次世代訪問看護師紹介vol.49|円城寺優子さん

関口優樹
「次世代訪問看護師」は、訪問看護の現場で実際に働いている人たちの働き方や想いを紹介するコーナーです。

今回は、10月に開設予定である小児特化のステーションに入職する円城寺優子さんをご紹介します!

 

お名前

円城寺優子さん

円城寺優子です。

よろしくお願いします!

 

働いている地域はどちらですか?

円城寺優子さん

福岡県久留米市です。

 

働いている職場(事業所)を教えてください

円城寺優子さん

 

現在の仕事以前の職歴や経歴を教えてください

円城寺優子さん

新卒で総合病院の小児ICU、その後異動になって手術室にいきました。手術室では、自分が思っていた看護ができず、小児クリニックに転職しました。

その後、家庭の関係で不規則な勤務が難しく、高齢者施設で働きました。

高齢者施設でお看取りを経験するうちに、在宅での最期について関心を持ち、訪問看護ステーションに転職しました。

 

関口優樹

いろいろご経験されてますね!

10月から新しい訪問看護ステーションを開設されるとのことでしたが、これまでもどこかで訪問看護はされていたんですか?

 

円城寺優子さん

最初は、私のやりたい看護が出来そうな地元の訪問看護ステーションの面接を受けました。

しかし、タイミング悪くステーションが休止となってしまい、再開までの間に系列会社の大分県にあるステーションに出向をさせてもらいました。

出向の間に就職予定だったステーション再開の話がなくなってしまい・・・改めて別のステーションを探すことになりました。

そこからいくつかのステーションに勤めたのですが、移動時間が考慮されてなくて心の余裕がなかったり、他さまざまな理由でステーションを転々としていました。

 

関口優樹

訪問看護ステーションによって、特色が全然違うので自分に合うところを探すの難しいですよね。

面談とかでは、そこまで見抜くのは難しいものなんでしょうか?

 

円城寺優子さん

入職してみないと分からないことが多いなと思いました。

いろいろ経験してきたからこそ、自分がステーション開設した時は、スタッフにとって働きやすい場所にしていきたいですね。

 

現職(訪問看護師)歴は?

円城寺優子さん

1年半になります。

 

訪問看護に興味を持ったきっかけは?

円城寺優子さん

高齢者施設で老衰のお看取りを経験した時に、語弊があるかもしれませんが・・・「自然に亡くなることって美しいな」と思ったんです。

ある終末期のご利用者さんと関わった時に、ご家族に本人のためにしてあげたいことを聞いたんです。そしたら「自宅の仏壇に連れて行ってあげたい」と話してくれました。

リクライニング車椅子を使用して自宅に行って、家族とだけの時間を過ごしてもらいました。施設に帰ってきてからは、好きだった食べ物や音楽を一緒に楽しんで、残りわずかな時間を共に過ごしました。

その人の価値観や家族の想いに触れながら関わったので、最期の瞬間は、何て言うんだろう・・・悲しいけど、温かい感じがしました。

亡くなった後に、みんなでその人の好きだった歌を歌ったりして、亡くなってからも一緒に生きている感覚になりましたね。

 

関口優樹

日本だと死がタブー視されてネガティブに捉えられることが多いですが、「その人がどんな人で、何を大切にしたいのか」など丁寧にプロセスを踏んでいくと「死」が必ずしも悪いものではない気がしてきますよね。

悲しくも、温かいって感覚はなんとなく分かる気がします。

 

円城寺優子さん

施設で働いていたことも訪問看護を志した理由なんですが、自分の祖母との経験も大きなきっかけになりました。祖母は高齢者施設に入居していたんですが、数年前に状態変化で救急搬送され余命わずかと言われました。

自宅で最期までみていきたいと両親に伝えたんですが、両親は家でみる勇気はないとのことで、そのまま病院で最期まで過ごすことになりました。

外泊時に本人が「家に居たい」とずっと言っていたので、最期のケアだけでも自宅でやりたいと先生に相談して、了承を得ました。

亡くなってから自宅に連れて行き、家族とともにエンゼルケアをしました。祖母の経験もあり、最期まで家で過ごすことを支えていく訪問看護に興味を持つようになりました。

 

関口優樹

すごい行動力ですね。

きっとご本人にとっても、ご家族の皆さんにとってもかけがえのない時間になったんでしょうね。

 

訪問看護を始める前に感じていた、訪問看護のイメージは?

円城寺優子さん

自分に出来るか不安でしたが、「一人一人に向き合える看護」は自分がしたいことに近いと思っていました。

 

実際に始めてみて変わった・感じる訪問看護の世界

円城寺優子さん

訪問看護では、その人の暮らしが主体になってくるので「その人の暮らしを邪魔せず、どう支援していくと、その人にとって良い看護や治療が届けられるのか」考えるのが難しいなと感じます。

 

関口優樹

その人の暮らしを主体にした看護は、すごく大切ですよね!

服薬管理とか、転倒予防とかまさに看護師のアイディア力が問われている気がします!

 

 

円城寺優子さん

服薬管理は難しいですよね。ある認知症のご利用者さんで、薬が飲めなくて不安が強く、他職種で相談した結果、服薬ロボットを試したことがあったんです。

結局1日試して、混乱してダメでしたが(笑)

いろんな事例に対して、自分たちのステーションで意見をあげるだけでなく「他職種の皆さんと相談しながら対策を検討していく」ことが、難しくもあり楽しくもあります

 

訪問看護でやりがいや喜びを感じること・嬉しかったエピソードはありますか?

円城寺優子さん

いろんな人との大切な時間を共に育むことが私の訪問看護の中での喜びです

あとは、訪問に行く道中に自然を感じることも楽しみの一つになってますね。花や風景の写真を、よく利用者さんに見せています。

 

関口優樹

なかなか外に出られない利用者さんも多いので、写真を共有すると喜んでくれますよね。

 

 

働く中で、大変だった・苦労した場面やエピソードを教えてください

円城寺優子さん

まずは家にたどり着くところまでが大変でした。

車にナビがなかったので、目印を探して覚えてましたね。

 

関口優樹

私は、方向音痴だったのでナビが使いこなせなくて最初大変でした(笑)

ナビなしで目印でたどり着けるのは、すごいです!

 

これから先、どんな訪問看護師になっていきたいですか?

円城寺優子さん

地域の方に「ここにお願いしたら間違いない」と言われるステーションを作りたいです。

また、働くスタッフが心を込めた丁寧な看護ができる環境を作れる看護師になりたいです。

 

関口優樹

今後のご活躍も心より応援してます!

ありがとうございました!

 

円城寺さんの活動紹介

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