「訪問看護はグループホームへの訪問ができるのか?」
このような疑問を抱いたことはありませんか?
もしくは、グループホームに入所している人から「訪問看護に来てくれませんか?」などと言われたことはないでしょうか?
目次
訪問看護はグループホームへの訪問ができるのか?
グループホームとは何か?ということから復習していきましょう!
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは?
介護保険制度の下、要介護者であって認知症の人(認知症の原因となる疾患が急性の状態にある人を除く)に対し、入浴や排泄、食事などの介護、その他の日常生活上の世話、および機能訓練を行う共同生活のための住居(認知症対応型共同生活介護)として位置づけられています。
引用)ワムネット
グループホームは、通称“グループホーム” と言われることが多いですが、ほとんどの場合、認知症対応型共同生活介護のことを指します。
この記事でも、『認知症対応型共同生活介護=グループホーム』を意味します。
※例えば、障害者総合支援法で定められた障害福祉サービスの障害者グループホームというものもあります。
グループホームへの訪問看護(リハビリ)は医療保険で提供
グループホームへの訪問看護は、原則、介護保険では不可能です。
ただし、『必要がある場合に、事業者の費用負担によりその利用者に対して訪問看護(居宅サービス)を利用させることは差し支えない。』とされています。
グループホームへの訪問看護は医療保険で以下の場合に限り訪問可能です。
- 末期の悪性腫瘍等の患者
- 急性増悪等により一時的に頻回の訪問看護が必要である者
- 精神科訪問看護基本療養費(ただし、精神科重症患者早期集中支援管理料を算定できる患者にあってはこの限りではない。)を算定する者
根拠資料は、下記の内容をご参照ください。
訪問看護が医療保険の対象となる場合(1 主治医から特別訪問看護指示書が発行された場合、2 厚生労働大臣が定める疾病等の場合)は、グループホームの入居者であっても、医療保険による訪問看護を利用することができます。
その場合は、他の訪問看護利用者と同様に、入居者(あるいは家族)が訪問看護ステーションと契約すること、主治医から訪問看護指示書もしくは、訪問看護指示書と特別訪問看護指示書を発行してもらう必要があります。
- 主治医から「特別訪問看護指示書」が発行された場合
・特別訪問看護指示期間中は、医療保険による訪問看護を実施できます。- 厚生労働大臣が定める疾病等の場合
・特掲診療料の施設基準・別表第7に掲げる疾病等に該当する入居者は、医療保険による訪問看護を実施できます。
・委託契約の看護内容ではなく、指定訪問看護を実施する場合には、主治医からの訪問看護指示書が必要です。
Q認知症対応型共同生活介護の利用者が急性増悪等により訪問看護を利用した場合の取扱いについてA急性増悪等により訪問看護が必要となり、医師の指示書および特別訪問看護指示書の交付を受けて、訪問看護ステーションから訪問看護を行った場合は、指示の日から14日間を上限として、医療保険において訪問看護療養費を算定できる。医療機関においては在宅患者訪問看護・指導料を算定できる。引用)15.5.30 事務連絡 介護保険最新情報vol.151 介護報酬に係るQ&A〔12〕
訪問看護とグループホームが連携する医療連携体制加算
訪問看護とグループホームが業務委託契約を結び、連携する方法もあります。
- グループホーム側…医療連携体制加算を算定
- 訪問看護ステーション側…グループホームから料金を頂く
看護師の配置については、職員に看護資格を持つものがいればいいのか。看護職員として従事であることが必要か。
職員(管理者、計画作成担当者又は介護従事者)として看護師を配置している場合については、医療連携体制加算を算定できる。訪問看護ステーション等、他の事業所との契約により看護師を確保する場合については、認知症高齢者グループホームにおいては、看護師としての職務に専従することが必要である。
医療連携加算算定時に、契約の上で訪問看護ステーションを利用することが可能となったが、急性増悪時等において、医療保険による訪問看護の利用は可能か。
診療報酬の算定要件に合致すれば、利用可能である。
・訪問看護がグループホームに訪問することができるかが分かる