開く
- 異常な発汗
- 多幸感
- 酩酊
- 衝動や感情を抑えられなくなる
- 判断力低下
- 錯乱
- 昏睡
- 呼吸抑制
- 呼吸停止
- 低体温
問診
飲酒量と時間、飲酒歴を確認しましょう。
身体所見
軽度、中等度であれば頻脈以外大きな異常は見られにくいと言われています。
末梢血管が拡張するため若干の血圧低下、低体温、呼吸数低下がみられます。
注意しなければならないのは、意識レベルの低下です。
尿量の確認もしましょう。
対応方法
気道確保と呼吸状態の確認をし、嘔吐による窒息を予防するため横向きである回復体位にすることが推奨されています。
低体温予防のため、保温をしましょう。
病院では血糖測定をし、必要時、50%ブドウ糖液60mlを静注します。
また、糖を含む細胞外液、維持液による輸液投与、ビタミンB1の静注を行うことがあります。
まとめ
- 注意深い経過観察が重要である
- 誤嚥や低酸素に要注意
- 頭部外傷、低血糖、電解質異常、アルコール性ケトアシドーシスなどその他の合併症の有無を注意深く探る
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今回は急性アルコール中毒について解説していきます。
緊急対応につなげることができるようにしましょう。