訪問看護師の訪問時のマナーで注意すべきポイント8選

利用者さんのお家に伺うときに何に注意をしたらいいんだろう。

 

患者さんのお宅に訪問する、訪問看護では病院とは違うマナーが求められます。

看護師としての能力が高くても、利用者さんや、ご家族にマナーがなっていないと思われてしまうと訪問の継続が困難になることもあります。

では、具体的にどのようなマナーが求められるのでしょうか。

訪問看護師の訪問時のマナーで注意すべきポイントとは?

病院では患者さんが病気を治すために、病院に来られますが、訪問看護師は、患者さんのお宅に伺い看護を提供します。

人のお宅に伺ってサービスを提供する訪問看護だからこそ、注意しなくてはいけないマナーがあります。

訪問時のマナーで注意すべきポイントを8つご紹介します。

基本的な内容ですが、ぜひ参考にしてみてください。

あいさつはしっかりと

まずは基本の挨拶から。

お宅に訪問したら、「こんにちは、○○訪問看護ステーションの○○です。」とはっきりと挨拶をするようにしましょう。

とても基本的なことですし、挨拶をしない人なんていないでしょ、と思われがちですが、ポイントは訪問のたびにきちんと挨拶をすることです。

利用者さんによっては、慣れてくると「インターホンを鳴らして勝手に入っていいよ。」と言って下さる方もいますが、慣れてきても、挨拶がおざなりにならないよう要注意。

ふと気が抜けたときに、同居していないご家族やケアマネージャーさんが訪問されていて、良くないイメージを持たれてしまう可能性もあります。

 

言葉使いは丁寧に

利用者さんとの会話では、敬語を用いるようにしましょう。

慣れて親しくなってくると、つい「○○だよね。」というような砕けた言葉使いになってしまうこともあるかもしれません。

利用者さんは、あくまでお客様です。適切な距離感と、敬意を持って接することが大切です。

 

 

訪問時は玄関で靴をそろえる

訪問して、玄関で靴を脱いだら必ず靴はそろえましょう。

訪問するお宅によっては、玄関が散らかっている場合もありますが、私たちは利用者さんのお宅に訪問させてもらう立場です。

お邪魔して、玄関をお借りしているという意識を忘れないようにしましょう。

そして、利用者さんに背中を見せた、後ろ向きのまま靴を脱ぐのは、マナー違反です。

玄関に入り正面を向いて靴を脱ぎ、自宅に上がったのちに靴の向きをそろえるのがルールです。

 

 

上着は脱いでから家に上がる

冬の防寒着や、夏の日よけのためパーカーなど、訪問着の上に着ているものはインターホンを押す前に脱いでおくようにしましょう。

小さく畳んで室内に持ち込むか、自転車のかごに入れ、自宅にはもちこまないようにします。

どちらにせよ、上着を羽織ったまま訪問をするのはマナー違反です。

退室の際も、自宅を出てから上着を羽織るようにしましょう。

 

レイングッズでお宅を濡らさないようする

上着と同様に、雨の日のレインコートも自宅に入る前に必ず脱ぎましょう。

そして濡れた雨具などを、ひとまとめに入れられるビニール袋を準備し、お宅の中を水滴で濡らさないようにしましょう。

タオルは多めに持参し、濡れたカバンでや髪を拭いてから自宅にあがります。

湿ったカバンで床を濡らさないように、カバンの下にタオルを敷いてから床に置くなど工夫も必要です。

上着と同様に、レインコートも自宅を出た後に着用します。

 

お宅のものを借りるときは、必ず許可を得る

訪問して、手洗いのために、洗面所を借りる際やその他、ケア中に使用するタオルや電子レンジなど、お宅のものを使用する際は必ず事前に許可を取りましょう。

お宅によっては、洗面所は絶対に使わないでほしい、電子レンジは使用する度にコンセントを抜き差ししてほしいなどルールがあります。

使用許可を得ると同時に、注意点や使ったものの片付け方も必ず確認するようにしましょう。

 

自宅内の必要な部屋以外には立ち入らない、不用意に触らない

訪問時に通される部屋以外、安易に自宅内の他の部屋に入ったり、のぞいたり家財に触れることもマナー違反です。

お家に他人が来るということ自体にも抵抗がある人も少なくないはずです。

そんな中、訪問をさせてもらっているという意識を忘れないようにしましょう。

必要以上に、お宅の中を詮索しないことは、プライバシーを保護することにも繋がります。

 

笑顔が基本

何よりもまずは笑顔で訪問しましょう!

気を付けるべきマナーはたくさんありますが、そればかり考えて表情が固くなっていてはもったいないことです。

笑顔で訪問することで、利用者さんの心をほぐし、利用者さんと良好な関係を築くことにも繋がります。

まとめ

訪問時のマナーで注意すべきポイントを8つご紹介しました。いかがだったでしょうか。

ひとつひとつの項目の内容は簡単なものでしたが、小さなマナーの積み重ねが信頼の獲得に繋がります。

逆を言えば、とても小さなきっかけで信頼関係は壊れてしまうものです。

利用者さんからのクレームや問題の指摘は、実際に問題となっている内容よりも日々の訪問時の些細な不満が根底にあるのではないかと感じます。

利用者さんと良好な関係を築き、自分たちの身を守るためにも日頃からマナーに注意して訪問したいですね。

 

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ABOUT US
清水 千夏ライター
東京都在住/看護師・保健師/ 卒業後大学病院9年勤務 その後、派遣看護師としてクリニックやデイサービス、訪問入浴などを経験。 現在は訪問看護ステーションの立ち上げメンバーとして奮闘中です。