- 訪問看護で時間をオーバーしてしまう時がある
- どうしたら時間オーバーしなくなる?
- 万が一オーバーしてしまった時の対応も合わせて教えてほしい!
訪問看護で時間をオーバーしてしまい悩むことはありませんか?
決められた時間で動く訪問看護では、時間をオーバーすると後の訪問に影響するだけでなく、時間のルーズさが結果として自社の印象を悪くすることもあります。
訪問時間をオーバーしない方法や、万が一オーバーしてしまった時の対応について心得ておくことは、誠実により良い訪問看護を実施していくために大切です。
当記事では、訪問看護で時間をオーバーしない方法と、してしまった時の対応について解説していきます。
訪問看護師にとって時間管理を意識することはとても大切です。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ではさっそく解説します。
訪問看護は時間ぴったり訪問が良いのか気になるあなたはこちらの記事も参照ください。
目次
訪問看護の時間がオーバーしてしまう理由5選
訪問看護の時間がオーバーしてしまう主な理由としては以下の5つがあげられます。
- 訪問の計画性が不十分
- ケア内容と訪問時間が見合っていない
- 訪問中に時間を気にしていない
- 利用者さんやご家族のお話が途切れない
- 想定外のことが起きた
順番に解説します。
訪問の計画性が不十分
訪問の計画性が不十分である場合、時間をオーバーしてしまう可能性があります。
決められた時間内で必要なケアを行うには計画性が大切だからです。
一人ひとりの利用者さんに必要な看護は異なります。
- 疾患
- 医療機器の使用の有無
- 医療処置の有無
- ADL状況
- 服薬状況
- 生活状況
- 性格
- 家族の状況 など
誠に千差万別であり、中にはケア内容が非常に多岐にわたる方もいらっしゃいます。
決められた時間内で実施すべきケアを完遂するためには、計画性を持って訪問に当たることが必要不可欠です。
訪問中の時間はあっという間に過ぎます。
しっかり計画しておかないとうっかり時間をオーバーしてしまいます。
ケア内容と訪問時間が見合っていない
ケア内容と訪問時間が見合っていない場合も、時間をオーバーしてしまいます。
- ケア内容が多い
- ケア内容が増えた
- 利用者さんやご家族の話をじっくり聞く必要がある
ケア内容より訪問時間が短ければ、時間をオーバーしてしまうのは当然です。
ケア内容と訪問時間が見合っていない状況では、時間オーバーする可能性が高いです。
訪問中に時間を気にしていない
訪問中に時間を気にしていない場合も、訪問時間をオーバーしてしまいます。
時間を気にしていないと、まだ必要なケアが終わっていないのに残り時間が少ないという事態に陥るからです。
こまめに時間を気にしていれば微調整しながらケアを進めることができますが、かなりの時間が経過してしまってはリカバリーが難しいです。
訪問中に時間を気にしていないことは時間をオーバーしてしまう原因になります。
利用者さんやご家族のお話が途切れない
利用者さんやご家族のお話が途切れない場合も時間オーバーしやすいです。
なかなか途切れないお話を聞いているうちにどんどん時間が経ってしまうからです。
- お話好き
- コミュニケーション上手
- 悩みやストレスを抱えていてとにかく話したい
さまざまな利用者さん、ご家族がいらっしゃいます。
コミュニケーションを取ることや、しっかりお話を傾聴することはとても大切なことです。
しかし、上手に話をまとめないとどんどん時間が経ってしまうのも事実です。
利用者さんやご家族のお話が途切れないことは、時間オーバーしやすい要因のひとつです。
想定外のことが起きた
想定外のことが起きた時も時間オーバーになりやすいです。
- 急な状態変化
- なかなか入室できなかった(チャイムが聞こえなかった、寝ていたなど)
- 予定外の来訪者があった(いつもはいないご家族の来訪など)
訪問看護では、時々想定外のことが起こります。
想定外のことが起きるとそれに対応する必要があるため時間オーバーになりやすいです。
訪問看護の時間をオーバーしないために必要なこと3選
訪問看護で時間をオーバーしてしまうことは時々起こりますが、防げることであれば防いでいく必要があります。
できる限り時間をオーバーしないためには以下のことが必要です。
- 計画性を持って訪問に臨む
- 訪問中時間を気にしながらケアを行う
- 上手に会話を切り上げる方法を身につける
順番に解説します。
計画性を持って訪問に臨む
計画性を持って訪問に臨むことは非常に重要です。
利用者さん一人ひとり必要な看護は異なり、決められた時間内でケアを行うためには事前にやるべきことを考えておく必要があるからです。
- その日の訪問で行うべき情報収集内容
- ケアの内容
- ケアの時間配分
- 必要物品
- 何かあった場合の行動(家族や主治医の連絡先の確認、管理者の動きの把握) など
しっかり準備し、計画性をもって訪問に臨みましょう。
慣れない処置等がある場合には時間がかかることが予測されます。
自身の訪問看護師としてのキャリアが浅い場合も、不慣れなため時間がかかることがあるでしょう。
できる限りシミュレーションを行った上で計画性を持ち、訪問できると良いです。
訪問中時間を気にしながらケアを行う
訪問中時間を気にしながらケアを行うことも大切です。
時間を気にしながらケアを行うことで、時間内に必要なケアを終わらせることが可能になるからです。
- 自身で時計を身につけ時間を確認する
- 利用者さんのご自宅の時計を確認する
- タイマーを都度かける
上記のように時間を確認する方法はいくつかあります。
利用者さんのご自宅の時計を確認する場合は、その時刻が正しいかも合わせて確認しておきましょう。
時々、早かったり遅れていたりすることがあるので注意が必要です。
訪問中時間を気にしながらケアを行うと、時間オーバーしたり、逆に余ったりすることなく、時間を守った訪問ができます。
上手に会話を切り上げる方法を身につける
上手に会話を切り上げる方法を身につけることも時間をオーバーしないためには必要です。
以下のようにお話すると良いでしょう。
- 「いろいろ教えていただきありがとうございます。もっとお話を聞いていたいのですが時間になってしまったので、また次回ぜひ聞かせてください。」
- 「いろいろお聞かせいただきありがとうございます。今お答えすることが難しいご質問もあったので、次回までの宿題にさせてください。」
会話の内容が雑談の要素が多い場合や、次回に返答が可能な場合は、上記のような会話が良いです。
もし、深い悩みや悲しみ、迷い、不安等の思いの表出があった場合はしっかり傾聴し、相手が何を求めているのか見極め、それに適した声掛けをしていくことも大切です。
難しい場面もありますが、丁寧さや心を込めることは忘れず、臨機応変に対応していくことが大切です。
訪問看護で時間がオーバーした時に必要な対応3選
万が一時間がオーバーしてしまった場合は以下の対応が必要です。
- 次の訪問に間に合うか判断し対応する
- 最後まで丁寧な対応を心がける
- ケアマネジャーに報告する
順番に解説します。
次の訪問に間に合うか判断し対応する
まずは次の訪問に間に合うか判断し対応することが必要です。
万が一次の訪問に遅れそうな場合は、次の訪問先の利用者さんに遅れそうな旨を必ず連絡しましょう。
各訪問看護ステーションによって対応は様々かと思います。
- まずは管理者に連絡し、管理者から利用者さんに連絡を入れてもらう
- まずは自社に連絡し、事務員から利用者さんに連絡を入れてもらう
- 自身で連絡をする
あらかじめどのように対応すべきか確認しておき、焦らず、落ち着いて行動しましょう。
最後まで丁寧な対応を心がける
万が一時間をオーバーしてしまっても、退室するまで丁寧な対応を心がけることも大切です。
利用者さんやご家族は、訪問看護師のことをよく見ています。
不快な印象を与えてしまったり、気遣いをさせてしまうこともあります。
時間をオーバーしてしまうと次の訪問もあるため焦りが生じ、去り際の対応がつい雑になってしまうことがあるかもしれません。
心の中では焦っていても態度には出さず、最後まで丁寧な対応を心がけることは大切です。
ケアマネジャーに報告する
状況によってはケアマネジャーへの報告も必要です。
頻回に時間をオーバーしてしまう場合、ケアプランと現状の訪問看護の内容が合っていない可能性があるからです。
訪問看護は、ケアマネジャーが作成するケアプランに基づき実施されますが、利用者さんの状態変化等で必要なケアが変わったり追加となることはあります。
必要なケアが変わったり追加されたりすると、現行の訪問時間では足りず時間をオーバーすることもあるので、ケアマネジャーに報告・相談し、利用者さんに適したケアプランに変更していく必要があります。
状況によっては訪問時間の変更が認められることもあるため、情報共有や連携を積極的に行っていきましょう。
訪問看護の時間オーバーはできるだけ避ける|もしオーバーしても誠実に対応を
訪問看護において時間管理はとても大切です。
なるべく時間をオーバーすることなく訪問できるよう心がけていきましょう。
もしオーバーしてしまった時も誠実に然るべき対応ができると良いです。
大変な場面もあると思いますが、利用者さんやご家族により良い訪問看護を届けていけるよう一緒に頑張っていきましょう!
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