訪問看護を運営する際には、スタッフの方には長く働いてもらえると助かります。
しかし、それぞれの事情により職員が辞めることが出てきます。
訪問看護の経営者、管理者は退職や解雇についても正しい知識を持っておくことが大切です。
今回は、訪問看護の運営における退職と解雇について解説します。
- 訪問看護の運営における退職とは?
- 退職のルールとは?
- 退職の期間
- 退職の申し出の方法
- 訪問看護の運営における解雇とは?
- 解雇の種類
- 普通解雇とは?
- 整理解雇とは?
- 懲戒解雇とは?
- 解雇のルールとは?
- 解雇のルール
- 解雇が禁止される場合とは?
目次
訪問看護の運営における退職とは?
退職とは、労働者からの申し出によって労働契約を終了することをいいます。
退職事由には自己都合退職、定年退職、労働者の死亡などがあります。
退職時にはさまざまなトラブルが発生する可能性があり、利用者さんへの引き継ぎの方法、退職する際の流れや手続きの方法などわかりやすく説明しておくなど工夫が必要です。
退職のルールとは?
退職の期間
自己都合退職の場合、雇用契約で契約期間が定められていないときは、労働者は少なくとも2週間前までに退職届を提出するなど退職の申し出をすれば、法律上はいつでも辞めることができます。
しかし、業務の引き継ぎなどの期間を考慮して、就業規則に「退職するにあたっては、3ヵ月前に退職届を提出しなければならない」というように、民法よりも長い予告期間を設けておくことは可能です。
退職までの期間の定めとして、優先順位が高いのは法律で定められた「2週間前までに退職届を提出する」というものです。
就業規則はあくまでも事業主から労働者に対するお願いとして定められているものですが、業務に引き継ぎに必要なものである旨は雇用契約を結ぶ際に説明しておくとよいでしょう。
退職の申し出の方法
現代では、メールやSNSなどを用いて退職の届出をする労働者がいます。
このような方法は、法的には問題ないとされています。
事業所としてメールやSNSでの退職の申し出を望まない場合には、就業規則に「所定の書式で退職届を提出しなければならない」というように定めておくことができます。
あらかじめ退職届の書式を作成し、事業所内で周知しておくとよいでしょう。
訪問看護の運営における解雇とは?
解雇とは、使用者からの申し出により一方的に労働契約を終了することをいいます。
解雇は、使用者がいつでも自由に行えるというものではありません。
解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は、労働契約法第16条により労働者をやめさせることはできません。
例えば、「体調不良により連絡できないまま無断欠勤をした」というやむを得ない理由があった場合や、「利用者宅の家具を壊してしまった」「服装や髪型がだらしない」などといった理由だけでは解雇することはできません。
解雇するには、社会の常識に照らして納得できる理由を持つ必要があります。
そのためには、就業規則と労働契約書(労働条件通知書)に、どんな時に解雇されることがあるかをあらかじめ示しておくことが大切です。
解雇の種類
解雇には以下のような種類に分けることができます。
- 普通解雇
- 整理解雇
- 懲戒解雇
- では、具体的にどのようなものか見ていきましょう。
普通解雇とは?
整理解雇、懲戒解雇以外の解雇をいいます。
普通解雇を行うには、労働契約の継続が困難な事情があるときに限られます。
- 勤務成績が著しく悪く、指導を行っても改善の見込みがないとき
- 健康上の理由で、長期にわたり職場復帰が見込めないとき
- 著しく協調性に欠けるため業務に支障を生じさせ、改善の見込みがないとき
整理解雇とは?
会社の経営悪化により、人員整理を行うための解雇をいいます。
労働組合との協議や労働者の説明を十分に行い、以下について慎重に検討を行うことが重要です。
- 人員削減を行う必要性
- できる限り解雇を回避するための措置を尽くすこと
- 解雇対象者の選定基準が客観的・合理的であること
懲戒解雇とは?
従業員が極めて悪質な規律違反や非行を行なったときに懲戒処分として行うための解雇をいいます。
就業規則や労働契約書にその要件を具体的に明示しておくことが必要です。
解雇のルールとは?
解雇のルール
解雇する場合には、少なくとも30日以上前に予告をするか、30日分以上の平均賃金を支払う必要があります。
解雇が禁止される場合とは?
一定の場合については、以下のように法律で解雇が禁止されています。
業務上災害のため療養中の期間とその後の30日間の解雇
産前産後の休業期間とその後の30日間の解雇
労働基準監督署に申告したことを理由とする解雇
労働組合の組合員であることなどを理由とする解雇
労働者の性別を理由とする解雇
女性労働者が結婚・妊娠・出産・産前産後の休業をしたことなどを理由とする解雇
労働者が育児・介護休業などを申し出たこと、又は育児・介護休業などをしたことを理由とする解雇
まとめ
今回は、訪問看護の運営における退職・解雇について解説しました。
事業主としては、トラブルなく退職や解雇の手続きが行えるようルールを把握しておくことが大切です。
訪問看護の運営における労務管理シリーズは以上になります。
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参考
東京労働局「しっかりマスター労働基準法 解雇編」























