次世代訪問看護師紹介vol.63|内野実由さん

関口優樹
「次世代訪問看護師」は、訪問看護の現場で実際に働いている人たちの働き方や想いを紹介するコーナーです。

今回は東京都の中野で働く内野実由さんをご紹介します!

 

お名前

内野さん

内野実由です。

よろしくお願いします!

 

働いている地域はどちらですか?

内野さん

東京都の中野区です。

 

働いている職場(事業所)を教えてください

内野さん

ケアプロ訪問看護ステーション東京です。

中野と足立にステーションがあります。

 

関口優樹

新卒訪問看護師の採用・教育で有名なステーションですね!

最近だと診療看護師の方がやっている勉強会が個人的にはすごく気になってます。

 

内野さん

佐藤さんですね!

ぜひ、Twitterで情報発信をよくしているのでみてください!

 

現職(訪問看護師)歴は?

内野さん

5年目になります。

 

訪問看護に興味を持ったきっかけは?

内野さん

大学でフィールドワークの授業があり、その1つの復興支援で仮設住宅への傾聴ボランティアに参加しました。

地域の人に話しを聞いたり、関わっていく中で、地域看護に興味持ったのがきっかけです。

ボランティア団体の代表と知り合いの方から、ケアプロを紹介してもらい、今の会社に入職するご縁もありました。

 

関口優樹

地域看護という枠組みの中で、保健師など他の選択肢もあると思うのですが、訪問看護を選んだ理由はありますか?

 

内野さん

より現場にいることができると感じたからです。保健師だと配属される部署によって業務が変わり、対象の分野が分かれていて、オフィスワークも多い印象がありました。

私は、対象を広く見たいということと、利用者さんにより近くで関わりたいと思い、訪問看護に進みました。

弊社は、利用者さんのADL向上だけでなくQOLの向上に向けての介入も大切なケアの一つと考えています。実際に実践している場面を目の当たりにし、看護の幅広さに魅力を感じ就職する際の決め手になりました。

 

訪問看護を始める前に感じていた、訪問看護のイメージは?

内野さん

ほっこりする空間、認知症ケアのイメージでした。いいイメージしかなかったですね。大変さは見えてませんでした。

NHK「プロフェッショナル」で見ていた秋山正子先生のイメージが強かったかもしれません。認知症ケア的な関わりが多く、見ていてほっこりするような関わりをしていらっしゃいました。

 

実際に始めてみて変わった・感じる訪問看護の世界

内野さん

利用者さん達が泣いたり怒ったりすることもありほっこりばっかりではないと、入職してから感じました。

こだわりの強いお宅や初対面で緊張する訪問もたくさんありますね。

あとは、やり切れた実感が少なく「これでいいのかな、良かったのかな」の積み重ねで達成感のない世界だなと最近感じています。

 

関口優樹

「達成感のない世界」について、より詳しくお話し聞きたいです。

 

内野さん

やり切れた実感ってあまりなくて、これで良かったのかな、あの時のベストはこうだったけど、他の選択肢をしていたらどうたったのかな、とか。

それまでの過程がいくらあっても、やり切った感がないんです。

亡くなった後とかは、本人から話しを聞けないので家族のリアクションでしか自分の看護を評価できないというのもあるのかもしれません。

 

関口優樹

人それぞれ幸せの概念が異なるし、その人自身の感情や思考も揺れ動くので正解がありませんもんね。その感覚、なんとなくわかる気がします。

 

訪問看護でやりがいや喜びを感じること・嬉しかったエピソードはありますか?

内野さん

一人一人の歴史を知れること、笑顔でいられる時間を作るためにいろいろな方法でケアが出来ることですかね。

介入が難しい方も試行錯誤する過程が楽しいです。こうしてインタビューで問われた際に、これまで関わってきた利用者さん達の顔が思い浮かぶこと自体、働いて良かったと思います。

それくらい思い出深い出会いがたくさんあります。

 

関口優樹

もし印象に残っている方などいらっしゃれば、教えてほしいです。

 

内野さん

最後まで治療を頑張っていたご利用者さんで、体調管理と入浴介助で介入していました。

お話し好きでお風呂上がった後にマッサージをしながら、これまでの治療への想いや大変だったことなど、涙ながらに話してくれました。

心開いてくださる瞬間は、やっぱり嬉しいです。

 

 

働く中で、大変だった・苦労した場面やエピソードを教えてください

内野さん

家族や利用さんが漠然としたたくさんの不安を抱えていた際に場合、一緒に落とし所を探していく過程が私自身もしんどくなることがあります

あとは、関係者と同じ方向を向けていない時に、本人にとって何がベストかを話し合いたいが、なかなか連携が難しい事もありモヤモヤする時もあります。

 

これから先、どんな訪問看護師になっていきたいですか?

内野さん

完全に寄りかかってもらう人よりも、自分で自立できるところは自立しつつ、困ったところを一緒に考えていける人になりたいです。

これは、職場の先輩が言ってた言葉なのですが、「最後に出会った最高の他人になりたい」と。すごくいいなと思ってます。

 

関口優樹

他人という距離感も、程よい気がしますね。

これからの内野さんのご活躍、本当に楽しみです!

 

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関口
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