
目次
糖尿病治療を中断してしまう理由
治療を中断してしまう理由として、以下の3つが挙げられます。
- 糖尿病の初期は無症状
- 血糖値が正常になり安心する
- 教育指導の実態

糖尿病の初期は無症状
ここで事例を紹介します。
会社の健康診断で、血糖値が高いと指摘されたA子さん。
特に自覚症状はなかったため、未治療のまま20年ほど経過しました。
糖尿病と診断されたB男さんですが、特に自覚症状はありません。
悪くなったら薬を飲めばいいと、食事療法や運動療法をせずに放置していました。
この2人の共通点は、無症状ということです。
治療をせずに放置した結果、数年後に糖尿病合併症を発症してしまいました。
代表的な高血糖症状として、「口渇」「多飲」「多尿」「体重減少」の4つがありました。
これらの症状がみられてきた時には、すでに進行している可能性があります。
繰り返しになりますが、初期は無症状です。
A子さんは40代で、「両足切断」「透析」「視力低下」と、3大合併症をすべて発症してしまいました。

糖尿病予備群とは
糖尿病予備群とは、境界型といって糖尿病になる前の段階のことを指します。
血糖値が、糖尿病の診断基準値までは達していないですが、正常値でもない状態です。
しかしながら、この時点ですでに血管はじわじわと障害され続けています。
糖尿病予備群は、糖尿病になる可能性が極めて高い状態といえます。

初期はほとんど無症状で進行するため、気がつかないうちに糖尿病になってしまいます。
事例1のA子さんも、糖尿病予備群の段階でしっかりと治療を開始していれば、血糖値が正常まで戻っていたかもしれません。
血糖値が正常となり安心する
糖尿病は、治る病気ではありません。
一度、膵臓の機能が低下すると、元には戻りません。
しかしながら、「寛解」=治った状態になることは目指せます。
血糖値が正常となり、薬剤やインスリンが必要なくなります。
こうなると安心してしまい、通院や治療を中止してしまう患者さんがいます。
生活習慣は元に戻ってしまい、再発してしまいます。

そのため、寛解後も定期的な受診や血液検査が必要となってきます。
糖尿病教育の実態について
糖尿病治療は、「食事療法」「運動療法」の2つを土台に、生活指導や患者教育が行われます。
病院で行われる生活指導・患者教育は、否定的かつ高圧的な指摘が中心となりがちです。
そのため、通院することが嫌になっていまい、治療を中断してしまう患者さんも多くいます。
医療者側にも、患者さんが治療を継続できるような関わり方が大切となってきます。
成長支援の仕方には、当事者の視点と支援者の視点があるといわれています。
それぞれの視点から、「患者さんはどう思っているのか?」、「指導は合っているのか?」、などを考える必要があります。
このような視点をもった医療従事者が増えることで、糖尿病治療を中断してしまう患者さんを一人でも減らせるのではないかと思っています。
まとめ
糖尿病患者さんが、治療を中断してしまう理由として、以下の3つについて解説しました。
- 初期は無症状で気がつかない
- 血糖値が正常になると治ったと安心する
- 病院へ行くたびに、嫌な思いをする

以上、「なぜ治療を中断してしまうのか?」についてのお話でした。
次回は、「低血糖」についてお話したいと思います。
ありがとうございました。
ぜひ、動画の方もご覧ください。




















みなさん、こんにちは!看護師の藤井美幸です。
【正しく怖がる糖尿病】シリーズ、第2回目は、「なぜ治療を中断してしまうのか?」についてお話したいと思います。