セラピストはリハビリの学校を卒業した後も勉強したり調べたりすることは多くなりますよね。
特に新人の頃は経験もないため、分からないことだらけです。
勉強方法の一つに定番である「本」で皆さんも学んできたことがあると思います。
今はリハビリ関連の本は沢山あります。
どの本で学べばよいか本当に迷ってしまいます。
そこで訪問看護リハビリで私がおすすめする本6選をご紹介したいと思います。
今回の記事は、以下の方々におすすめの内容になっています。
- 訪問看護での経験が浅い方
- 訪問看護に興味がある方
目次
訪問看護(リハビリ)でおすすめの本6選
訪問看護(リハビリ)でおすすめの本6つを順に紹介したいと思います。
- リハコネ式!訪問リハのためのルールブック
- 【改訂版】訪問リハビリテーション完全対応マニュアル第2版~制度から実務まで徹底コンプリート~
- 新版 訪問リハビリテーション実践テキスト
- 姿勢を意識した神経疾患患者の食べられるポジショニング
- 運動器疾患の機能解剖学に基づく評価と解釈
- 終末期理学療法の実践
リハコネ式!訪問リハのためのルールブック【第二版】
これから訪問でのリハビリを開始したい方にとって、まず手に取っていただきたい本です。
この本は他事業所や利用者さん宅でのお作法、介護保険などの制度のこと、また他サービスについても書かれており、全体的なイメージについて分かりやすいです。
訪問は色々な関わりがあり、新たに覚えることや幅広い情報も多く、調べることも大変ですよね。
この本は内容も難しく書いてなく、訪問についての概要を知るには理解しやすい内容になっていると思います。
また大きさも小さめなので、持ち運びしやすいサイズなのでとても便利です。
初めて訪問に携わる方にとって、とてもおすすめです。
【改訂版】訪問リハビリテーション完全対応マニュアル第2版~制度から実務まで徹底コンプリート~
「訪問リハビリテーション」とタイトルにつけられていますが、訪問リハビリと訪問看護ステーションからのリハビリは制度ついて違いがあります。
ただ、制度は違えど訪問でのリハビリの内容の変わりありません。
詳しくは以下を参照ください。
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こちらの本は「訪問リハのためのルールブック」より、リハビリに特化した内容になっています。
基礎的なフィジカルアセスメントやベッド、マットレスなど選定方法も紹介されています。
また、訪問看護算定医療保険なのか?介護保険の対象か?と最初は迷うこともあるかと思います。
フローチャートでまとめられており、算定について分かりやすくなっています。
他にも疾患によっての基礎知識や事例紹介や災害対策などのリスク管理などと、訪問での実践的な内容が幅広く書かれています。
訪問でのリハビリについて、基本なことが多く未経験の方には心強い本だと思います。
新版 訪問リハビリテーション実践テキスト
先ほど紹介した「訪問リハビリテーション完全対応マニュアル」と同じように訪問のリハビリに特化した内容になっています。
この本の特徴はICFについて触れながら、リハビリ内容について考えを整理し、書かれています。
ICFでの分類に分けてまとめているため、利用者さんの全体像について分かりやすい評価事例が出ています。
また、分類分けされているので、全体像から課題が分かりやすくなり、リハビリテーションの目的も分かりやすくなっていると思います。
ICFのことを分類しながら考えを整理したい方は読んで見てください。
姿勢を意識した神経疾患患者の食べられるポジショニング
先ほどまでの本は制度的なことや訪問での実践的なことなど、訪問の全体的な事について書かれているものをご紹介させていただきました。
ここからはもう少しセラピストの専門的な本を紹介させていただきます。
訪問でも入院患者さんと同じように嚥下がスムーズにできない方もおられ、重要な部分になってきます。
この本は嚥下の機能のみではなく、「食べる」という行為と「姿勢」との関連を分かりやすく書いてあります。
姿勢と絡めているため、PTで取り組みやすい内容になっています。
崩れやすい姿勢に対してタオルなどでポジショニングを行い、嚥下に関わる解剖や運動学のつながりを説明してくれています。
ポジショニングについてだけでも、とても勉強になると思います。
私自身、嚥下分野は苦手意識を持っていたため、中々嚥下について学ぼうとすることができませんでした。
しかし、この本の姿勢からというところに惹かれてこの本を読みました。
そんな嚥下について苦手意識を持った方も、この本は楽しんで学ぶことができると思います。
運動器疾患の機能解剖学に基づく評価と解釈
今度は運動器に関係する本になります。
訪問看護でも運動器いわゆる整形疾患患者さんが多く利用されています。
訪問看護リハビリと整形疾患について詳しくは下記を参照ください。
整形疾患の利用者さんはよく「膝が痛い」「腰が痛い」など訴えがありますよね。
しかし、膝や腰の痛みといってもみんな同じところが痛いわけではありません。
例えば膝に痛みがあり、半月板なのか、膝蓋下脂肪体なのか、鵞足筋群なのか、どれも膝の痛みですが原因が違います。
原因が違えばリハビリ内容も変わってきます。
様々な整形外科テストについて方法が書かれている本はよくありますが、なぜその痛みが出るのか?まで書かれている本は少ないと思います。
そして、機能解剖を元に評価が書かれているため、なぜ痛みが出るのか理解しやすくなっています。
訪問では画像などの検査データが病院より見えにくい環境にあるため、こういった評価が大事になってくると思います。
評価しなぜ痛みが出ているのか解釈できていれば利用者さんへの説明もしやすいです。
※セラピストは診断ができないため、原因把握のための一つの方法なので説明の際はご注意ください
この本では「どう治すかの前に、どこを治すのか」ということの重要さを伝えてくれています。
運動器疾患の痛みに対してより詳しくなり、臨床でのリハビリに生かしたい方にはおすすめです。
終末期理学療法の実践
最後に終末期のリハビリについての本を紹介したいと思います。
訪問看護でも自宅で最期を迎えたいと思われる方はたくさんいらっしゃいます。
終末期の訪問看護については以下をご参照ください。
終末期って言葉ではがん患者さんを想像しやすくありませんか?
最近では難病、認知症、非がん患者さんなど疾患に特定することはありません。
終末期でのリハビリに関わったことがある方は目標設定など悩みますよね。
リハビリの多くは活動や参加を目的としたものが多いと思います。
終末期では長期的な改善を目指す目標設定は難しくなります。
そのため、実習や学校で習ってきた理学療法とは少しだけ違ったように感じますが、この本ではどういうところにポイントおいて評価など進めるかなどが書かれています。
また、リンパ浮腫、褥瘡、呼吸などの終末期によく起こる諸問題についても書かれており、非常に参考になると思います。
終末期は私自身まだ悩ましく感じることもあり、学ぶことが沢山あります。
終末期の理学療法についてもっと知りたいと思う方は是非読んでいただきたい1冊です。
まとめ
訪問看護は色んな疾患と関わるため幅広い勉強が必要になるとは思います。
今回紹介した本は必ず全てのセラピストに関わりがあるとは言いきれませんが、訪問看護のリハビリに携われば関わりがある可能性が高い本だと思います。
そして、どれも無駄にならない一冊です。
臨床の現場にきっと役立つものなので、是非ご紹介した本を読んでご活用ください!